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ある事故で片方の眼球を一つ失った少女は、事故のショックで記憶も無くしてしまいました。
ぎくしゃくとする親子関係。記憶を失った少女を、我が子ではない、と嘆く母。
少女は「眼球移植」を受け、視力を回復します。しかし、記憶は戻りません。
時折ふと、移植した眼球に現れる光景がありました。前の持ち主の記憶だろうその光景を頼りに、少女は家を出ます。
乙一さん初の長編にして、傑作。
集英社の新書ということで、置いていないところが多いですが、文庫化されますので、そちらをどうぞ。
優しい文体でどこまでもグロテスクな風景描写は、最後まで読み解いた時、どこかもの悲しく感じます。
著者曰く――「切なさの達人」と呼ばれた自分を求めて買ってくれた人には申し訳ない作品――との事だけれど、角川スニーカーで出ていた色々な著作を上回る切なさが私の心には残りました。
眼球の記憶という謎も十分魅力的だけれど、少女の葛藤のほうも面白く感じました。なるほど記憶喪失とはこんな感じなのかな、と。
記憶喪失とは、一個人格の喪失であり、そして、記憶喪失の回復とは、やはり一個の人格が消える事を意味するのかも知れない。
読者としては、記憶を喪失してからの少女の視点を通じて、物語を見るので、記憶の回復は、イコール彼女の喪失であり、感情移入をすればするほど、ジレンマを覚えます。
デビュー作で「死体の一人称」という離れ業をやってのけた乙一さんらしいといえば、らしいですね。
グロテスクな描写がきついといえばきついので(個人的に、物語として必要だと感じましたが)そういうのが絶対に苦手な方にはお薦め出来ません。それ以外の方には、文句なくお薦めです。
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ホラーと称してはいるけど、この人の書く文体って淡々としているのであまり怖い感じはしません。ただグロいので、スプラッタ苦手な私にはちときつかったです。よりにもよって一番描写がキツイところを昼メシ食べながら読んじゃって、さすがにちょっと、辛かった……(そもそも食事しながら本を読むなという話)
ネタが割れてから考えると実に典型的というかいかにもなミスリードにあっさりと引っかかって事件の真相が明かされるくだりですごくびっくりした、単純な私に乾杯!(2004/10/18)
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初長編、なのでもうすごく楽しく書いたのね、と思うくらい面白い。グロいっていってるひともいるけど、そうかな?乙一作品の中では一番好きです。暗黒なのに童話だよ?
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乙一先生の作品の中で、一番好きな作品です。怖くて、面白いです!!
何だか奥深かった感じましたし、乙一先生の表現力がすごいと思いました。
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「平面いぬ。」が一番好きな乙一作品で、一番苦手なのはこの本です。面白いとは思うんだけど、ややグロくて、読んでてすごい気持ち悪くなったから、最後まで読むのが苦痛だった気がします。。気持ちがちゃんとした状態で読んだらまた違う感想がもてたかな、と思うのですが。とにかく痛い思い出のある本でした。
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こちらの作品は新書版ですね。
この作品は、「ZOO」と同様に合う合わないがはっきりすると思います☆
これも乙一テイストなミステリーを含みつつ、急展開プラス、ダークな印象を持って物語りは進みます。また、この作品の中には、何らかの悪意さえも感じてしまう程、怖いのですが、痛みという部分では感覚が鈍るところがあります。
それが悪いというのではなく、怖いはずなのにすんなりと読めてしまう文章が不思議な感覚を持ちつつ、読むことが出来ると思います!!
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乙一氏、初の長編小説。移植した臓器に宿る記憶を追って進む、という設定はありがちですが、タイトル通りの『暗黒童話』が展開されます。グロテスクなモノが苦手な人にはオススメできません。
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いやあ、乙一氏すごいですね。
こんなに引き込まれる話を書ける人って少ないと思いますね。
「GOTH」もそうだったし。
残酷でグロテスクだったりするんですけど、不快ではなく、いつの間にかそれが正しくきれいに見えてきたりします。
乙一氏にはカルチャーショックになりますね、なんか。
こんな日本人がいるのかと。
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これを図書館でかりてから、乙一さんにのめりこみました。グロいですが、あったかい話。童話っぽい感じがします。能力が。 単行本バージョンもあるのでどうですか(業者のまわしものではないです)
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読み始めて数ページでギブアップしそうになりました。
グロくて。
でもそこを我慢して読み進めると…
やっぱりグロいんですが、
引き込まれて目が離せないドキドキ感、謎。
期待を裏切らない乙一的結末は、感動ものです。
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グロ、そして寂しい。
そしてやっぱり切ない。
消えていく様というのはどんなものでも切ないものだ。
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事故で左目と記憶を失ったヒロインが、移植された左目に残った記憶から事件に巻き込まれる、というある意味王道なホラー。
あえて他の作品と違うところをあげれば、犯人が「人を殺さない力」を持っていること。
人に限らないけど、彼が傷つけた傷は塞がらず、傷みも感じず、死に到ることもない。
彼に四肢を切断された少女はそのままで一年以上生き続けていたりするのです。
君、外科医になればよかったのにと真剣に思いましたね私は。
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暗黒童話のタイトル通り、不気味でいて魅力のある童話をモチーフにしているミステリです。乙一らしいホラーテイストあふれる作品です。夜には読みたくないかも。
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最後でポンポン謎が解けてくんだけど、この本ちょっとおかしかった・・・だって人間腸とかおなかから飛び出したら死ぬし、人と人を手術で合体させるのとか無茶でしょぉ〜〜。現実味ゼロ!
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短編が多い乙一作品の中の長編作品
内容はさておきグロいです。内蔵とか内臓とか色々出てきます。不思議な感じは根本にあるのですが取り合えずグロい。私は楽しいと思ったがやっぱりグロい…