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「パイロットフィッシュ」も、好きな感じだったけど
久々に、とめどなく泣いてしまう一冊。
がくがくと、ゆすぶられるような
いったいそのとき
自分に、何ができるのだろう。
水たまりの底に しずむような
きらきらとした、悲しみ。
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装丁がとっても綺麗です。
「パイロットフィッシュ」でもすごく感じたけど、喪失感や無といった孤独と静を感じます。
勤め先がエロ本の出版社という事もあって、作中性表現が結構出てきます。
でも常に漂う悲しさは変わらないのが著者らしい。
葉子が死ぬと宣告されそれが揺るがないと知って、隆二が確実に死に向かう葉子に何をしてやればいいのか考える反面、それでもやっぱり死なないでくれと願ってしまうのは無理ないと思う。
だけど何かをふっきって出した答えを信じた時人は強くなれるんだなと思った。2005.04.24読了
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めっちゃ泣いた。こんな話は弱いんよ。世界の中心で愛を叫ぶよりも、大人になった考えさせられる本なんじゃないかと思うな。私的にはアジアンタムブルーのがいいんではないかと‥。
まぁ、パイロットフィッシュもすごくおもしろかったし!!大崎さんは話のリンクのさせ方が素敵!こーゆー本を読んだ後はとっても優しい気持ちになれるんだよね。。愛する人に触れてる時、髪を撫でてる時の感じと一緒。すごく静かに愛おしい感じ。すべてを許せそうな。あー‥気分が晴れやか。窓から吹き込む風も気持ちいいわぁ。。
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愛する人が死を前にしたとき、あなたは何ができますか?
死が目前に迫った恋人と過ごす最後の時間を描いた、せつない物語です。
悲しみに打ちひしがれながら、それでも「僕」は言う。
「本当の優しさとは?」
「憂鬱の中から生まれてくる優しさ」
「その中からしか生まれてこない、苦しみもがきながら、
身をよじるように、体の一部分がねじきれるような痛みの中からしか
手にすることのできない優しさ」
「それを手にするためにこんなに苦しんでいる。でもそれを手にすることができれば、この苦しみは無駄にはならない」
本当の優しさとは、痛みを知った上での強さなんでしょうね。
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『パイロットフィッシュ』と同じ主人公、設定を使った小説。
内容が違うので手塚治的スターシステムを採用しているのだろう。
パラレルワールドとして捉えてもいい。
透明感溢れる文体はお勧め。
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アジアの憂鬱。
心が渇いていくとき、すかさず水をやることは、
当たり前でありながら、難しい。
"当たり前"を操作する微妙さに似ている。
花を活けるときの申し訳なさのような。
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表紙の美しさにひかれ、書店でほぼ半分、立ち読みしてしまった本です。
切なくて、でも読み終えたあとに何かが残る、そういう本です。
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愛する人が死んでしまった男のお話。おもしろかったです。おもしろかったってのは語弊があるかもだけど。ただ、主人公の設定とかを「パイロットフィッシュ」からそのまま持ってきてるのはちょっとな〜。「パイロットフィッシュ」の後すぐに読んだだけに何か違和感。「世界の中心で、愛を叫ぶ」と内容が似通ってるけど、俺はこっちの方が好きだね。やっぱ前向きにいかないかんよね。ちょっと物淋しい秋冬にどうぞ。ちなみに、ハリーは感動してぐっときたらしいよ。
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もし治る見込みのない病魔に冒されたら葉子のように死にたいと思う。でも担当医がこういうことを許す事はないと思う。あまりに現実ばなれしているかな。でもそのことをさしひいてもこの本はよかったかな。最後は前向きになれる。
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今度映画化されるということで・・・・。人を愛するということをもっと大事に考えるべきだということを教えてもらった気がします。
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恋人の葉子を亡くして3ヶ月。かつて彼女の買い物の間の待ち場所だったデパートの屋上はただ世界とかすかにつながっていることを確認する喫煙場所になっていた。癌におかされた葉子に回復の見込みがないと知ったとき、彼女が望む死に場所で最期を迎えさせたいと思う。最愛の人が死から逃れられないという現実、自分の無力を嘆く以外に何が出来るだろうか。せめて穏やかな気持ちで死を迎えさせてあげたい。
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最初はうーんって感じでしたけど、読み進んでいくうちにすごく愛しい話だなっと思いました。とても綺麗で、切ない話だと思います。
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最愛の人の死を描く話は、ほんとに多い。また、そういう話はお手ごろに感動を呼べるため、なんだか軽々しくテーマとして用いられているように感じられて、個人的には嫌いだった。
しかし、そんな自分がこの「アジアンタムブルー」を読んだとき、本当に自然に涙が溢れてとまらなくなった。それはきっとこの小説が、安易な感動を読者に求めるのではなく、最愛の人を失うという受け入れがたい事実を、そのまま受け入れがたいものとして描いているからなんだと思う。
つまり、あまりにも自然にそれが描かれているものだから、自分も違和感など感じること無く、ただひたすらに小説の世界に没頭していったのだと思う。
気がつくと図書館で、ぼろぼろ泣きながらこれを読んでいた。
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連れ合いを亡くす、ってのは最近の感動小説にありがちな設定だけど。病気を宣告されてから死ぬまでの1ヶ月と、残された男が同じような境遇の女と知り合って立ち直るまでの軌跡がバランスよく書かれてる。
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泣ける本ということで手に取りました。でも、中学時代に万引きするわ、SM嬢が出てくるわで、あれあれという感じで読みました。
葉子とすごすニースでの日々は泣けるかも。(06.12.3)