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紙の本
連続殺人もの
2002/06/01 22:52
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投稿者:くにーた - この投稿者のレビュー一覧を見る
鬼に見たてられ殺される連続殺人。犯人の声明文は鬼をさぐれと。第一の犠牲者の友人でもあった渡辺みさと刑事が元刑事ハルアキの力をかりて謎に挑む。
連続殺人の犯人も意外性があり、推理物として十分楽しめる。ハルアキが犯人に気づくきっかけが秀逸。また民間伝承の「鬼」の正体を探るという読み物としてもおもしろい。三人の唱える「鬼」の正体それぞれ唸らされる。
この著者のタイトルはいつもちょっと変わっている。内容がつかめない。そこが魅力でもあるんだけど。帯に「民俗学ミステリー」とあるけど、それがないと推理小説とは思えない装丁。
紙の本
日本に鬼が蘇る?
2001/12/29 19:14
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投稿者:ヒイロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「鬼」に見立てられ、残酷な死体となって発見された二人の女性。 友人を失った刑事みさとは、元敏腕刑事ハルアキと共に事件を追う。 「日本から鬼を消す」という言葉を残して警視庁を去ったハルアキは、 果たして民間伝承における「鬼」の正体にたどり着くことができるのか? そして事件は現代に蘇った「鬼」によるものなのか?
非常にテキパキとした展開で物語は進行していきます。 風景描写や状況説明も少ないことで、とても良い効果が出ていたと思います。 いい感じの緊張感というか。
それにしても、鯨さんのアイデアには脱帽です! 他の作品にもれず、ただのミステリ小説に終わっていません。 「鬼の正体を探る」小説なんて、いままであったでしょうか?
「鬼」の解釈ですが、ハルアキの説にも思わずうなってしまいましたが、 私は、伊大知の説が最も感動しました。
ただ、気になる点も少々。 どうして警察は例の過去の出来事に気づかなかったのでしょう? 普通に捜査してたら浮かび上がってきますよね? そして、第2のメッセージにもやや納得のいかない点が。伊大知の説だったら納得できたけど…。
とはいえ、「鬼」といえば“節分”か“桃太郎”くらしか思いつかなかった私に、 これほどまでの感動とさらなる興味心を与えてくれた鯨統一郎さんを、 これからも読み続けることに決めました。
紙の本
スピード感満点の「ジェットコースターミステリ」
2001/12/27 22:16
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投稿者:直塚和紀 - この投稿者のレビュー一覧を見る
鬼と聞いて多くの人が思い浮かべるイメージは何だろう。おそらく虎皮のパンツに二本の角、赤い(もしくは青い)肌というものだろう。日本で一番有名な化け物、鬼。その証拠に、怖い人は「鬼○○」と呼ばれるし、何か一つのことに執念を燃やす人を「○○の鬼」と言ったりする。それだけしっかりとしたイメージやフォーマットが出来ているのだ。だがその割にはその正体はハッキリとしていない。デビュー作『邪馬台国はどこですか』で邪馬台国の謎を解いた(?)鯨統一郎が、本作『鬼のすべて』では「鬼」の謎に迫ろうとする。
東京都内、杉並区の公園で女性の首が発見される。しかもその首は鬼に見立てた装飾が施されていた。その直後に新聞各紙に“鬼”を名乗る犯人から犯行声明文が届く。被害者の友人でもあった刑事、渡辺みさとは捜査本部に入り捜査を開始する。“鬼”という言葉から捜査本部の何人かの脳裏に一人の男が浮かぶ。かつて警視庁の敏腕刑事だったハルアキという男。「日本から鬼を消す」といって突然警察を辞めてしまったのだ。誰もその言葉の意味を理解できなかった。そして今回の“鬼”事件である。きっとハルアキならこの事件を解決できる。そう思ったみさとはハルアキと連絡を取る。しかし本部長はハルアキがこの事件に関与することを嫌い、みさとを捜査本部から外す。どうしても犯人を逮捕したいみさとはハルアキと独自に捜査を開始する。その頃、またしても鬼に見立てた死体が発見され、“鬼”からの犯行声明が届いた。誰もこの“鬼”を退治することはできないのだろうか。
鬼に見立てた死体、謎の犯行声明文、“鬼”と名乗る連続殺人犯、とミステリとして「燃える」要素がてんこ盛りである。短いカットを繋いだ映画のように場面転換が素早く行われるため、どんどん読み進めていける。その分あっという間にエンディングにたどり着いてしまう。かつてジェットコースタームービーという言い方があったが、これはさしずめジェットコースターミステリだろうか。 (bk1ブックナビゲーター:直塚和紀/ライター)
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