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紙の本
検察の腐敗は誰が正すのか?
2003/06/29 21:40
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオトリさま - この投稿者のレビュー一覧を見る
2002年4月22日、検察の裏ガネ作りの実態を現職のまま実名告発する直前に検察に逮捕され、2003年3月保釈された元大阪高検公安部長三井環氏の「獄中手記」です。
1章をあてて、検察の裏ガネ作りの実態がこと細かに説明されている。
裏ガネの温床「調査活動費」をどういう手口で裏ガネに変えるかの苦労話は涙ぐましいほどである。
裏金作りは公金横領で犯罪ではあるが、外務省の「機密費」地方自治体の「食料費」などの事件の後では、「検察よ、お前もか!」と怒り・呆れるが、公務員の堕落ぶりからすると「ああ、やっぱり」という諦めの気持ちもあり大きな驚きはなかった。
驚いたのは、平成11年に裏金に関する内部告発文書が大手出版社や国会議員に送付された後の検察の対応である。
「この機会に裏金作りを止めて、調査活動費を国に返すべきだ」という意見が多かったのにも関らず、法務省は予算を返上すると今まで何に使っていたのか説明しなくてはいけないからという理由で返上しない事を決めてしまう。
本省は「今後は架空名目を使って裏金作りをしてはいけない」と通達を出したが、今まで全部裏金にしていたので、本来の調査活動費の使い方がわからない。
マニュアルを作り、説明会を開き、それでも3割減らした調査活動費を消化する為に必要の無い講演会を開いたりして税金の無駄使いをする姿は怒りを通り越して哀れでさえある。
そして、真に恐ろしいと思ったのは、実名告発を決心した三井環氏をテレビのインタビュー前日に「微罪逮捕」「でっちあげ逮捕」して口封じを図った事である。
マスコミ嫌いで有名な特捜部長が、要請も無いのに会見を開いて三井部長の悪徳ぶりをレクチャーして「悪徳検事」のレッテルを貼ろうとした。
偶然かもしれないが、三井氏のインタビューを放送する予定だったテレビ朝日の「ザ・スクープ」は2002年9月惜しまれつつ視聴率不振を理由に打ち切られた。
警察や政治家・自治体の腐敗は検察が捜査する。
検察が腐敗した場合は誰がチェックするのか? 現在は検察を捜査する機関は無い。
三井氏の裁判は国民のひとりとして注目していきたいと思う。
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