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大事故で体の半分を失ったが何者かに移植され生き延びたイクル。しかし移植された「他者」はイクルを救うどころか浸食しはじめ、その命を奪おうとしていた。余命の少ない者を慰め、支えるために造られた人造人間・愛人(アイレン)と過ごすことにしたが、慰めてもらうどころか子供のような愛人に世話を焼くことになってしまう。
痛々しい程の喪失の恐怖と、それゆえに増していく【生】への渇望、いとおしさ。一貫して描かれているものは重い。でもすがすがしい。やっとこのたび完結。全5巻。
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タイトルと絵柄からは予想もつかないハードな物語。
だけど、そこには確かに「愛と生」がある。
SF作品へのオマージュネタを探すのが楽しい。
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タイトルと絵柄で引いてしまう方もいそうですが、相当深刻でラブラブで死について深く描かれた漫画です。
主人公はもうすぐ自分が死んでしまうことを知っている少年。
彼や人類やあいの生への渇望と、死への恐怖感がほのぼのとしたタッチで描かれていきます。
テーマも世界観も重苦しくて痛々しいのに、爽やかに描ききってしまった田中ユタカはすげえと思いました。
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免疫不全で余命僅かの少年「イクル」は一人で死んでいくのに耐えきれず、サイボーグの「あい」を手元に置く。過去の記憶が抹消された謎の存在である「あい」との残された日々の愛の生活。 ……と、あらすじだけを書くと「ゲロ甘ご都合漫画」なのか?と思われるかもしれませんが、実は結構ハードなSF作品。人類滅びかけてるし。
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余命短い者をなぐさめるために造られた愛人(アイレン)と主人公とが2人で愛を育みながら、最後の日々を懸命に生きたその記録がこの物語。切なく、あまりの美しさに涙があふれて止まらなくなる。しかし不思議と悲しくはなく、むしろ読んでいる側も満たされるようなさわやかな読後感。是非広く読まれて欲しい。全5巻。
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限られた生の中、ヒトはいかに生き、そして死んでゆくか。
初恋を描かせたらこの人の右に出るものはいない田中ユタカ渾身の作品。
まあ、読め。木っ端図化示唆炸裂すること請け合い。
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「あなたに…生きていてほしい」
「愛人(あいれん)――終末期の患者の精神的な救済を目的とした擬似的な配偶者、恋人のような役割を果たす人造遺伝子人間」
…主人公イクルは、残りわずかな人生を「愛人」であるあいと共に前向きに生きていくことを決める。連載時期・テーマともに大ヒット作『最終兵器彼女』とかぶり、また掲載誌がマイナーだったこともあって埋もれがちだが、サイカノにひけをとらない隠れた名作である。病弱な自分の姿をつい主人公に投影してしまうからであろうか、個人的にはむしろこちらの方が好きだ。
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イクルとあいの何気ない日常が好き。ありきたりな生活の尊さとありがたさ、素晴らしさが伝わってくる。たぶん著者の方と好きな景色や季節が一緒(笑)全巻揃えたい。
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最終兵器じゃないけど、彼女との最初で最後の夏。今だに理解できてない所が残っているまだまだ読み込みの足りない、衝撃を与えた作品。
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泣いた。それはそれはもう泣いた。泣いて泣いて泣いて泣いて、どうして人を想うということはこんなにも愛しいのかなあ、と思った。
『最終兵器少女』なんてやさしいもんじゃない。比べちゃいけません、それと。勿論、『最終兵器彼女』も悪くないんですが。
死。迫りくる死。ただの、慰め、のつもりが、どんどんと、傾倒していって、かんがえるようになっていって、嗚呼、なんと切ないことか。