サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

この時代に想うテロへの眼差し みんなのレビュー

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー5件

みんなの評価4.5

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
5 件中 1 件~ 5 件を表示

紙の本

「911」の前と後。ソンタグの胸中で揺れ動くものと不動のもの。

2002/02/15 01:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:小林浩 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 作家の仕事とは、「つねに複合的で曖昧な現実をまっとうに扱う」ことであり、「常套的な言辞や単純化と闘う」ことだ、とソンタグは序文で述べている。その気概が、「911」前後の時事的なテクストをまとめた日本独自のエッセイ集である本書には、あふれている。第一部では、「911」以後にニューヨーク、ドイツ、イタリアの各新聞に寄稿したテクストが集められており、第二部では、有名なボスニア内戦論(1993年)、大江健三郎との往復書簡(1999年)、戦争と写真をめぐるアムネスティ講演(2001年)、エルサレム賞受賞講演(2001年)が収録されている。もともとは数年前から編集企画が進められていたが、「911」を境に作業を急いだとのこと。時宜を得た出版であり、テロ事件関連の類書と比べてもソンタグの批評の特異な位置は、必読に値する。

 特記すべきことのひとつは、彼女自身が言うように「911」以後の発言には「変わらない印象」と「何段階か揺れた悲嘆」が見られるという点である。事件から二日後の第一のテクストには、アメリカの世論や政治家の発言に対する明らかな不快感が読み取れる。ソンタグはこの一文によって国内で激しい非難に晒されるわけだが、一週間後の発言では、直裁的な反政府色よりも反テロの意識が前面に出始める。数週間後の発言においては、国内の画一的な世論や政府の対応を鋭く批評しつつ、報復や全面戦争は馬鹿げているが、軍事的な反テロ作戦は必要である、と説く。本書におけるその都度の彼女の立場はともすると複雑に見えるが、基本的に明快であり、一貫してもいる。現実に向き合うその真摯さには学ぶべきことが多い。本書は時系列に添って第二部から読み始めるのがいいだろう。

※併読をお奨めします→サイード『戦争とプロパガンダ』、チョムスキー『9.11』『「ならず者国家」と新たな戦争』
※ここ十年間の様々な戦争と世界情勢を振り返るために→毎日ムック『新たな戦争』

人文・社会・ノンフィクションレジ前コーナー2月12日分より

(小林浩/人文書コーディネーター・「本」のメルマガ編集同人)

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2005/12/02 11:45

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/12/31 21:53

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/06/13 18:29

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2022/06/29 00:13

投稿元:ブクログ

レビューを見る

5 件中 1 件~ 5 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。