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ダウン・ザ・ハイウェイ ボブ・ディランの生涯 みんなのレビュー
- ハワード・スーンズ (著), 菅野 ヘッケル (訳)
- 税込価格:3,630円(33pt)
- 出版社:河出書房新社
- 発行年月:2002.12
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紙の本
関係者への取材を基に、ロック・レジェンドの軌跡を炙り出す伝記
2003/05/06 22:02
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投稿者:武田淳一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ふー、やっと読み終わった」と思わず口に出してしまうくらい、ずっしりと読み応えがある本だ。この本は、ボブ・ディランという一人のアーティストの人生に関わりのあった関係者への取材を基にして、ボブ・ディランという一人のロック・レジェンドの実像を炙り出す伝記である。その関係者は、学生時代の友人、元恋人、元妻、ミュージシャン、ツアースタッフなど非常に多岐に渡っている。これだけ多くの関係者の発言を整理しているという点では、ディラン関連では嘗てなかった書籍といえる。膨大なエピソードは著者によって良く整理されており、ボブ・ディランというアーティストの音楽や歩みをある程度理解している人にとって興味深い事項がたくさん語られている。肝心のディラン自身はこの本への協力を拒否したということだが、協力があったところでこの本が炙り出すボブ・ディラン像というものは大きくは揺るがないであろう。インタビュー等でも気分によって本名を言い換えていることでも解るように、ボブ・ディランという人物の人物像というのは、ある意味、自らの行動と他人による伝説化によって成立しているようなところがあるからである。そういった面でディランの軌跡を丹念に追った本だといえるが、ディランの活動歴は40年にも渡っているため、エピソードによっては記述があっさりしすぎているという気がしなくもない。“バングラディッシュのコンサート”、“ライブエイド”、“30周年記念コンサート”などの裏事情など、重要な音楽活動についてもう少し掘り下げることもできたのではという気もする。ハードカバーに収めるには限界だったのかもしれないが、ディランがストーカーに悩まされていたなどということよりも、やはり音楽活動とその背景についてが、最もファンの知りたいことなのではないか。そのような点において、今少しの詳細な記述が欲しかった伝記本だ。ボブ・ディランの音楽についてある程度親しんだ人が、その人生の歩みについても知りたいといった場合にはお勧めできる伝記本である。
(書評:2003.05.06 武田淳一 )
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