ぎゃるかん ２ みんなのレビュー

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投稿者：エリック@　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　アクションコミックス「ぎゃるかん」の続巻。今回も、前巻同様、証券会社を首になった主人公がギャルゲー会社の営業マンとして奮闘している。

　本巻は全体的に、レギュラーメンバーの過去が徐々に明らかになっていくという話が多い。作品の舞台であるＰＣソフト業界の現状と、その業界自体の解説が主であった前巻に比べ、ある意味、漫画らしい漫画と言えるだろう。
　中でも、ギャルカン誕生秘話は、なかなか興味深い話になっており、更に、その誕生秘話を仲間のヘッドハンディングの話と絡めているところが憎い。特に、水原社長のセリフは必見。ふとすると見落としがちなシーンだが、彼女の熱い一面が見られる。ニヒルなイメージが一新か？！

　所々で、前巻のエピソードが伏線となって、話が展開して来ているので、これからが物語本番といったところだろう。単純な業界解説漫画から、どのように作品が化けていくのか。作者の腕の見せ所だろう。
　個人的には、今まで新人でど素人だった主人公・音航一郎が、いつの間にやら仕事をこなし、したり顔で業界を語っている姿に笑えた。物語の進行がこういうさりげない所からも伺えるのも面白い。
　また、社内唯一の男性社員である主人公を巡る恋のバトルにも火が付いて、物語がますます盛り上がっていきそうな予感。ヒロインと同僚である前島女史の微妙な心の変化にドキドキ（笑）。

　巻末漫画や表紙の下のラフ画など、遊び心も満載された「ぎゃるかん２」。この一冊だけでも十分満足できる出来といえる。ともあれ、今後にも期待したい。