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▼「煙か土か食い物」とか他の舞城作品を読んでしまっていると、この傷つきやすそうに見える物語が狙いすましたものに思える。読者の感動は予測済み、折り込み済みの物語。「ライ麦畑」のエピソードを思わせるラストはとてもいいけれど、こういうものでは泣けなくなっている自分がいた。擦れ過ぎかな。▼密室トリックが単体ごとに面白かったです。どれもぎょっとしました。▼変な人間が一杯出てくるのだけど、変な人間の心理についていちいち説明しないのが好感が持てます。人間ていうか、ただの登場人物で、配置された駒。▼どうしてタイトルの後ろに「。」がつくのかわからなかったのですが、これは英題の「The World is Made Out Of “Closed Rooms”」にかけてあるんですね。「。」には文章を閉じる意味があるから。
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怪奇殺人起こりまくりの舞城流青春ミステリ(笑)。「煙か土か食い物」(デビュー作)を読んでなくても充分テンポがあって面白いし、読んでたらニヤリとさせられる所がいっぱい。しかしロマンチストだね舞城!毎回ロマンチックに終わる所が好きだー。ストレートでブッキラボウでファンキーで実は超純粋な舞城節はリスペクトの一語。
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SSSの続編的作品。しかし、だいぶ様子が違って読める面白い作品。最後にはほろりとするシーンもあるし、トリックや暗号なんかには笑いの要素がふんだんに取り込まれている。ミステリ好きでも人が死ぬのにうんざりした人は読んで笑ってほしい。
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一番薄くて安かったというだけの理由で舞城を初体験した作品。
そして一番ファンタスティック(だと思う)。
舞城本はかなり好き嫌いが激しいというし、
実際そうだと思ったけれど、
あたしはこの一作でハマってしまって、
今まで文庫派だったあたしがハードカバーでも全部買い揃えてしまったほど。グロい表現も擬音語・擬態語上等という感じもあるので純文学好きには不向き?純文学の定義が崩れつつあるからそんなことはどうでもいいんだが。ミステリ好きには向かない気がするのは、彼がミステリの枠を使って遊びすぎているから。一番最初に読んだのがこれで正解だったのかどうかは謎。やはり出ている順に読むヒトのほうが多いようだ。
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素晴らしい! 舞城節バリバリです。「煙か土か食い物」を読んだ時は、この人のリズムはパンクだ、と思ったのですが、この本は読みながら「アジアの純真」が頭を回って仕方なかったです。この本のリズムはPUFFYなのか(笑)。や、とりあえず爽やかだからでしょう。死体が山ほど出て来てもね!
[2004/10/9読了]
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舞城作品としてはあっさり。それが物足りない感じもある。けどまぁ殺人やらなんやらがとても軽い感じで描かれているのはいつもの通りなんだけどね。
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お腹抱えて笑った。そして、泣いた。▼書店にて他の作品をぱらぱらと覗いた折に、文体が自分の肌に合うというのを確認済みだったので、購入は初めてだったものの、すんなり読めた。▼優しい後日談ばかり揃えてくれる人ではないし、キツイ結果が待っているものもあるが、それでも読んで良かったと思った。
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これは、今まで読んだ中で一番ミステリ的要素の含んだお話だった・・・でもコレを推理モノとして定義してしまうのはなんかヤバイ気もする。
でも、ミステリもどきのお話は好きだから、あたし的には全然オッケーであり、むしろ、本格ミステリの良さがよく分からないので、これくらい適当な感じがいい。
文章は、前に読んだ「熊の場所」よりももっと前に書いたモノらしく、今とすこし違っていて、ハッキリ言って読みにくい。句読点と改行が極端に少ないため、とにかく意味を理解する云々の前に、視覚的に厳しい。これがこの人の個性だと言ってしまったらもう、あたしなんぞは反論出来やしないのだが、これはやり過ぎだったんじゃないか?ただ、構造のキツさと比べ、文章そのものは口語体だけで書かれている所為か、読みやすく、特に突っかかるような表現もないので楽。
これを謎解きと言ってしまって良いやら良くないやら、偉い人の書評は読んでないので知らないけど、面白いから良いんじゃないかと思っちゃうな。謎を解いていると言うよりも、なぞなぞやってるみたいなんだもの。ま、これは読む側が推理を出来るような方向性を持って書かれる「本格ミステリ」では全然無いので、別にアリなのかな。しかし、謎解きに関してはともかく、やっぱり登場人物の描き方は絶品である。ルンババ、井上椿・榎姉妹、そして主人公の友紀夫にしてみても、相当変。独特の文章の書き方であるが故に、すべての登場人物が、不思議な生き物として生きているように見えてくる。
そして、舞城さんの最も特徴的な部分として、登場人物全てに執拗に絡んでくる「家族」の描かれ方だ。親の居ない井上姉妹にしろ、子供を束縛することしかできない番場親にしろ、なぜか存在感のない友紀夫の両親にしろ、ツバキの不倫にしろ、不倫相手の家庭にしろ、どれも未完成。あまりにも、崩壊寸前の家庭というものが、いまの社会を描く上では不可欠であるようにも思うし、それを敢えて物語の中心に持って来るという話の作りがすごく好きだ。
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冷めてるようで実は恥ずかしくなるくらい熱いやつらの青春グラフィティー、ミステリーは隠し味的に。妙に描写がグロいときとかあるけど小気味良いテンポと可愛気ある主人公たちのお陰でギュンギュン読めました。最後は何かむずむず、でもまぁ爽やかでそれもまたよし。
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ミステリとして本を出すために問答無用でミステリに仕立て上げたように思える。ミステリ部分が無くても十分読める、でも本にはならない。最近の舞城氏は幸せだろうか。読み進めねば。
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舞城王太郎を知らなかったので、本を手に取る前の感想は
「空条承太郎?」という感じだったのですが…
JOJO同様(?)、世界観に慣れるのに時間がかかって
ちょっと拒絶反応もでかかったんですが、読んでいくうちに
それはクセになってきまして… 勢いがあるんですよね。
このお話の世界観もあると思うんですが…
無駄な部分がなく、ガガッといく感じかなぁ。
人物が考えていることを無駄なことも含めてダダッと
書いているから? すごく人間味があるんだよなぁ、登場人物に。
たとえば、宮部みゆきなんかだと、ストーリーの設定だったり
展開だったりがすごく映画的で、これも止めたくない面白さが
あると思うんだけど(ただし、読み終わった後になにも残らないんだよなあ)
登場人物が人間ぽくないというか、どこかストーリーの中の
人物というのがわかってしまうんだよね。
“変に芝居がかった感じ”とでもいうのかなぁ。
ま、登場人物への愛があるのかな、舞城王太郎は。って
この小説しか読んでいないんだけどね。
あとは、作品の世界観として突き抜けている部分があるという点では
奈良美智のイラストとか合いそうな気がしました。
自分で挿絵を描いていたけどね。
ま、舞城王太郎の他の本も読んでみたくなったし、面白かったです!
男子、それから男子好きの女子にはオススメしたいです。
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貸してくれー!!と友人にせがんだ(私にとって)舞城氏第3弾。
奈津川の方がパワフルで好みだけど、続き(というか三郎の登場)を期待してしまう。
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初舞城王太郎!『好き好き大好き〜』とか西尾維新読んでからずっと読みたかったんだ。だからある意味念願の舞城作品第一弾。
読みやすくて面白いけど最初は椿の「告白ビデオ」とかの意味が全然わかんなくて(今もあんまわかってない)理解しがたいとこがいっぱいあったけど不思議と楽しかった。
テンポが心地良い。
ルンババと友紀夫のやりとりとかね。
最後は少し泣けた。
ほかの舞城作品も読みたいです。
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密室本の中では一番好きです。無理感も無いですし、テンポもよいので読みやすい。舞城ワールドで相変わらず飛ばしてます。
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舞城王太郎って、独自の世界を作っているけど、それについていくのは大変だ。ハァハァ、肩で息をしながら、必死に作者を追いかけながら読む感じになる。