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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
そもそもの設定が不自然なんだけど。
ネットで擬似家族って、そんなのあるのかな?
それにもまして、実の親をナイフで何度も刺して
平気でいられる女子高生って。
いたって普通の女子高生の設定なのに。
紙の本
今更ながら
2001/10/29 18:16
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投稿者:ハードボイルド刑事 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今更ながら、『R.P.G.』読みました。
「擬似家族=ロールプレイング」という設定自体は、仕掛けとしてうまく働いていて面白かったです。ネットという軽い気持ちで参加できる舞台と、その裏にある‘ナマの人間’のドロドロした部分…、そういうものは上手く書けていると思います。
でも、宮部さんの昔からの特性ですが、最初から犯人が特定しやすい、という部分が私はチョット…。「あとがき」で本人が「読者を欺こうという一心で書いた」と述べているだけに、その労力が報われているか疑問に思います…。あと、舞台のタネ明かしとして、取り調べ相手達が「実は」というのは…。
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タイトルどおりゲームみたいなし。
殺された男性はインターネットの掲示板上で「疑似家族」を作っていた。
最後の最後まで読んで、タイトルに納得。
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後の方にネタバレがあるので…
映画や本のプロモーション、最近酷いのをよく見かけませんか?一番バラしちゃいけないことを映画だったら予告編、本だったら帯でバラしちゃってたりします。この間、大きな本屋さんの平台に並んでいた本の帯なんか「仰天の叙述トリック」ってでかでかと書いてありました。叙述トリックの本の帯に「叙述トリック」って書いてあるのって…。昔だったら、図書館で借りた推理小説の扉に犯人の名前が書いてあった、なんて冗談がありましたけど、それどころではありません。出版社が自分でそれをやってるんですから…。いや、もしかして叙述トリックってばれていてもなお最後であっと言わせる仕掛けがあるのか、それとも「叙述トリック」と宣言をしていること自体が叙述トリックに含まれるのか…。
で、この本です。
宮部みゆきって、ミステリをたくさん書いている印象がありますが、でもその中で、トリックとか、犯人当てとかみたいな、もう少し狭義の、「本格推理小説」っぽいものは少な目かもしれません。このR.P.Gはその少な目の、貴重な「本格」です。
舞台は回想等を除けばほとんど取調室から動きません。そして、その物語のラストで、その舞台で行われていたこともまたR.P.Gだった―タイトルのR.P.Gがダブルミーニングだったことに気が付いて、読者はあっと言わされます。宮部みゆきってこういうトリックを書こうと思えばちゃんとかけるんだなあって思わされます。
なお、あとがきに、「地の文のなかに真実ではない記述がある」って書かれていて、ここで初めてこの作品が叙述トリックではないことに気が付きました。言われてみるまではあまり不自然だとか、ズルだとか思わなかった自分の騙されっぷりは結構壮絶です。
ところで、この本の出版は2001年。道具立てにインターネットだとか、ホームページだとか、掲示板だとか、チャットだとかがたくさん使われていて、現在からすると少し古くなっていますが、でも致命的な弱点にはなっていません。
むしろ、ネットの中でのR.P.Gに怒った犯人に対して、犯人が「自身の顔を見せず、声も聞かせず、ハンドルネームの陰に安全に身を隠して、その心の内を誰かに語る機会を得ていたら?怒りに暗く翳る瞳や、傷心に頑なにゆがんだ口元は隠したまま、ただ言葉でそれを誰かに伝え、ぶちまけることができていたら?ひょっとしたらそのネットの中の誰かは、血肉を具え行動力があるが故に、いたずらに犯人に引っ張られていった共犯者にはできなかった役割を、果たしてくれたかもしれない」なんて記述があります。ネットのトラブルを現実に持ち込まなくて済めばよかったのになー、って言ってるんです。ネット自体が安易に悪者にされがちななか、人情話が好きな宮部みゆきだけど、ずいぶん早いうちからネットとの付き合い方がよくわかってたんだなぁと感心しました。
あと、あとがきに、北村薫の「詩歌の待ち伏せ」の話が出てきます。読んで感動した本について、別の本野の中で語られているのを見るのは楽しいものですね。
ところで、宮部みゆきの作品って、これに限らず、続編やシリーズものではないのに他の作品の登場人物が出てくる、ってこ��がよくあります。
この作品の、かなり主要な人物も「クロスファイア」「模倣犯」からの続投です。世界観の広がりや人物の厚みを増しているのかもしれませんが…とくに関係があるわけではない他の作品を読まずにこの作品を読むと、なんか微妙に消化不良な感じがします。
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所田良介が何者かの手によって全身に24箇所の傷を受け刺殺された。それから遡ること3日前、カラオケボックスで今井直子という21歳の女性が絞殺されていた。
一見全くつながりの無いようだった2つの事件は検出された白ペンキが物証となり連続殺人事件として捜査が本格的に開始される。その捜査線上に浮かんだA子。アリバイは無く、動機ば充分過ぎる程ある。だが、所田にはネット上で擬似家族の“お父さん”を演じていたというもう一つの顔を持っていた。擬似家族には“お母さん”と“ミノル”そして、所田の実の娘と同じ名前をHNにもつ“カズミ”。A子に対して決定的な物証が無いまま、捜査陣は危険な一計を講じた。
この作者は、本当に色んな手法を果敢に挑戦する人だと思う。
単純に物語を読んで面白かったか?と問われると疑問は残る、確かに犯人も感のイイ人なら直ぐに誰か判るだろう。しかしあえて、この試みに対しての評価をしたい。
「ミステリーとしては大変基本的なルール違反を犯してる部分がある」と作者はあとがきで記述している。確かにルール違反。が、このタイトルと扉の次の頁に記してある語句の説明。この2つをちゃんと読者へ最初に提示している。従って、それを読みきれなかった読者は負けだ。
確かに「えっ…それは……」っと思ったが、この2つのキーワードを思い出し、完璧に負けを認めた。まんまと作者のワナにどっぷりはまったようだ。
次回作では元気に復活したナカさんが見たいものだのぉー
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建築中の住宅の中で、男性の刺殺死体が発見された。 捜査をすすめるうち、彼がネット上で擬似家族を持ち、父親を演じていた事がわかる。 また、その3日前に絞殺された女性との接点も・・・
「模倣犯」武上刑事と「クロスファイア」石津刑事の登場という、ファンには嬉しいおまけつき。 冒頭の2~3ページのうちに刑事がぞろぞろと登場し、「模倣犯」「クロスファイア」を未読な私は少々パニック(笑)
殺害された男女の関係、ネット上で家族を演じていた母親役、息子役、娘役の関係など、人間関係・家族関係をテーマにしたストーリー。
ネットでのやりとりは、とってつけたかのようで、今一つ。 ポイントとなる動機も微妙。なるほどと思える人と、そこまでするかな?と疑問に思う人に分かれるような気がする。 ちなみに私は後者でした(^^;; 最後には、「こんなのあり??」と叫びたくなるオチ?も。
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(2003.11.27読了)(拝借)
レビューを書こうとして、はたと困ってしまった。内容を書くにも、犯罪の動機について論じるにしても、犯人を教えてしまうことになってしまいこれから読もうという人の楽しみを、どんでん返しの驚きを奪ってしまうことになってしまう。
すでにこの本のレビューを掲載している多数いるのでざっと眺めてみたら、裏表紙に書いてある内容紹介やあとがきの内容の範囲にとどめているのが多かった。もっと書きたかっただろうに。
僕がこの本を読もうと思ったのは、NHKで放映されたのが結構面白かったので原作はどうなっているのかなと較べてみる気になったからです。この機会に読んでしまおうと積読の山の中から引っ張り出して読んでみました。ネタばれ状態で読んだことになります。
ドラマと原作は多少違いますが、ほとんど一緒でした。
インターネットの中に、父親、母親、姉、弟の4人の疑似家族を形成していた。父親が殺され、事件現場には凶器のナイフが残されていた。(ドラマではナイフは残されていなかった。)父親は、ナイフで滅多ざしに刺されて死んだ。(ドラマは、ナイフで一突きだった。)ネット上の家族が、実際に集まって会っていたことがわかったので、取調室に呼んで話を聞くのだが、殺された父親の実の娘が、父親の生前に町で父親が知らない人と話しをしているのを見かけたことがあるというので、隣の部屋からマジックミラーを通してみることになります。ネット上の弟役、姉役、母親役が順番に入ってきて話しを聞かれます。ドラマでは、順次追加になりますが、小説では、母親が入る前に弟と姉は一旦取調室から出て行きます。小説では、ところどころに、奥歯に物が挟まっているような言い方が出てきてなんとなく、作者が何かたくらんでいるなというのがわかるようになっています。
現実の中にないものをネットの中に求めて、満たされ、癒される人。ネットの中だけでは満足できず実際にあってみたくなり、会ってがっかりしたり、ますます熱中したりする人びと。ネットに逃避するのは、卑怯だ、現実にしっかり向き合うべきという人。
ネット社会のいろいろがよく描かれていると思います。
一昔前の大家族には、爺さん、ばあさん、たくさんの兄弟。近所の人々と・・・。話を聞いてくれたり、慰めてくれたり、相談に乗ってくれたりする人が身近にいたのですが・・・。
今は、ネットや携帯がその代わりをしてくれている。
●読んだ本
「魔術はささやく」新潮文庫、1993年刊
「レベル7」新潮文庫、1993年刊
「本所深川ふしぎ草紙」新潮文庫、1995年刊
「火車」新潮文庫、1998年刊
「地下街の雨」集英社文庫、1998年刊
「人質カノン」文春文庫、2001年刊
著者 宮部 みゆき
1960年 東京生まれ
1987年 「我らが隣人の犯罪」 オール読物推理小説新人賞受賞
1989年 「魔術はささやく」 日本推理サスペンス大賞受賞
1992年 「龍は眠る」 日本推理作家協会賞受賞
「本所深川ふしぎ草紙」 吉川英治文学新人賞受賞
1993年 「火車」 山本周五郎賞受賞
1997年 「蒲生邸事件」 日本SF大賞
1999年 「理由」 直木賞受賞
(内容紹介) amazon
住宅地で起きた殺人事件。殺された男性はインターネットの掲示板上で「疑似家族」を作っていた。殺人に関わりが? 虚実が交錯し、見えてきたものは…文庫書下ろしミステリー! (解説・清水義範)
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ネット擬似家族...宮部さんは現代社会の世界をうまく織り込むことが出来る人ですよね。前半で犯人がわかってしまったので…c(゜^ ゜ ;)ウーン、とは思ったけど。
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推理小説は嫌いだし登場人物たちのバックグラウンド(他の小説に登場している?)もさっぱりしらないのでちっとも面白くなかった。『ドリーム〜一作目』が面白かったからいきおいで読んでみたんだけど。
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ネット上の擬似家族の「お父さん」が刺殺されちゃったよ。その3日前に絞殺された女性と遺留品が共通しているしっ。捜査の過程で、「模倣犯」の武上刑事と「クロスファイア」の石津刑事が再会し、2つの事件の謎に迫る。家族の絆とは、癒しなのか?呪縛なのか?家族ってなんなのさー。長編現代ミステリー。宮部みゆきが初めて挑んだ文庫書き下ろし。私的には結構好きですよ。
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「犯人は誰か」という謎解きより、「家族とは何か」という大きなテーマがある。
主人公となる「おとうさん」の実の娘は二面性を持つ。
そんな社会にしてしまった大人が悪いのか、そんな娘が悪いのか。
最後はちょっぴり切なくやるせないキモチになる本。
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現代だからこそ起こりうる事件。ストーリー展開のテンポは悪くないんだけど、ちょっと物足りない感じもしたかも。
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現実と仮想現実(ネットに限らず)を厳密に線引きする必要はないとしても、混合していく上で歪みが産まれる可能性の恐さ…が含まれていくような気がする。
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後半は1ページ1ページじっくり読みました。殺人の手段は納得できない部分も残ったが、最後のシーンまでの描写が素敵でそれだけ時間をかけて丁寧に楽しみました。(2001.9.26)
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裏表紙より『「模倣犯」の武上刑事と「クロスファイア」の石津刑事が再会し、2つの事件の謎に迫る。家族の絆とは、癒しなのか? 呪縛なのか? 舞台劇のように、時間と空間を限定した長編現代ミステリー。宮部みゆきが初めて挑んだ文庫書き下ろし。』