レディＭの物語 みんなのレビュー

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投稿者：伊佐治祝　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

２０世紀後半・ロンドン━━年の離れた夫の企みで、妻は『壁』の中に送られた。『壁』…そこは『教育』を施される、場。社会的地位も、身に纏う服も、自分の名も奪われ、彼女は『Ｍ』という記号で呼ばれ…服従を約束させられる。凌辱される過程で『Ｍ』が知り得たものとは…。
ストーリーをひとことでいうと、調教を施していく…その過程の中で、ひとりの女性の意識と身体が変わっていく、その様を描いております。青年向けに書かれた小説のようなキツい表現はなく、淡々と…心理の移り変わりが描写されておりますので、女性が手に取られても抵抗は少ないでしょうし、男性が読んでも一向に構わないでしょう。
ビアズリーを彷彿させるような加藤氏の繊細で…それでいて優美なイラストにも注目を。