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これが吉野さんの世界観と改めて実感。
2023/04/06 18:50
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投稿者:どらやき - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙の綺麗さに惹かれて読んだら、ゾクゾクするような恐怖を感じるストーリーで、少し怖くなりました。 短編集ですが、どれも深く、深層心理を刺激する怖さです。
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吉野さんは狂気を美しく描くなぁと思います。結構何度も読み返してます。長編も大好きだけど、短編集も読み返しやすくて好き。短いのに濃いです。
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ほかの誰でもなくあなただったのはどうして?
愛していた彼はいったい誰なんだろう?
次々と暴かれていく嘘に、恋人は戸惑い、いつしか憎しみが生まれる。
人間関係って重いけど、脆いんだと実感する。
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攻撃力が低くなっていた頃の。ミステリアスで面白いけど。この作家に「己の影」を描かせたら右に出る者はいないと思うよ。
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『栗林かなえの犯罪』に続けて読んだ吉野さんの短編集その2。殺したいくらいの感情や罪の衝動を覚え、実際に事に及ぶくらいならこれらの短編を読んだ方がいい。短編でも強烈な物語を多く生み出した吉野さんの早過ぎる死が本当に惜しい。
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本当に本当に大切に思っていたひとから、突然連絡が無くなる。電話もメールも通じなくなる。……何かとても辛かった思い出を引きずり出される作品でした。作品の結末はとても残酷で、でもこんなことも現実には起こりうるかもしれないと思わせる。この作品集には、作家がこの世界に抱いている不安、諦念、マイナスの感情が、そして、現実を生きていく人間の弱さと強さが、とつとつと語られている気がします。