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奇跡が本物か判断するキリスト教の審問官が遭遇する殺人事件。
さすがは柄刀さん。
随所に知識がちりばめられ、淡々と驚く展開があります。
短編を読んでいる感覚に近いです。
柄刀さんの書く主人公にはどれも不思議なひきつけられる魅力があります。
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初めて読んだ柄刀作品。
けっこうなボリュームだが、一気に読了。
「こいつマジですげえ!」と思った。
本当は「サタンの僧院」の続編なのだが、先にこっちを読んでしまった。
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十二使徒殺人事件みたいな紹介のされ方をしているのだから十二人殺されるのかとわくわくしてましたが、そこまで死にませんでした。
神の奇跡と言うよりも、悪魔の悪戯としか思えないトリックばかり。
雰囲気は悪くないのですが……宗教話は少し、もてあまします。
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これも長かった。読んだ。宗教感があんまり感じられないから私にはよかった。あくまでも密室殺人ミステリー。
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不可能状況下で連続殺害されていく現代の聖者“十二使徒”。オカルト情報誌記者・室田が遭遇した難事件に、この世の「奇蹟」の真偽を認定するために放たれたバチカンからの使者、“奇蹟審問官”ことアーサー・クレメンスの漆黒の瞳が挑む!これぞ奇蹟と対峙する至高の本格推理。島田荘司を継ぐ者、柄刀一はついに神とも対決する。
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バチカン奇蹟審問官のアーサーが、不可能な状況での殺人事件を解決する。
視点が唐突にぶれるところは読みにくい。
トリック、や動機はともかく、奇蹟審問官というキャラクターは魅力的なので、もっと掘り下げた第2弾があるなら読んでみたい。
グノーシスなど宗教の話もなかなかおもしろい。
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この物語の中で起こった「奇蹟」に関しては、合理的解決はないんですね。あくまでも「奇蹟」ってことで。
だけど数々の「見えざる手の不可能犯罪」……これも「奇蹟」と同じ扱いで、むしろ物語のメインは宗教論なのか? と思っていたら。とんでもなかったです。本当にどう見ても不可能でしょ!という状況なのに、解決にはなるほどでした。
犯人の動機はどちらかといえば宗教に基づくものなので、「理解」はしづらいのですが。なんとも皮肉なものですね……。
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ある村で起こった不可解な事件。
それを丁度村に居合わせた奇蹟審問官が解いていく…のですが
全てにおいて、どうやって殺したのかと問いたい事件ばかり。
本当にこれは解明されるのか、そこが非常に気になりました。
結論を言えば、当然解明されるわけではあるのですが
回答をみても、そうですか…という感じです。
こう考えてみれば、不可解も何もないのですが
すごいとしか言い様がないです。
しかし…執念ですね、犯人。
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このシリーズはつい時代を中世だと勘違いする。アーサーが情報の解析を始めると現代だと気付いて汗が出る。柄刀氏の話は密度が濃くてとても読み応えがあり、文章も美しい。面白い話なのだが、今回は犯行動悸がこの人数を殺す理由として、個人的に納得出来得ないもので辛かった。
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様々な不可能状況での殺人をひとつひとつ読み解いて最後に大きな謎が解けるという形はとても読んでいてわくわくする。
全作に共通するがアーサーの他宗教に対する立ち位置が私はとても好きだ。
そして2010年の最後の一冊。
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★あらすじ
南米のとある田舎町で、「現代の十二使徒」と呼ばれる人々が狙われる、連続殺人事件がおきた。しかも、そのどれもが不可能状況で行われているのだ。
十二使徒の件を調査に訪れていた、バチカンの奇跡調査官アーサーは、殺人事件についても、否応なく調査することになる。
★感想
バチカンの奇跡調査官ってのは、美形ばっかりなんですか(笑)
↓ ↓
http://booklog.jp/users/dolly001/archives/4048738232
きっと採用時に、容姿による厳しい選別があるに違いない。
おしむらくは、藤木さんのとは違って、せっかく探偵がインテリ美形なのに、美女も出てくるから、女性うけはしにくいかなとw
それはともかく、遠隔殺人トリックてんこもりで面白かったです。
「アーサー」は『サタンの僧院』のスピンオフらしいんですが、元本は未読。
しかし元本の方が品切未定っぽい。
しかも地元の図書館にはない様子>< ネット古書屋に頼るしかないか?
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それと知らず読みましたが、
別作品『サタンの僧院』のスピンオフのようです。
前作は読んでないので分かりませんが予想した作風ではなかったです。
「バチカン所属の奇蹟調査官」という設定に大変興味があり、
もっと薄暗い、ゴシックロマン調のようなものを期待してました。
表紙もそんな感じですよね?
主人公アーサーは割と気さくな感じだし、
密室等も一つ一つ図に示されていて明朗というのでしょうか。
事件が「十二使徒」に係わるものなので、
アーサーが登場することになるのですが。
推理物として読むのに充分だったので、
探偵役が「奇蹟調査官」でなくても成立できた気がします。
事件が起こるたびに密室が存在し、
更に、グノーシス主義とキリスト教の宗教論が展開されるので、
頭を使い過ぎて結構疲れました。
グノーシス主義なるものに触れるのは初めてでしたが、
それはそれで興味深かったんですけど。
結果、盛り沢山過ぎたかな・・・。
読み進めていくにつれ長く感じてしまい、
時間を忘れて読み耽ることができませんでした。残念。
なので、少し辛めの評価になっています。
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バチカン奇蹟審問調査官アーサーが、調査に訪れた村で起きた殺人事件の謎に迫る。
刺殺、射殺、撲殺、扼殺の4つの事件。
いずれも一見犯人が現場に存在したとは思えない、あるいは、現場から逃走できたとは思えない不可能犯罪。それを相変わらずの端正なロジックで解き明かしていく。
奇蹟という超常的な事象と、火山の噴火や地震などの自然災害が物語の根底にあるので、殺人という俗物的な行為すらもいっそ神がかった、厳かなものに昇華されるような不思議な感覚に陥る。
もし偶然の重なりが奇蹟なんだとしたら、人間の力や科学では証明できない“何か”に触れたような気分にはなる。
無宗教の人間としては、それが神の力だとは思わないし、犯人の動機は正直理解できないけれど。