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嶽本野ばら氏監修『吉屋信子乙女小説セレクション』第二弾。この作品は女性が同性である女性に恋愛感情を抱き、その想いが報われ、二人の少女が恋仲になるという所謂今で言う百合的要素が含まれます(この作品が書かれた当時の言葉で言うとエスですが)。しかしそれは決してスキャンダラスな意味合いで捉えられるべきでは無く、単純にプラトニックな感情で動かされた自然の成り行きであったと私は思います。目に見える形がどうであろうと人間の苦悩の過程も切なさも人を愛しいと思う気持ちも総ては同じであると言う事を吉屋信子という人は伝えたかったのでは無いでしょうか。それにしては余りにも時代が早すぎたけれど。
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同じ寮に住む二人の少女の友情恋愛小説。表現が難しかったりしますが、意外なラストでした。嶽本野ばら氏監修です。
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吉屋さんの自伝との説アリ、ということです。
虚構としてのエスはおもろ〜やけど。
実際に直面したら、どう感じるんやろワタシ…。
友達に尋ねると、結構エス的体験してるのね皆。
残念ながら、ワタシにはありません。
どがーん。ちょっと興味深い。
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横から嶽本野ばら氏に熱く話される気分になる注釈が印象的
何きっかけで読み始めたんだっけな、たぶん桜庭和樹の「私の男」
を読んだ頃でしょうか。
メモしてから読むまでだいぶ時間がかかりました。
読んだらびっくり。脚注の印象的なこと。
嶽本野ばらさんが註釈をまとめられたということで、
脚注を読みに行くたびに、
オネエの人が横で説明してくれているような気分になりました。
大正時代に書かれたということを置いたとしても、
自分の知らない単語、用語が多く、
それを吸収していこうと、付箋して調べたページが36ページ。
まだまだ自分には知らない事がたくさんある。せっかく読むなら、
そういった新たな発見があるような本を読んで、
自分の糧にしたいなと思った次第です。
内容的には、23歳の時に書かれた内容ですので、女学生ぷりに
びっくり。
吉屋信子先生といえば、徳川の夫人たちのイメージで
挑んだわけですから、あら、文章が若々しいと。
調べたら徳川の夫人たちの46年前に書かれた本ですもの、
それはそうなりますよね。
日本の状況、特に女性の立場というものを考えると閉塞感の中、
多くの女性、少女に人気になったことも理解できます。
花物語、か、わすれなぐさを読もうかな。嶽本さんはひたすらに
わすれなぐさを推していましたね。
嶽本さんも気になっちゃって、下妻物語でも読んでみようかしらとも
思いました。
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・前半のまわりっくどい描写が、著者の代表作『わすれなぐさ』と違っていて、読みづらいこの上なかったけども、最後屋根裏部屋を追い出されるシーンとかは、深く心に染み入ったので、最後まで読んでもらいたなと思った。