投稿元:
レビューを見る
日本にはこれだけいろいろとすばらしい文化があるのに、実際、今の日本ってそれほど文化を大事にしてないよなぁ、とは思っていて(それは現代アートに限らず)、それってのは何に起因するんだろうなぁ、と読みながらずっと考えていた。単にヨーロッパのように美術館博物館といったものに関する歴史の厚みがないからか?そんなことはなかろうて。もっと日本人の根底にいつの間にか蔓延ってしまった何かだと思うんだよなぁ。。。(06/10/8)
投稿元:
レビューを見る
面白い章と面白くない章がはっきり分かれてる。全体的に「これだから日本は・・・」みたいな愚痴が多いのはちょっと勘弁してほしい。
投稿元:
レビューを見る
アート作品とは問いかけである。問いかけなのだから、質問がどんどん出てくる作品は出来の良い作品である
観客である私たちは、作品から受けるインスピレーションのようなもの、何らかの問いかけを受け取るような作品が見たいのである。そして観客はそのことを誰かに伝えたいと思ったりする。受け取ったその感覚は、たぶん自分が今までに持っていた価値観とは全く違う価値観である。その全く新しい価値観を得ることで、どん詰まりになった悩みの別の解決法が見えてくる。別の機軸、オルタナティブな思考の提示である
そういった「オルタナティブな思考」こそが、現代社会に必要なのだ
そうした提示がどんなに論理的であっても堅苦しいのではダメで、エンターテインメント、楽しい要素がなくては、見る人までなかなか届かない
投稿元:
レビューを見る
図書館で借りた。
現代アートが置かれている状況を解説する部分、見方やおすすめの作品・美術館を紹介する部分、現代アートの簡単な歴史を紹介する部分に分かれている。
歴史については古典派など昔からの流れを特に追わずに説明が始まるので取っ付きやすかった。
郊外にばかりアトリエがあっても来日したキュレーターなどが限られた時間の中で回りきれない、という現実があることを知った。
美術が置かれている状況を分析するのに、3×3のマスに分類してどこにリソースが割かれているかを分かりやすく示した図が紹介されていた。原本を見たいと思う。
投稿元:
レビューを見る
浮世絵の時代から、外から評価されないと自分たちの芸術の価値がわからない…。現代アートの収集に国内の美術館が消極的なのは悲しいことです。
読売アンデパンダン展…気になる。
本の前半は、現代アートの現状と歴史。タイトルにひかれた読者は、後半の美術館案内とアーティストファイルだけで十分かも。
新書って、内容とタイトルがほとんど結び付いていなくて、がっかりすることも多い。
知りたかったことは書いてなくて、でもおもしろかったからいっか、て感じ。
投稿元:
レビューを見る
アートと美術と芸術の違いって何だんろうか。
現代アートの入門書ってことで日本の現状と業界のシステム、その他先進国の現状なんかをたくさん教えてくれてて、日本のシステムやアーティストの環境の悪さを他国と比較しながら指摘している。そして一貫しているのは「アートってホントいいものだからもっと触れて!」って一生懸命訴えている、そんな本(そして金も落として!というのが本音だろう)
この著者の主張のとおり、アートを広めるために書いた啓蒙の本だと思うけど、もし本当に現代アートを知ってほしいのなら、少しでもいいからもっと本質の所を書いて欲しかった。そこから始めないと分からない展開なんて物もあると思う。
その本質とは、その業界の人たちはアートは金持ちの道楽だと開き直っていて、あっちではその前提でマーケットが成立しているってことだと言える。筆者が「アメリカでは~」「ヨーロッパでは~」とたくさん実例を挙げて、「それに比べて日本ではトホホ」と何度も訴えているけど、この格差はとっても長い、芸術家vs金持ちの歴史がないとわからないし、そこに触れないと筆者の訴えも弱くなっちゃう。(そう、提案ではなく、訴えだ)
筆者はおそらくこの本質について書くのを避けている。そんな事書いたらこの本を読むであろう一般ピープルはヤル気無くすから。だから「アートの啓蒙」ではなく「みんなアートを買って、私たちアート人の生活をよくして!」というボヤキにしか聞こえない。
さらに日本はNPOギャラリーが少ないからもっと増やすべきと訴えてるけど、確かNPOの活動資金は基本的に善意の寄付金じゃなかっただろうか。そしてそのお金は国や金持ちがだしてるんじゃないだろうか。アートに一般ピープルも巻き込んで、アート業界を活性化しようと思ってるんだろうけど、うっすらと金持ちパトロンの存在が見え隠れしているじゃないか。やっぱりアートを支えるのはこの本を読んで欲しい一般ピープルじゃなくて金持ちの道楽じゃんってことになる。
これを呼んで関心を持つ人は少しは増えるかもしれないけど、日本でのアートシーンが変わり始めることはないと思う。
日本のアートシーンを変えたいのなら作品どうのこうのではなく、「アートしてる人って変わり者が多いから、一緒に居ると楽しいよぉ。そしてその作品はもっと楽しいからアーティストとご飯とか食べようよぉ」の方がいいと思う。
前に村上隆の本を読んだ事があるけど、彼とのスタンスの違いがとっても面白い。村上隆は開き直っている。作る人と作らない人の違いだろうか。
投稿元:
レビューを見る
35ページ 「キュレター」→「キュレーター」
117ページ 「偏在すること、同時に至るところにあることをネットワーク用語で『ユビキタス』と言う」→「遍在」
※これは非常に多い間違い。「遍在」と「偏在」では意味が逆。
138ページ 「ピーター・ドラッガー」→「ピーター・ドラッカー」
※「経営学の神様」
172ページ 「トラウマからの開放」→「解放」
※これもありがち。
投稿元:
レビューを見る
[ 内容 ]
現代アートはワカラナイ、現代アートはムツカシイ。
そう、決めつけてはいないだろうか。
しかし、一枚の絵は人生を変えうる力を持ち、同時代を生きるアーティストの作品と出会うことで、刺激に満ちあふれた世界が始まる。
現代アートの現場を見続けてきた若きプロデューサーが、日本と世界のアートシーン、今見るべき作品、行く価値のある美術館、作品を見るときのちょっとしたポイント、オススメの現代アーティスト達までを公開する。
[ 目次 ]
第1章 ニューヨークで起こった事件
第2章 世界の美術館は今
第3章 日本独自の「貸画廊」というシステム
第4章 日本の現代アートの流れ
第5章 アートの時代
第6章 一枚の絵は人生を変える
第7章 時代を映す三人の海外現代アーティスト
第8章 独断と偏見の美術館インデックス
第9章 自信を持ってオススメする現代アーティストインデックス
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
投稿元:
レビューを見る
昔どこかのギャラリーに置いてあり、読もうと思って読んでいなかったので読みました。
★★★
プロローグ
現代アートの作品を、今自分と同時代に生きるアーティストの作品と定義する。
現代アートにより感性は磨かれる。
第1章
アートはトラディショナルアート、オーソライズドアート(権威主義的アート)、コンテンポラリーアートに分けられる。
日本ではコンテンポラリーアートはこれからである。
美術館システムの再検討や、西欧コンプレックスによる西欧礼賛ではなくて直感を代表とするアートに対する判断力を身につければよい。
第2章
海外の美術館では「カッコイイ」展示が行われたりカフェが併設されている。美術館が土地の名所となった場所もある。
また、企業とアートのコラボレーションも進んでいる。
対して日本の美術館は戦略と愛と情熱が抜けている。
第3章
貸し画廊制度であったり、国内のアートに対して価値付けできていないなど日本のギャラリー・美術館環境はあまり良くない。外国のようなNPOギャラリーが必要である。
第4章
日本の現代アートはWWⅡ後独自の流れを進んだ。
国際展に招待されて初めて日本アートのアイデンティティが求められるようになった。
今後誰もがアーティストになれ、アートがユビキタス化すると予想される。
第5章
アートは「カッコイイ」から始まる。
これはこだわりや尊敬、納得感などから生まれる。
また、話題性や新進性、メッセージ性などもオリジナリティに繋がる。
アートの支援には女性や異業種の協力が必要である。
第6章
アート作品購入や美術館ボランティア参加、アート関係者とパーティー、さらにはコレクターになることでアートにハマっていく。
アートは左から右の流れと、制作過程と作品説明に注目すると良い。
(第7章から第9章はアーティストや美術館の紹介なので割愛)
★★★
おそらく対象はアートに入門したいと思っている人だと思うので、作家や美術館の紹介、図が豊富な点は良いと思います。
個人的に気になるのはユビキタス概念でしょうか。
詳しく述べられている訳ではないので、なんとも言えませんが。
また、筆者がやっている活動の正当化?と思われるような記述がところどころに見られました。
投稿元:
レビューを見る
前半は愚痴。
ところどころ意図がつかめない文章あり。
毎度のことながら、光文社新書の編集は仕事をしていない。
投稿元:
レビューを見る
入門の入門の人に、「ウォ-ホ-ルがわかるのか?」と言う疑問はおいておくとして、ここに書かれているのは山口さんの叫びに近いです。
立ち上がれ日本という政党がありますが、「立ち上がれよ、日本のアート!」みたいな感じの勢いのある叫びです。
へぇ~日本の美術館ってこういう仕組みなのか、とか。
どうして日本人は印象派が好きなのか、とか。
そもそも作品ってどう見たらいいのか、とか。
ある意味で「入門」。納得できるように書かれてます。
投稿元:
レビューを見る
現代アートの定義、海外での状況、日本の状況、今後どうしていく(どうあるべき)かについて述べた本。
現代アート入門という題名から、知識がない人がとっつきやすくなるための本なのかなと思って読み始めたけど、
最初から日本の現状批判が強く、予想と違った印象。
具体的にどうあるべきかという方針が弱いので、批判にとどまっている感は否めない。
難しいところなんだろうけど。
後半の著者お勧めの美術館紹介は面白かった。
投稿元:
レビューを見る
現代アートの概念や代表作家、作品を
なんとなくかじったことがある人向けの本。
とくに入門者向けなわけではない。
どのようなものが現代アートと呼ばれるか興味のある人に向けて、
「もっと日本人に目を向けて!買って!接して!できれば援助して!」
という強い主張をしている。それには同意できる。
後半の美術館・アーティスト紹介が面白かったので、
もっとボリュームがあっても良かったかも知れない。
投稿元:
レビューを見る
モダンアートはとっつきにくいむずかしいものではない、ということを伝えてくれた書。
説明書きをすぐ読むのではなく、まず自分で感じてみるということ。
子供の時には難なくできたそのことが、知らず知らずのうちにできなくなってしまっていたのだなあ…と気づく。
日本ではまだまだモダンアートに対する意識が低く、優秀なアーティストが評価されずにいるという状況を知り、もどかしい気分になった。
モダンアートに限らず、日本人は「世界で(すでに)評価されているか」を重視して、自分で新たな才能を発掘し支えていこうという考え方をしないような気がする。
とてももったいないと思う。
投稿元:
レビューを見る
日本と世界のアートシーン 今みるべき作品 行く価値のある美術館 作品を見るときのちょっとしたポイント おススメの現代アーティスト 現代アートの可能性 新鮮、斬新、感性 精神的な自由