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三軒茶屋の路地裏のビアバー「香菜里屋」を舞台とする短編集です。
工藤さんという渋いマスターが、客の話に耳を傾け推理するというのが基本的なストーリーの流れとなっています。
ところで、私は、このミステリーそのものよりも、このビアバー自体に興味を持ってしまいました。こんなビアバーが近所にあったら行きつけの店にしたいものです。
作者の北森鴻(きたもりこう)氏は2010年1月25日に心不全のため逝去されました。謹んでお悔やみ申し上げます。(2010/01/25)
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前に読んだ、短編傑作選か何かに載ってた一編があって気になって読んでみたけど。
食べ物がおいしそう。
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ビアバーの客が持ち込む謎についての推理には多少無理があって強引な気がするけど、全体的な雰囲気が好き。出てくる料理がすごく美味しそう。
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私が北森鴻を初めて知った本です。
何気なく入った本屋に平積みされていて
たしか『なぜ北森鴻が売れているのか』みたいな帯がついてました。
「知るか!」って感じだったのですが
好物のミステリーってことと暇を持て余していたことが幸いし
購入に至りました。
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ヨークシャーテリアに似たマスターがいるビアバーには
様々な謎が持ち込まれます。
その謎を解くのが好きなお客が集まります。
そんなお客をもてなすマスターの不思議な力とは・・・
ビアバー香菜里屋シリーズ第一作目。
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連作短編集です。
ビールも料理もおいしそうなんです。
いい小説には、おいしそうな食べ物が出てくるもんです。
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住宅街にひっそりとたたずむ、隠れ家のようなビアバー「香菜里屋」。バーに通う客たちの、様々な悩みや謎を、気の利いたマスター・工藤が絶品の料理とともに解き明かす連作短編シリーズ。 今回は一気に3冊。北森鴻の「香菜里屋」シリーズです。バーに来る客が自分が遭遇した謎や悩みについて吐露し、マスターの工藤が「ささやかに」解き明かすというタイプの連作短編。ストーリー同士が絡み合い影響しあう連作短編が好きな人にとってはたまらないでしょう。そして、探偵はビアバーのマスター、ということで現場に赴かず、客の話だけで推理するという安楽椅子探偵物でもあります。
最近、「香菜里屋を知っていますか」という単行本が出て、「知らない」と即答した私はさっそく作者の陰謀(?)にはまり、1作目の「花の下にて春死なむ」を購入。読み終わった後に2作目の「桜宵」「蛍坂」と続けて購入してしまった。ミステリの謎解きとしては、あまりすごいものではない(失礼!)のだけれども、なぜかとてつもなく惹きつけられるものがある。それはまさに香菜里屋の存在であり、マスター・工藤の存在であるのだ。『それが当店の陰謀なんです』というマスターの声が聞こえてきそうだ。バーでビールとマスターの絶品料理を食べながら謎解きをする。とても心地の良い店内の雰囲気が伝わってきて、読み終えた後には必ず、「自分にも香菜里屋のような店が欲しい」と思うようになるだろう。
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設定は結構好きでした。こういうの安楽椅子探偵モノって言うんですか?解説に書いてましたけど…初めて知った。文体はちょっと癖がありますね。
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三軒茶屋の裏通りにあるビアバーのマスター、工藤が お店のお客達が抱えている、悩み・難問・事件を次々と解決していくというお話。
短編集なのですが、どのお話もきちんとまとまっていて面白いです。
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北森さんらしい、渋い味わいの連作短編集なんだけど、本格っぽいのやサスペンス風なのや、しんみりといい話や、なかなかに盛りだくさん。どちらかといえば「都会の片隅で生きる人間のドラマ」みたいなのに重点を置いている部分もあって、「推理」というよりも「推測」である点も良いかも。
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これ読んで思ったんだけど、私はこういうタイプの設定のミステリが好きみたいです。どういう設定かと言うと、1)アットホームな飲み屋などで 2)マスターと常連客が話をしながら 3)安楽椅子探偵状態になる というやつです(笑)
『掌の中の小鳥』とか、『邪馬台国はどこですか?』とか。飲み屋じゃないけど、『ミミズクとオリーブ』も好きでした。単に安楽椅子探偵がすきなのかも…そういえば昔ポアロよりマープルの方が好きだった。
上記にある作品より、これはもっと静かな、しっとりとした感のある作品。大人っぽいって言ってもいいと思う。ミステリなんだけど、謎がどうの、とかいうより、心の軌跡を追った、っていう感じがしました。
それにしても料理がうまそうだ…じゅるじゅる。
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ビアバーシリーズの1作目。
シリーズだと知らなくて、何かのついでにBK1で2作目を買って、あわててこれも買った。ポイントの関係でBK1を愛用してるけど、作品の情報が少ないから困るんだよね。
マスターがすっごい美味しい料理を出すビアバーに集う客たちが、謎を運んできて、それをマスターや他の客が解いていく。通常なら、マスターがホームズで客がワトソンなのかもしれないが、必ずしもそうではない。つか、作品によってはマスターは何も解いていない。ヒントは出してるけど。
このバランスが妙技。
ここのところ、北森鴻を読んでいるが、この人の最大の魅力はバランスなのかもしれない。
旗師シリーズもそうだし、これも、マニアックに傾いて危ういところできちっと平衡を保っている。
ただ、マスターの料理がねww
何も言わないでも出てくるって、偏食家には拷問のようだ。
読みながら、それはかんべん、って何度かつぶやいちゃったよww
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ビアバー「香菜里屋」が舞台の短編ミステリ。
アイザック・アシモフの『黒後家蜘蛛の会』を彷彿させる雰囲気。
ほろりとさせるお話あり、にやりとするお話あり。
出てくる料理が凝ってて美味しそうなんだ!
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先月亡くなった北森鴻の作品。
思い立っての再読。
彼の作品はこれくらいしか読んでいなかったけれど、手始めに香菜里屋シリーズから読んでみようと思った。
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年老いた俳人・片岡草魚が、自分の部屋でひっそりと死んだ。その窓辺に咲いた季節はずれの桜が、さらなる事件の真相を語る表題作をはじめ、気の利いたビアバー「香菜里屋」のマスター・工藤が、謎と人生の悲哀を解き明かす全六編の連作ミステリー。第52回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門受賞作。
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桜の気配を感じる季節になると、つい読みたくなる一冊。西行の言葉を借りるまでもなく、桜は日本人のアイデンティティに染み込んでいると感じる。
北森作品はほぼ既読だが、短編の内容が濃く、何度読み返しても楽しめる。
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何度も読みたくなるような、細かい推理の連続でした。
読む場所を選ばない、おしつけがましくもない。
なのに心には残る。不思議な推理小説?ですね。