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絵画、書道、音楽、写真、能楽、そして文章と、著者自身がさまざまな芸術と付き合ってきた経験を踏まえて、真に人生を豊かにするための「芸術」のあり方を語った本です。
日常にほんの少し彩りを添えるといったような、軽い「芸術」ではなく、真剣に芸術と向き合ってきた著者の言葉だけに、説得力を感じます。が、そのぶんどうしても、芸術というものの敷居の高さを意識してしまいます。
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著者は作家であるが、文章表現のみならず、声楽、能、絵画、写真など様々な芸術に能動的に親しんでいる。芸術は鑑賞するだけでなく実際に表現することでより理解が増す。入り口はちょっと楽しみたいという気持ちでよいが、完成形はなく、やればやるほど奥の深さを実感し、積み重ねが大切。やらなければならない「仕事」と異なり、芸術を楽しむことで人生の厚みが増す。とにかく人前で表現し、恥をかくことで上達していく。など、共感できる部分がたくさんあった。広く深く芸術に触れ、目や耳を肥やし、表現力も高めていきたい。
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仕事は人生に必須のものではない
自己表現は本源的な欲求
ニュージーランドのラグビーチームのウォークライ
画一的な教育では芸術は育たない
違いを許容する社会を
自己表現とは、自分らしい自分を見せる
観察し、考えることから芸術が生まれる
物事を深く考える
芸術はきわめて知的な営み
つまらないことも観察すれば面白くなる
いかに自分の頭で鑑賞するか
近くで見て鑑賞する
主体的に芸術とつきあう
見た絵の記憶が残る見方
自分が何を感じ、何を考えたか
考えなければ違いはわからない
わからない から わかりたい へ
先人のいうことは正しいとはかぎらない
まずは好きなものを深く探求することから
優先順位を考えれば時間は作れる
すべては模倣から始まる
芸術は生きる力
要は、志を持つこと、
一生懸命に努力すること、であって、結果はあとからついてくる。
この消息を知ると、生活は圧倒的に豊かな光を帯びてくる。
知性とは、主体的に心を磨くこと。
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自分の知らない芸術世界を知りたい欲求はある。だからこそこういう本も手に取ってみる。でも、最低限のいろはくらい、せめてまず掴んで、それから実際の作品に触れて、ってなると、どうしても必要な時間の捻出がネック。結局、まあ良いかってなっちゃう。で、昔取った杵柄の中で、ちんけな芸術生活が繰り返されていく訳です。あかんやん。けど本書では、それだけでは事足りずに、更に自分でそれを経験してみるところまで提案されている訳で。ちょっとハードル高いかも。