紙の本
人間の罪深さを考える
2001/07/13 15:17
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投稿者:くもざる - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代は昭和。病院の院長と美しいその妻。夫の留守中に、妻に言い寄る男がいて…。別に今の時代で考えると、それ程たいしたことはしていない。ただ、抱き寄せられてうなじにキスマークをつけられただけ。しかし、その言い寄られている間に、外に遊びに行っていた幼い娘が殺されたことから、事態は思わぬほうへどんどん転がり落ちていく。
夫は妻のうなじにキスマークを発見して、娘が殺されていた時にこいつは何をしていたのか、と憤る。でも、問いたださない。ただ一言、聞いてみれば良いのに、それをしない。そのかわり、ある復讐を思いつくのだ。
人間とは何か、許すということは何か。人間の心に潜む闇に光をあて、どんどん掘り下げていく。考え込まされる作品だ(それにしても、三浦綾子の本を読むと、「良い人になろう。人に優しくなろう」と固く心に誓ってしまう。ブルース・リーの映画を観た後にカンフーの真似をしてしまうように)。
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誰の心にもひそむ、小さな黒い部分を見事に描きとった作品。
はっきり言って、共感しない人はいないはず。
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医師辻口の妻が不倫中に行方が分からなくなった愛娘の死。
辻口は「汝の敵を愛せよ」という教えの挑戦とで娘を殺した殺人犯の娘を養女にした。明るく素直な少女に育っていく陽子…。その事実を知った妻の行動が辛い。
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中学生のころに、氷点上下巻、続氷点上下巻一気に読んだ。ドラマで世間を風靡したらしいが、ドラマは見たことなくて文字で読んだら面白いのなんの。
それ以来三浦さんのファン。
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三浦綾子著ベストセラー。原罪を主軸テーマとした物語。といっても、舞台設定がわかりやすくて、すぐに引き込まれます。読んでみてください。
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入院中に差し入れてもらって以来何十回読み返したことか。私は本当の気持ちをいつも伝えて生きて行きたいと思った。ドーでもいいことに疑惑を持ちすぎだよ。「浮気したな〜キィ!」その一言がいえないことがこんな悲劇につながるなんてね。純粋で善良な人ほど大罪(大きな石)を犯しやすいのかも知れん・・・私は大丈夫そうだ(小石だが数は多い)。作者が女性の割りに、女性の登場人物が人形的(道具)に書かれているなと後から思いました。(石の意味は読むと分かります)。
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はじめは、漫画とかドラマっぽい展開が目につくけど、実はかなり奥深い話。色々考える。次の続もまあまあよい。
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やっぱりおもしろい。名作は何度読んでも引き込まれる。
ドラマや映画と映像化されているが、ぜひ原作でその醍醐味を味わってもらいたい!
人間ドラマに読み始めたら止まりません!
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途中あたりから先が気になって一気に読んでしまう。悪の主役がどんどん変わっていく。誰がわるいのかわからない。
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辻口病院長夫人夏枝が、青年医師村井の思慕の言葉に耳を傾けている間に、三歳になったばかりの娘ルリ子は殺害された。夏枝への屈折した憎しみと、「汝の敵を愛せよ」というおしえの挑戦とで、辻口は殺人犯の娘を養女に迎える。事情を知らない夏枝と長男徹は養女陽子に暖かく接し、陽子も明るく素直な少女に育っていく。だが辻口自身は無心に陽子に接することが出来ない。やがて夏枝は、陽子が殺人犯の娘である経緯を知り、辻口と陽子への激しい憎悪をこめて、陽子の白いのどに手をかけた……。人間にとって原罪とは何か、を追求した問題作。
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自分の娘を殺めた犯人の娘を引き取って、果たして育てることができるのか。汝の敵を愛せ、を実行することができるのか・・・どうよ。
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愛する者の命を奪った者を許せるのか?罪人の子である自分を許せるのか?赦すことでしか、きっと人は生きていけない。
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上下と続・上下の計4冊に及ぶ長編。ドロドロすぎなのに何故か不自然ではない。三浦綾子の文才が自然にもっていってると思います。ドラマ見とけばよかった。
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むかしTVドラマでやっていました。その時の、娘役の子がめっちゃ可愛かった印象が
強く残っていました。けど、ドラマ自体はほとんど見ていなかったので、いっちょ原作でも
読んでみるかっていう、軽〜い気持ちで読み始めました。
想像以上に面白く、また「許し」という事について、はじめて意識しました。
小学生の感想文みたいに「自分ならどうするか」って事を考えました。
ストーリーとしては、娘を殺した男の娘を引き取って育てるって話です。
キリスト教に、いや宗教について興味を持ちました。入信したいとかじゃなくって
端からじっくりと考えてみたい、という程度ですが。
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殺人者の娘を被害者家族が育てる話。
娘を殺されてしまいます。
その過程は父親の母親への恨みだったり、葛藤だったりしますが、殺人者の娘は真直ぐな恨みをしらない子に育ちます。