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初めての森雅嗣。古本屋の関係で、いきなり10作目。だもんで、人間関係がいまいちよく把握できない。結論として、ま面白かった。トリックっていうか、オチもとても誠実な感じがした。うん、作品全体が誠実なんだな。決して読者を置いてけぼりにしないし、勝手に振り回したりしない。その印象が強かった。とはいえ、萌絵の人物像にあんまり好感をもてなかった。いわゆるたしぎタイプだな。自分の価値観でつっぱしるっていう。そういうのって苦手なのだ(苦笑)
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模型交換会会場の公会堂。密室状態の控え室で、首を切断された女性の死体が発見され、その部屋の中で昏倒していた大学院生の寺林に嫌疑がかかる。 その事件と同じ頃、M工業大で起こった女子大学院生殺人事件。密室であった研究室の鍵を持つ寺林は、この事件でも容疑者とされていた。S&Mシリーズ第9弾!
単純そうで、複雑な事件。 可能なトリックはいくつも浮かび上がるが、動機、その心理状態に謎が残されたまま、なかなか回答に辿りつけない。 その異常な事件とは逆に、登場人物が、とても人間くさくて面白い。 いつものクールな犀川先生、国枝女史も、今回はいつになく熱い(面白い)。 強烈なキャラの大御坊氏の影響か、いつもとは違うカラーを出している。
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一般に、優れた視力は、どんな物体でも見ることが出来る。何かを見ることで養われた能力は、他のものに対しても、今までより見やすくする。本質的に正しいシステムというものは、適用が広い。(p.527)
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ラブちゃん登場の回なのです。わたし最初この子を男じゃないかと思って二重に驚いた記憶があります。あんまりですね。流し読みにもほどがある。
あと金子君はかこいいね。ぶっきらぼうに見えて実はやさしいとか素敵過ぎ。萌える。ギャップいい。
二つの死体を巡る犯人と渦巻く動機については若干納得のいかないところがあるのですが、あとから読み返してみるとちゃんと伏線は貼られているのですよね。ただそれがあまりにもさらりとしすぎててきょとんとなるのですよ。
そして萌絵は相変わらずめちゃくちゃやってます。今回は女戦士にナース、とコスプレまでしていますよ。そのうえ当然のように危険な目にあってるわけですが。
「もし、彼女を殺したら、僕は貴方を殺します」
このせりふに悶えました。
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S&Mの中でも異色のミステリー。作者が模型マニアということで、模型を題材にしたもの。なぜモデルは首を切断されたのか。なぜ恋人は首を切断されなかったのか。犯人の心理は今だもってわかりません。分りかねるんですが、その心理描写は素晴らしいです。ほんとにこんな人がいそうで怖いです。
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シリーズ第9作目。
モデラの生態がちょっとだけ覗けます。
こちらも、なかなか盛りだくさんな作品です。
私は、犀川先生のある行動で、彼が大好きになりました。
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変化球な作品が続いていたので、シンプルな構成ではちょっと味気なかった感じ。それでもじゅうぶん面白い。他の作品に比べて真犯人の往生際が悪いのと、犀川が案外動いてるなぁと言うのが印象的。“異常と正常”の違いを萌絵が気になるところは非常に興味深かった。
全体的に、作者の趣味が随所随所に反映された作品だと思う。解説は米沢嘉尋氏。彼の解説のおかげで、このシリーズにどことなく「マンガっぽい」雰囲気を抱く理由がわかったのが新鮮。
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本当はもう少し短くできそうだが、長くすることで謎解きを難しくしている気がする。それを意図しているだろうから森博嗣はすごいと思う。今回の裏のテーマも難しい。人は何処まで人なのか、私自身は自分が人だと認識出来るか否かだと思う。だが、それだと共通の認識など作れないような気もする。難しい。
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…まさか、こんな、オチとは。
フェアもアンフェアも気にしないタチですが、これはちょっとアンフェア?!と思ってしまいました。だまされた。
このシリーズでは、始めて登場人物に共感しながら読めた気がします。
異常と正常なんてその人その人のものさしで自分のことしか計れない。嗜好も思考も思想もこわい。
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S&Mシリーズ第9弾。
模型交換会場が舞台。
読み終わっても納得できない所が一杯で、
でも、理解できるはずのない思考だとも思った。
もう一度読み返すには分厚すぎるページ数だけど、一度読んだだけでは消化不良を起こしちゃう。
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S&Mシリーズ9作目。一番ミステリっぽい作品かもしれない。こういったトリック(というか正解というか)が森先生は好きなんですかねぇ。。。結構多いように感じます。
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萌絵がやたらコスプレしてるなんだかオタクなイメージのS&Mシリーズ第九弾。ネタバレになってしまうのであまり言えませんが、ミステリー読者の心理の裏をかいたトリックが面白い。ミステリー読者なら、あそこでああは考えないもんなあ。
萌絵は何度でも軽率な行動をして、何度でもピンチに陥るという形式美の極みのラストがとっても漫画的。ほめてます。
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密室で首のない死体が見つかって、いつもと様子の違う犀川といつも通りの萌絵が推理します。大御坊安朋という凄く個性的なキャラクタが出てきます。犀川の彼に対する描写が爆笑物(笑)また金子などの脇役陣も活躍するし、犀川もいつもより少しトリッキィです。楽しみの多い一冊でした。ラストもほのぼのしてて好きです。模型やモデラーが沢山登場します。
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『S&Mシリーズ』第9弾。シリーズも愈々終盤です。タイトルは「好きにしてもOK」の洒落です。筆者の趣味が強く反映された作品です。
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S&Mシリーズ第九作。
異色作だろう。『今はもうない』で感激したら、これ。ある意味、森氏らしい。濃い。濃すぎてちょっと参った。悪い作品ではないが、少なくとももっと薄くていいと思う。
動機は理解できる。トリックは何とも言えない珍味。
犀川と犯人の対決はシリーズ中最高の盛り上がりを見せる。【所蔵】