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日本や海外(特に韓国)の路線に関する歴史的うんちく話や、筆者自身の体験を綴ったエッセー風の読み物がまとまった本。もとは何かの雑誌の連載らしい。おれは鉄道は好きだけど、別にファンというわけでもなく、知っている路線や駅についての話はものすごく楽しめるが、それ以外の部分は正直ピンとこなかったりする部分もある。また、この本に限ったことでもないが、雑誌の短い連載モノをいくつも続けて読むのは息が続かず、どうも疲れてしまう。個人的にはよく利用していた阪急の歴史や、東京の中央線や綾瀬〜北千住間の話、また列車で旅したことのある北海道の路線の話など、とても面白い。また、天皇の御召列車や、戦時中の鉄道、ヒトラーとムッソリーニ、韓国の鉄道に関する話など、興味深い話がいくつもあった。(2007/09/17)
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鉄道にまつわる小話いろいろ。いちばん面白かったのは「東京に出づらい都道府県ランキング」。東京に近ければ時間も短いのかというわけではない。意外にもこんな県が東京に時間として近いのか、と驚いたり、自分の県の位置周りにも興味がもてた。
近鉄が発展する経緯も興味深かった。全国各地いろんな顔を持つ鉄道があることに改めて驚く。
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● マニアたちよ。カメラをもって「最後の勇姿」を撮りに沿線に群がるだけでは、あまりに情けないではないか。本当に「あさかぜ」を愛しているなら、廃止せずに済んだはずの名列車を廃止させた当事者に、連帯して抗議の表明をするべきである。
● しかし南海だけは、JRと同じ狭軌なので、この統合に加わることはできない。空港線のりんくうタウン−関西空港間のように、他の私鉄や地下鉄ではなく、JRと同じ線路を走る区間もある。「薩長同盟」の成立を機に、関西の鉄道は阪神、阪急を中心とする「倒幕派」と、JR、南海を中心とする「幕府」ないし「佐幕派」の二大勢力に分かれると予測するのはうがち過ぎだろうか。
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講談社のPR誌「本」に連載したコラムを1冊の本にまとめたもの。
著者の専門である日本政治思想史に絡めながら、日本の近代化という視点から鉄道を視る。
日本人の時間意識と時刻表や「ひかり」や「のぞみ」のルーツなどちょっとした鉄道小話が満載で、知れば知るほど鉄道に乗りたくなってしまう。
本書の記述に関して事実関係云々と言う方がおられるかもしれないが、この本が言わんとすることを考えればそれは訂正すればいい話であり、そうでなければ、この本の読み方として非常につまらないものとなってしまうであろう。
鉄道ファンというよりは鉄道に少しでも興味のある人にオススメしたい本である。
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[ 内容 ]
ひとびとを運び、歴史を動かしてきた鉄道。
日本の近現代の歩みと地域差、日本人の時間意識まで―鉄道の見方が変わる珠玉の全76話。
[ 目次 ]
序章 思索の源泉としての鉄道
第1章 天皇と鉄道
第2章 鉄道をめぐる人物論
第3章 急行・特急・通勤快速
第4章 歴史の駆動車としての鉄道
第5章 私の鉄道体験記
第6章 駅・駅の名・駅のそば
第7章 風俗と風景
第8章 鉄道比較文化論
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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ひとつばなし という名の話がたくさんある。
感想は1つだけ。
名鉄パノラマカーの話題は、興味深かった。
先頭に何度か乗ったことがある。
他社の先頭にはなかなか乗れないことがあるとのこと。
残念ですね。
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先日読んだ「全国私鉄特急の旅」の一部は、どうもこの本を参考にして書かれたもののようです。天皇と中央線の関係など、読んでいて驚きの連続。
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鉄道マニア向けの本は数々あるけれど、これは主に「乗り鉄」向けの話。
自分は乗り鉄じゃないけど、東京の私鉄は身近なので、その歴史などは非常に勉強になった。
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専門家でない人が書くとこういう本になるのだな、という典型例。趣味として鉄道を愛しているのはよく伝わってくるものの全体的には思いつきベースな感じで感傷的な記述が多く、雑学本で終わらせたくなかったのか想いが入りすぎ。本人のことを知っていればいいけど知らない人にはぴんと来ない。とはいえ知らない情報もけっこうあったので星は2つで。
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鉄道に関するトリビアではなく、鉄道を通して見えてくる文化や風俗、歴史。
日本人が「分」という時間の単位を意識するようになったきっかけ。そこから鉄道の普及と時計店の数の増え方から説明できるとかね。
特急の名前から、富士山と桜が日本を代表する山と花になった背景とか。
勝沼あたりから見る甲府盆地の美しさとか。
読んでいて飽きない。
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鉄道から伝播した文化、特に天皇のお召列車が与えた影響は興味深い。鉄道が一役買っていたのだ。また、中央線の意味、皇居から墓までの線と捉えて、飛び込み自殺が多い理由としている点も面白い。
原宿駅と東京駅。天皇を国民の目から目立たぬようにした原宿。大正天皇のため。
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内田百閒→阿川弘之→宮脇俊三の流れが宮脇俊三が亡くなって途絶えるのが心配、みたいなこと書いてるけど、原武史が座るべき席ちゃいますかね、そこ。特に小学校の頃、日曜日に塾に行くのに新宿駅で旧客の車内で弁当食べる話とかええ味出してると思う。鉄道にのめり込み過ぎず、本業の近代史、皇室史のネタを絡めてくるあたり上手いもんね。