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母親の名前を呼ぶ子供と、その友達の苗字が違う母子のお話。
これはかなり事件の発端が推測できて、分かりやすかったですw
ただ、話としてどうなんでしょう? と。
子供がそれを成すのはちょっと怖いです。
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子どもならではの行動、言動、生活がこれでもかというくらいに書き込まれている。
多少、オーバーに書かれているところもあるけど、大筋は子どもってこんな感じだよなぁ、という印象。
現代的というか、暗めな描写が多いけど。
ミステリとしては、大人の目線に立つと一目瞭然。
子どもの目線から読むからこそ、謎が謎として機能しているのではないかと思う。
その辺はジュブナイルという観点で考えれば十分だろうけど。
でも、あの締め方はなぁ……子どもに読ませたくないと言うか、むしろこういうものこそ読ませたほうがいいのかなとか……。
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主人公のショウタは団地住まい、いわゆる母子家庭です。
テレビのヒーロー物やお笑い番組、マウンテンバイクやサッカーが好きで、学校の友だちともそれなりに仲良くやっています。
学校を休みがちな同じ団地に住むトモヤの家に、学校の帰りに遊びに行くショウタ。
トモヤはいろんな空想の話をしますが、ある日きいた「子どもの王様」の話をいつもの空想だとショウタは思いました。
ところがその「子どもの王様」を見かけたのです。
そのことをトモヤに告げると、トモヤはパニックを起こしました。
そんなトモヤを初めて見たショウタは、トモヤを守ると決意します。
それなりにおもしろく(?)は読んだのですが、納得できないことが色々あって、後味はあまりよろしくないです。
ショウタが書き換えた地図についての説明は、何度読み返し、地図を見比べても理解できなくて、もやもやしたままです。
学校では、力や持っているものなどで相手を服従させるような子が友だち(それも仲の良い)として登場し、なぜ(仲良くしてもらうため?)だまってされるままにしているのかわかりません。
終盤のある事件でのショウタの行動も「なにもそこまで」と思いました。
そしてラストでは、わかりあえない別れがさらに後味の悪さを残します。
物語の本質より、ヒーロー物の解説のほうに重きが置かれているようにも感じてしまいました。
あまり好きなタイプのお話ではなかったです……。
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「4大子どもに読ませたくないミステリーランド」の1つのようだ。
(子どもの王様・神様ゲーム・闇のなかの赤い馬・透明人間の納屋)
大人が読めば、「子どもの王様」の正体は初めから明らかです。
この物語の中には、謎は何もない。
でも、子どもが読んだら、謎だらけなのかもしれない。
日常生活の中でも、子どもにとってはわけの分からないことがいっぱいあるんだろうなぁ。
先日は、近所の子どもにピアスが耳に刺さっていることをすごくビックリされたり。
「えっ!穴あいてる!!」
そしてその子は、何か見てはいけない物を見たような顔をして去っていった・・・
毎日、不思議の連続なのかな。
子どもはこの物語をどのように読むのだろう。
大人の私にとっては、そのことの方がミステリィかも。
子どもにとったら、結局正体は分からないまま、子どもの王様は退治されてしまうのかな。
設定はシビアで、結末はちょっとショッキングだけど、だからといって子どもに読ませないのは絶対にもったいない物語だと思う。
ぜひ読んで、感想を聞かせてほしいなぁ。
amazonとか、基本大人の感想だから、子どもがどう受け取っているのか、とっても興味があります。
ミステリーランドの第1回配本の本は、なんか本当にすばらしいと思う。
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メイン「子どもの王様」の正体、というのは、すぐに見当がついてしまう。これは「大人の視点」で見るからなのかな。「子供の視点」だと、何ともいえない奇妙な存在に映るんだろうか。しかしそれにしても「子どもの王様」というネーミング、的を射ていて巧いしかなり皮肉。実際、こういう人が多いこの世の中だな。
ミステリとしてよりも、友人を助けようとする主人公ショウタの冒険物語といった感が強い。さくさくと軽快な読み心地は魅力のひとつ。しかしどうも「子供向け」という気はしないなあ。この内容はけっこう大人向けだと思うぞ。
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初殊能作品でした。
子ども向け作品なのに足元にずっと流れている痛みがあって、どこまでもすがすがしいまでに子ども視線のままで描かれていることが残酷。
毎回文章の書き分け方に圧倒されるけれども、これは特に素晴らしい。
子どもの視線が嫌味もなく、低くもなく、高くもなく、そこにある視線として描かれているところにひきつけられます。
しかし、初期のミステリーランドは本当に素晴らしい作品ぞろいである。
コンセプトの狙いどおりだなあ。
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「やがて、ショウタはこう答えた。「大人になりたいな。」「なにいってんのよ。大人になったら、大人になるのはあたりまえじゃない。」」
図書館でサラリと読んできました。
またもやミステリーランドです。
そして、ミステリーランドの隠れポリシーであると密かに思っている、このゲンジツを如実に表しているのかもしれない物語なのでした。
おそらく、こうなるんじゃないかなぁということは、読んでいる過程で分かってくるのだけれど、最後に、ショウタが大人になりたい、と思うのは前向きでもあり、悲しくもあり、切なくもあるという、なんとも不思議な感覚なのでした。
お見事。
ショウタがトモヤのために、走る場面では、いったいどうなるのかと、ハラハラドキドキもさせてくれたのでした。
【2/20読了・初読・市立図書館】
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本当に、子供向け?
いやぁ~結構、大人向き。
子供が読んだら、理解できるのかな。
こういう状況の子供や大人がいるのは事実。
子供って、気持ちや欲求が純粋な分、すごく残酷なことを簡単にするよね。
そういう意味では、リアル。
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家庭内暴力が元になった事件。主人公のトリックは「うまい!」と思ったけど、最後犯人殺しちゃうし、読後感はけっこうブルー。子供に積極的には薦めないかな。
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ミステリーランド。これは第一回配布の方なので、時期的には有栖川より先。
第一回配布がこれと島田荘司と小野不由美。
全部欲しかったから、とりあえず全部諦めた。それをぼちぼち集めていこうかと。
やっぱり子供向けってことで、子供向けに書いてある。
殊能は「ハサミ男」以後、あまり評判良くないから(高柳は嫌いではないが)、ちょっと不安だったが。
素敵に不安を吹き飛ばしてくれた。
「ハサミ男」以来のキレじゃないか?
そう思うくらいに、面白かった。
ミステリ、という部類に入るとは思う。
途中の子どもの頭の回転の速さに拍手。こんなの子どもが思いつくはずがない、とそうツッコミを入れることすら野暮。
そういう作品なんだ。そういううキャラクタなんだ。それを書ききる殊能に脱帽。
久し振りに文句なしに面白かった。
03.12.23
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親は子どもの王様になっちゃいけない。独裁になってはいけない。自分の土地と領土を守るために暴力によって支配してはいけない。王とは何か?
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子供向け、のわりには大人が読んでも???な部分が…結局、パルジファルのストーリーもよくわからずついていけなかった。
悪い奴を懲らしめる、けど、なんとなくもの悲しい。
一番最後の作者紹介は秀逸
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タイトルの子どもの王様が誰かすぐわかってしまうのが残念です。ただ子どもの描写はいいと思います。最後はやり過ぎな気もしますが…………。
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図書館より。
お寿司を食べながら一気に読んでしまった。しゅののんなのでどこかできっとひっくり返してくれる、と思いつつそろそろと読んでいたのだが、意外とすんなり素直な展開で、トリックらしいトリックもそれほど出ず。子供でもイメージしやすいものだった。
しかし話の内容自体はやはり他のシリーズに負けず劣らず大人向けすれすれ、えぐい内容だった。
(しかし、まやゆーの時と言い、子供むけのミステリでは中学年~高学年の子でも普通にニチアサ特撮に夢中になっているのだけど、あれってどうなのかなあ?いまどき、真面目にニチアサを見ている10歳以上の男子なんて、いるのかしら)
犯人の顔を見て、一体主人公は何を気付いたのだろうか。
それだけが今一つつかみきれず、ちょっと消化不良。
なお、しゅののん独特の語り口調、ギャグなのか真面目なのか解らない言い回しは今作でも炸裂(笑)
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ついつい自転車のチェーンなんて細いものに全体重かけたら大変なことになるんじゃあ...とか、事前に窓開いたまま大暴れして騒いでたのに別棟とかから落ちるとこ見られなかったのかしらとか考えてしまった。
こどもの頃読んだら王様の不気味さとかもっと別の印象受けたのかなあ。変にスレてない小学生男子視点ってちょっと新鮮でした。自転車で走ってるだけで楽しそうだよね男子...。