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話がおもしろいし、簡潔でわかりやすい。でもちょっとクセがあるので、入門書としてなら「大学生のためのレポート・論文術」(小笠原喜康)の方がおすすめ。
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最低限の技術をきっちりと! 本質的に才能がないならば、その人は努力の人だ。努力の人ならば、できない人の気持ちも理解できるのだろう。そして、困難を克服するためにつちかった膨大な「実用的」ノウハウを獲得しているのであろう。著者は、論文の落第生であったと言ってはばからない。この本は、論文を書くということに不得手であった著者がその困難を自力で乗り越え獲得したかずかずの実用的、だまし(?)方などが満載のマニュアルである。論文で悩んだ結果かもしれないが、この本の目的は「論文の〈技術的な基礎〉」を教える、というはっきりした目的を持っている。読者としてもこれだけ目的のはっきりした内容ならば、間違って購入することもなく、無理なく読むことができると思う。最初に、才能がない云々書いてしまったが、それについては実際私に判断できるはずもない。この本に興味を持った人は、まず、あとがきを読んでみることをすすめる。著者の人柄やこの本の読みやすい雰囲気がとても良く伝わってくると思うからである。
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卒業論文の形式から記号の使い方まで、説明が具体的で分かりやすい。
しかもおもしろい。メチャクチャおもしろい。
〈言い換え例〉
・私はわからない →解明できた研究者は少ない
・〜はバカだ →〜の見解には再考の余地が残る
要領よく論文を書きたい人のみならず、最近笑いが足りない人にもオススメ。
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研究が出来るようになるために本当に必要な情報とはこのようなものだろう。
どこででも良く聞くような、「論文とは自分の主張を展開するものだから根拠を入れなければならない」だとか、「文章の骨格(どこそこの章ではこういうことを書いて、次の章ではうんぬんという説明)」という説明や、「資料を丹念に集めよう、百科事典を引くことから始めよう、その次に〜」という説明だけでは結局研究は出来まい。実例を挙げながら「これはまだ煮詰まっていないことが分かる内容である」と指摘し、どの辺が怪しいか説明しているほうが、研究が出来るようになるためには必要ではないのか。
実際に論文・研究をやろうとすると、実際にやってみると出てくる些細なつまづきを、どろどろとした説明の中でヒントを提供している。
非常に体系的に記述されている本にはない、普段の執筆上の「態度」とでもいうのか、どろどろした部分・ひだのうちの細かい点に触れている点も、実際に欲しい内容であるのでは。
なんと表現したらよいか分からず以上の様になったが、ともかく私の満足度は高い。
(2008年2月2日追記)
要するに私は、巷にある論文の書き方の本の類が、体系的なものばかりだしまるで取扱説明書みたいなのが嫌いだったのである。
また、「論文の書き方」というと論文の実際の執筆段階の話になりがちのような気がするが、その前の段階の研究作業の話が豊富なのもありがたい(上記の「これはまだ煮詰まっていないことが分かる内容である」など)。
要求しているレベルはかなり高い。とはいえ役に立つし読んでいて面白い。
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こういう系の本は読もうとしても実際に読んだことはなかったが(強いて言えば上記『文科系ストレイシープ〜』になるが)、とにかく今自分が卒論を書いている身分なので、こういう本も1冊くらい読んでおこう、と思って読んだ。
するとこの本はとても面白い。著者の書き方がとてもうまく、ぐいぐい引き込まれていく感じ。「ぎりぎり合格への」というのは、論文の形式や書き方に関して「最低限これだけは」というものを教えてくれる。(ただし、指導教官からみっちり論文の形式、参考文献の書き方や記号の使い方を教わっていればその部分はほんとに流し読みするだけで十分。専門分野ごとに論文の形式面に関しては慣習があると思うので。) ただそれ以上に、論文をたくさん読んでいるプロにしか分からない、論文の印象を決める部分についての話が最も役に立った。タイトル、書き出し、文体など。悪例が多数紹介されていて、それに対する著者のコメントも参考になる。(というか自分はこれじゃないよな、と確認していくような感じだったが。)
これ1冊読めば、「論文の書き方」系の本を他に読む必要はないとおれ自身は思った。こんなの何冊も読み漁るより、さっさと卒論書いた方が賢いんじゃないかと思う。だって段取りが決まったら早く書き始めろと言ってるし、最低限のことはこれ1冊でいいわけだし。
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ユーモアたっぷりに論文の書き方を教えてくれる本。
実証研究を評価しており、概説とうには否定的。
柔らかい文体で笑える箇所が結構あるが、冗長な部分もある。
pp.187-188だけでも読んでおくべき。
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卒論で切羽詰まったとき借りて読んだ。
笑える書き方をしていて気が楽になったというかちょっとはらはらした。面白かったけど。すらすら読めたけど。
記号ってあんなに種類あるんだなあ。
pp.とか、体裁、文例、参考にしました。
にしても自分の論文、主題あったかなあ←
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[ 内容 ]
論文に「独創的な考え」や「オリジナリティ」など必要ない。
必要なのは、論文という「形式」にしたがって書くことだけ。
本書は、卒論や小論文試験に最小限の努力で合格したいという、そんな「要領のいい人」のための実践指南である。
[ 目次 ]
第1章 論文は楽しい
第2章 論文の基礎知識
第3章 論文を書く段取り
第4章 論文を書いている間の作業
第5章 論文の仕上げ
第6章 論文執筆あれこれ
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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タイトルの善し悪しや、言い換え例が絶妙にワラエル。わかりやすい論文マニュアル。提出二日前に読んで爆笑しました。
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問題意識というのは習慣なのだ。
論文を書くと言うのは本を読んで本の内容を纏めることではない。当たり前だ。
論文を査読する場合、参考文献からチェックする場合が多い。
文献の数が多いからといって、良い論文になるとは限らない。
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卒論やべええってときになんとなく買ったけど結局読んでない。
これから卒論書くだろうという友人に送ったw
役立つといいなぁ^q^
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)
まさか論文マニュアルの本で笑ってしまうとは思いませんでした。
論文には普遍性が求められているので、ATフィールド(心の壁)を使って逃げてはいけないと
サブカルに造詣が著者ならではの表現で楽しく読めました。
最後のほうに駆け足で言い換えフレーズ集が目から鱗でした。
私は分からない → 解明できた研究者は少ない
~はバカだ → ~の見解には再考の余地が残る
~は嫌いだ → ~が一般的に受容される可能性は少ない
~は読みたくない → ~を正当に評価することは困難である
~は読まなかった → ~の評価はまだ定まってはいない
もうダメだ → 議論が錯綜してきたので、原点に戻ってみることにする
イヤになってきた → ここで筆を置くことにする
合格させてください→ 解明できた点は必ずしも多くはないが、若干なりとも寄与できたと思われる
秀逸です。
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H13.9.30に購入した本。
この本のありがたいところは、目印記号の使用法と、記号の使い方、呼び方が載っている。
自由に使えるもののはず…らしいけど、使い方の目安が載っている。
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タイトルにだまされたw
これ論文をネタにしたエッセイ集だw
人文系向けの論文マニュアルと知りつつ購入したけど、
そのエッセンスは自然系でも大丈夫。
実際の論文タイトルを挙げて○×をつけてたり、論文の書き出しだけで全体コメントをしていたりと、まあ他では見られない企画が盛りだくさんです。
これは面白い。
タイトル通りのものを期待した人にとっては残念ですが、すぐに使える言い換え集(~はバカだ→~の見解には再考の余地が残る、など)はとても役立つと思いますよ。
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タイトルの通り、「論文の書き方」本だ。ただし、新書でも珍しいほどに、「読むのが楽しい本」。「論文の書き方」という、ヘタすれば堅苦しい内容を、まるでエッセイでも読んでいるかのように気楽に読めるのが面白い。
内容も、論文を書く際の最低限の心得といったところか。とはいえ、「どう論文を書くか」というのは、自分の専門分野で自分が書いていかなければならない部分であるため、言及するのは難しい。ここでは、記号の使い方や、「困った時の文章の選び方」など、非常に実用的な例を出してくれている。が、もちろん、論文というのはある程度「見た目」が重視されるものであるため、論文初心者でなくとも一度読むと面白いのではないだろうか。
筆者は哲学を専門としている学者のようで、いい意味でも悪い意味でも「人文系」の論文の書き方であり、辞書を150冊!も持っているようだ。々文系であっても、社会科学系では辞書を使用するということはあまり多くない気もする。分野が違うと論文の書き方も違う。その部分を見極めつつ、ちょっと論文の書き方に迷った時に参考にすると便利な一冊である。