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脳科学、発達学の学問書ではなく、昨今の早期教育、子どもへの過剰期待に科学的根拠を踏まえたうえで警鐘を鳴らす育児のための書。子どもを観察し見守ることの大切さを説得力をもって教えてくれる。
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[ 内容 ]
極端な育児観をもつ親が増えている。
赤ちゃんが集中しているからと一日七時間もテレビを見せる、手当たりしだいに育児教室に通わせる、赤ちゃんが思いどおりにならないからと自信喪失する。
これらの行き過ぎた現象の背景には、二〇世紀的な右肩上がりの成長、発達観があるのではないか。
「子どもの成功」にこだわりすぎることで、子どもからの自然な成長のメッセージを無視しているのではないか。
本書では、脳科学、発達行動学を専門とする小児科医が、親を駆りたてる早期教育、臨界期等の"科学的根拠"をもう一度科学的に検証しなおすことで、「普通の育児」こそが今まさに重要であると説く。
新しい「赤ちゃん学」の誕生である。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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変に危機感をあおったり不安がらせる多くの育児本と違い、「まあ、ちょっと落ち着いて冷静に考えようよ」という姿勢の本です。早期教育や育児に関する誤解について、科学的根拠を提示して解説されていて、とても分かりやすいです。そしていかにも根拠に乏しい迷信が、「常識」として多くの人に信じられている事も。
ただ、前半は根拠がしっかりしているのに、後半は著者の主観や経験測がちょっと強いかな。
巷にあふれる情報を鵜呑みにして、子供には早いうちから、それこそ受精卵のうちから、あれもして、これもして、そうしないときっと将来間違いを起こす子になる、ああどうしよう!となってしまう人に、「普通の育児が大切ですよ」と教えてくれる本です。
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タイトルに偽りあり!と思えてなりません。脳科学の内容はさほどありません。「脳科学」と銘打てば売れるからという出版社の意向かもしれませんが…。僕が読んだ限り,育児がメインになっています。
しかし,タイトルだけでなく,記述の一貫性のなさを感じました。一般書なので読みやすさ優先だと言えばそれまでですが,残念な印象はぬぐいきれません。例えば,新生児微笑はうれしいとか幸せとか関係なく,微笑んでいるように見えるだけと言っておきながら,「なぜ新生児微笑をするのかといえば,ちょっと笑うことで簡単に親の愛情を獲得することができるから」(pp.18-19)と書いていたりします。また,「自発的」と「随意的」を対比的に述べている(p.98)かと思えば,その章の結びの文章に現われる「自発的」は文脈からして「意識的」の意味合いで用いられています。学術的には「自発的」というのは「自動的」とか「無意識的」という意味で使われることは多いですが,それにしても表現が粗いです。こんなのがゴロゴロしています。
ただ,へぇと思うところもあったので,それは引用しておきましょ。
実は生まれて一ヶ月くらいの赤ちゃんの哺乳は,ほとんど「反射的」です。お腹がすいていなくても,口に物を入れられると勝手に吸ってしまいます。
多くの親が「お腹がすいて泣く」と思っていますが,生後一ヶ月ほどの「泣き」には,空腹でも排泄でもなく,ただ単に泣いている場合があります。理由もなく「泣いて」,本人も与えられると「反射的」に飲んでしまうので,母親はついお乳をあげてしまうことになるのです。(p.19)
もし赤ちゃんがえび反りになって激しく泣いて不安がる様子を見せたら,赤ちゃんの顎をその胸に近づけてあげるようにしてみてください。そうすれば,自然に前屈みの姿勢に戻って安心するはずです。これは首の原始反射を利用したものです。
もう一つ,赤ちゃんが首を右に向けると右手を伸ばし,左に向けると左手を伸ばすという,非対称性緊張性頸反射を利用すれば,服をスムーズに着せることができます。(pp.93-94)
子どもを叱ることはいくらでもできます。観察などしなくても,自分の基準に合わなければ感情一つで怒ればいいからです。しかし誉めるのは,相手を見て,きちんと「観察」していなければできません。ですから「見守る」ことが重要なのです。(p.123)
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新生児育児中の私を救ってくれた一冊!!
「抱っこし通しでも読める」と主人が買ってきてくれました。
マニュアル的な育児本の知識しかなかったその頃の私にとって、
目からうろこのことばかり。
「脳科学」というと固い印象ですが、
赤ちゃんの発育を脳の発達の面から説明し
とても説得力がありました。
早期教育熱にも触れ、疑問点を出し
「臨界期を過ぎても大丈夫」の裏付けには
安心と勇気を貰いました。
先日、小西氏の講演会を聴く機会がありました。
著作同様とっても温かいハートかつ、意外にもかなりの毒舌(笑)
益々ファンになっちゃいました(*^^*)
小西氏の主旨がまとめられているサイトを見つけました。
http://www.city.adachi.tokyo.jp/008/pdf/pumph01.pdf#search='%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E5%A5%B3%E5%AD%90%E5%8C%BB%E7%A7%91%E5%A4%A7%E5%AD%A6%20%E5%B0%8F%E8%A5%BF%E8%A1%8C%E9%83%8E'
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早期教育という社会ブームただなかで育児不安の高い、子育て中の人たちを安心させることが目的で書かれているように思う。先生はわかっていないことはわかっていないとはっきりいい、科学的態度を重要視する人。
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赤ちゃんの脳の発達について書かれているが、これが執筆された時点でまだまだ研究途上のことが多いようで、はっきりと書かれていないことも多かった。
基本知識を得るにはいいかもしれない。
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このレベルで理解して、保育や子育てを教えて…ということを大学の教授などされているんだろうなぁ~って思います。自分の子ども一人を二人を三人を…って育てたからわかるという世界ではない。だからこそ、一般化して話せる…、経験は一例にすぎず、それが万能ではない。どの分野も一緒ですが、子育てとなると…、こんな科学的な話はおいておかれて、伝えられることが多いような気がします。
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乳幼児の発達に関する話。
この方は、大量の情報を鵜呑みにして、子供へ詰め込むことを対して警鐘をならしている。
世の親となる人たちは、子供のサインをきちんと読み取るために、しっかり観察してほしい。
天才よりも幸せな人になったほうがいいよね?
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「生後二ヶ月革命」など各章の題名に期待ついつい期待しますが、やはり科学で殆ど解明されていない分野のため明快な結論は勿論なし。そこらへんに若干落差を感じますが、それでも、いくつか分かっている研究成果を読みだけでも色々勉強になりました。
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本の主旨としては、臨界期を意識して「科学的」な早期教育に夢中になるよりも、いかに子どもをよく見て対話し、時間を共有できるかが大切という感じのもの。科学的な早期教育に対するアンチの本。普通の子育ての大切さを訴えている。なのでニューロンやシナプスの関係や発達のプロセスの話は参考になるものの、「科学的」な子育てを行うにあたって参考になるような情報は本書にはあまりない。むしろ脳科学と言っても分かっていることは実は少なくて、ADHDなどの悪影響も場合によってあると書いてあったりする。巷にあふれるいろんな子育て情報に踊らされにくくなるという意味でとても有益な本だと思う。自分で考えて子どもと接し工夫しながら時間を共有することが結局、自分のためでも子どものためでもある。
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行き過ぎた早期教育に科学的根拠がなく、子ども正常な成長をお阻害する恐れがあることを知りました。
子どもを生きがいとし教育熱心がゆえに、一方的に与える教育になっては本末転倒だと感じました。
私も、赤ちゃんの自発的な行動を観察し、自分自身も学びながら、親子とも、幸せな人間になるような子育てをしたいと思います。
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まだまだ赤ちゃんに関しては分からないこともたくさんあり、何事も過剰にならないことが大事だと感じました。
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10年前の本なので、雑誌とかで知ってる話や、分かってないということが分かってる、みたいな話も多い。
でも生後2ヶ月革命や神経ダーヴィニズムなど、脳科学の視点からみた赤ちゃん学はなるほどなぁと勉強になった。
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友達が本棚の整理をしたときにくれた1冊。
自分で興味持った本じゃないとあまり面白くないなと思ってしまったのが
率直な感想。
実は私のおなかには9ヶ月の赤ちゃんがいて
今この本はまさに読み時、なのだが
全般においてふ~んと思ってしまった。
結局のところ、様々なデータから
①赤ちゃんは自発的な存在であり、周りから刺激を受けることによってのみ
発達するわけじゃない
→つまり、過多な情報の提供は無意味よ~ということ。
②赤ちゃんの発達は、上だけじゃない
→成長とは何かができるようになることだけじゃなくもっと厚いもの。
ということを述べていた気がするなぁ。
まあ10年ぐらい前の本なので今のデータがどう変化しているかはわからない。
ただ、早期教育に懐疑的だったり
赤ちゃんを一人の人間としてとっても尊重していたり
そのあたりの筆者の価値観は好きだと思った。
赤ちゃん関連の本、もうちょっと読んでみないとよくわからないかも。