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日本社会党といまの社民党を考える その1

2010/07/31 15:35

7人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:良泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

今はもう無き社会党の歩みを、その行動が果たして正しいものであったのかどうかを考えるに最適の実例がこのほどあった。
7月27日、社民党の「看板」議員のひとり辻本清美氏が記者会見し、党に離党届けを提出したことを発表した。
旧日本社会党が崩壊した際、ほとんどの議員が雪崩をうって民主党に合流した。彼らは自分の乗る船に流れ込んできた水をかき出そうとする努力を怠り、安易に大船に移った。
そんな中、旧日本社会党の志を守ろうとした人たちがかろうじて残したのが社民党であった。
組織は小さく、発言力も小さいものとなったが、是々非々の立場を貫き、妥協することの無い歩みを行ってきたのが社民党であった。
その意味で、普天間問題に端を発する連立離脱もうなずけるものであった。
その「かたぶつ」的な生き方が旧日本社会党から受け継いだ社民党の大きな財産だったはずである。
辻本氏の記者会見中の言葉から離党の理由を探す。
「社民党の筋を通す行動は認めつつも、実現する道を辛抱強く探るべきだというご批判もあったかと思う。」
「国土交通副大臣を経験し、現実との格闘から逃げずに仕事を進めたい思いが強くなった。」
「私は大阪の商売人の娘。自分の思いだけでなく、泥も呑むけど、ちょっとでも進もうという体質。」
これらはまさに、先の「かたぶつ」的生き方を否定する発言である。辻本氏は与党の中で働いた経験から、社民党が旧日本社会党時代から持ち続けてきた体質をあっさり否定してしまった。
28日付の朝日新聞はこのように書いている。
「苦労しながら物事を実現させたい自身は『与党体質』、政権批判を強めた福島瑞穂党首は『野党体質』だという指摘を受け、納得したという。」
これにはやはり抵抗を感じる。「現実との格闘から逃げずに」「泥も呑む」「苦労しながら物事を実現」。少し自身を飾りすぎていないか。自身を悲劇のヒロインにでもなぞらえていないか。苦労しながら“人の役に立つ”のが自分で、理想論をぶってばかりで“結局何も為しえない”のが社民党なのか。
旧日本社会党が野党として大きな機能を果たしていた時にも、その体質を批判する声はあった。理想論ばかりで現実性が無いとの批判はあった。
しかし、今になって考える。あの時代、旧日本社会党がもっと現実主義的行動をとっていたならどうなっていたであろう。旧日本社会党があっさり「泥を呑」んでいたらどうなたであろう。きっと日本の政界では簡単に大連立が為され、一党独裁的自民党政治が幅を利かせることになっていたことであろう。
現代においても、この是々非々を貫く小さな政党が、安易な大勢翼賛への流れを恐れる人たちの一定の受け皿となっていることを考えると、辻本氏の「転向」は、やはり安易に過ぎると考える。
旧日本社会党の歩みをたどる作業は、すなわち、現代の同類政治(根っこは一緒の自民党と民主党の二大政党制)に対する絶え間ないチェックの眼を養うことにつながる。

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