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紙の本
お初と登場人物たちとの掛け合いがとても楽しいシリーズ第二長編
2006/09/27 16:15
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
不気味なほどに赤い朝焼けのもと、疾風とともに消えてしまう娘たち。人には見えないモノを見、感じることのできる飯屋の娘お初が、南町奉行根岸鎮衛に頼まれて神隠しの謎を追う、捕物帳にオカルト風味を加えた、シリーズ長編二作目。
ハッキリとは書けませんが、お初が相手するのは人間の負の感情が生み出したおぞましくもあわれなバケモノだけあって、なんとも切なく重苦しい話ではあるのですが、読後感がそれほど悪くない(悪いどころかとても良い)のは、お初をはじめ、岡っ引きの兄六蔵、その妻およし、お初と事件にあたる古沢右京之介ら、個性立った登場人物のおかげ。特に、鉄、すず、和尚らとお初の掛け合いが本作だけではもったいないくらいにおもしろい。話の鍵を握るこの三人(?)の正体は何なのかというところも読みどころです。
ゾッとさせられ、クスッと微笑まされ、感動させられる、霊験お初のシリーズ。次作がとても楽しみです。
紙の本
耳袋との絶妙の距離
2005/02/20 18:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふぉあぁ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本橋通町の岡っ引き 六蔵親分の妹 お初は、不思議な力を持っている。そのおかげで 今までも兄六蔵のお勤めの役に立ってきたのだが、六蔵はいい顔をしない。 なぜなら その力とは この世の物ではない物が 見えてしまう力であるから。
ある日の朝 下駄屋の娘が神隠しにあう。 そしてその後 八百屋の娘も 消えた。
二人が消えたそのときには、一陣の冷たい風が吹き、空は血の色のような赤色に染まっていた。
そしてお初が、消えた娘たちを探すうちに、二つの事件の周りに 同じ黒い影のようなものを見ていた。
前作(震える岩)から引き続きで登場する人物たちは、いよいよもって本作で 生き生き個性を持って動き出します。 飄々とした右京之介は 少し青年らしくなり、でもやはり少し頼りなく、 南町奉行根岸肥前守 は 相変わらずの好々爺で。
そして、今回は「鉄」と「和尚」が登場。 彼らは 事件解決の大きな助けになるのだけど、お初以外とは話すことができない。なぜなら「鉄」も「和尚」も 『人』ではないから…。
このシリーズは、江戸時代に不思議な出来事を書き留めた 「耳袋」がモチーフになっています。
この 「耳袋」にとらわれず、かといって 「耳袋」を壊さず、絶妙の距離を保ったまま宮部ワールドが作られています。
まだまだ「耳袋」にはネタがあります。このシリーズは彼女の中でも異例な仕事らしいのですが、続編が読みたいと望む読者は 私だけではないと思うのですが。
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前作に引き続き面白く読めました
2002/06/18 10:28
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投稿者:くにーた - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作を読んでいて面白かったのでこの天狗風も購入。
お初も一つ年をとり、右京之介も希望の算学の道に進むことになり、一歩、いや、半歩くらい大人に近づいた二人の様子が面白い。単独で読んでも楽しめるが、やはり前作「震える岩」を読んでこそ、登場人物の変化が感じられて、いっそう愛着も湧く。
途中、お初と話ができる「鉄」の登場には、あまりにも現実味がなくちょっと興をそがれる感もありましたが、最後にきてまあ納得です。
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宮部みゆきはイイ。
2001/09/26 23:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タカイチ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、宮部みゆきの、霊験お初捕物帖のシリーズ2なんだけど、まず、前の話を読まなくても、楽しく読める。あと、時代物で、超能力がある主人公ではあるが、時代劇としても楽しめるし、その系統の話が苦手な人でも、取っつきやすいと思う。とにかく読みやすい。さすが宮部みゆきだ。