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ノビカベ(忍び込み専門の真壁)が出所後、様々な事件を、頭の中(中耳)に住む双子で19才の時に焼死した弟と共に解決する。面白かった。続編があればいいのに。
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窃盗罪での服役を終え出所した真壁修一(34)が真っ先に足を向けたのは警察署だった。二年前、自らが捕まった事件の謎を解くために。あの日忍び込んだ家の女は夫を焼き殺そうとしていた―。生きている人間を焼き殺す。それは真壁の中で双子の弟・啓二の命を奪った事件と重なった。十五年前、空き巣を重ねた啓二を道連れに母が自宅に火を放った。法曹界を目指していた真壁の人生は…。一人の女性をめぐり業火に消えた双子の弟。残された兄。三つの魂が絡み合う哀切のハード・サスペンス。
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窃盗を生業としている男の世界。
弟の啓二の声がいつも頭の中に聞こえている。
いつまでも待ち続ける,恋人の保育士。
ハードボイルドだなあ。
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推理小説でしらけるのが、双子の入れ替わり。この「影踏み」は思いがけない使い方で成功している。文体も内容も硬さを感じていた横山さんにしては読みやすい。ジャンルは、ハードボイルドになるのかなぁ、現代版木枯らし紋次郎?(笑)
設定のアラも目立つが、ホロリとさせる部分もあり、まぁまぁの作品。
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中耳に響く死んだ双子の弟の声との対話・・なんてまるでありえない設定なんだけど、これは嫌いじゃなかった。
人の心の暗い部分とか汚い部分をリアリティたっぷりに見せつつ、その中に純粋さだとか人の正義をきらりと光らせるのがうまい!
主人公のノビカベこと真壁修一のキャラクターがまたいい。泥棒の常習犯でありながら、冷静沈着で、一本気で、心の中に温かいものを秘めていそうで。
逆にここに出てくる警察は悪の組織としか思えないんですが。
ラストには心打たれた。お互いにわかっていたけど、言うと一緒にいられなくなるから言えなかったこと・・どちらの立場にしても、切なすぎる。
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〈内容〉十五年前のあの日、男は法を捨てた…。一人の女性をめぐり業火に消えた双子の弟。残された兄。三つの魂が絡み合う哀切のハード・サスペンス。
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中耳に響く、死んだ双子の弟の声。
ハードボイルドにありえないのだけど、すんなり受け入れることができた。と云うか、普通に面白い。
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主人公は窃盗のプロ。焼死した双子の弟の声が耳から聞こえている。
出所してすぐに刑務所に入る原因になった事件の謎を解くため動き出す。
7つの短編集。切ない物語が多い。
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魂だけが耳に残った弟と兄との会話がたまらんです。勧めてくれた友人に感謝。(アルフォンスがエドの耳の中に魂を定着させたよーな感じかな)
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【影踏み】 横山秀夫さん
真夜中、人が寝静まっている民家に忍び込む
窃盗犯をノビ師という。
真壁は例え捕らえられても、壁のように強固に
決して口を割らない所から「ノビカベ」と呼ばれた。
真壁は双子の兄で兄弟揃って優秀で一流大学の法学部に
通っていたが、弟の啓二が試験に失敗し、やさぐれて
窃盗を繰り返し警察に逮捕された。
そのコトを悲観した母親が弟を道ずれに
家に火を放ち無理心中を図り、助けに入った父親も
煙に巻かれ帰らぬ人となった。
葬儀の席で、真壁は法律の無力さを痛感し、
司法の世界から泥棒家業へと身を落としたのだった。
ノビ師の真壁にはパートナーがいた。
それは、突然、無理に死を強制され、
成仏できずにいた弟の啓二の魂だった。
啓二は抜群の記憶力には、真壁も太刀打ちできなかった。
ある事件で真壁は逮捕されるが、出所後に自分が
忍び込み逮捕された事件の家庭を調べ始めた。
忍び込んだ民家の主婦の挙動がおかしかったからだ。
真壁が逮捕された背景には、何か彼の与り知らぬ
犯罪の匂いが立ち込めていた。
☆
泥棒にも色々なタイプがあるんですね。
人が寝静まった夜中に忍び込むタイプ
宵闇に忍び込むタイプ
昼間の留守に忍び込むタイプ
そういう、同業異種の泥棒が出て来て
謎解きもあり、人情的なシーンもありで
面白い作品でした。
最後はちょっと哀しかったな。。。
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いつもと逆パターンだったので
楽しく読み終えました。
いつもは、追う側なのに
今回は、追われる側。
50分かかる仕事先への電車の中で
集中しすぎて、気が付いたら駅についてたという(笑)
面白かったぁ~
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読み始めてすぐ、主人公と弟の関係にとまどう。
双子だとそういうこともありそうかな。
短編集風の小説です。各章で一応話は解決してますが、それぞれの章がかかわりあっているという。あまり短編は読みませんが、なかなかよかったです。軽く読めるのでいいかも。
なぜ弟が兄の中で存在することになったのか、それが母親とどういう関係があるのか。最後まで引っ張った謎でしたが、結局はどういうことだったのか・・・
ちょっとわかりにくかった。
主人公も、司法を学ぶ学生だったのに、母親の事件で暴力事件を起こし、なぜか泥棒家業に・・・。そこで泥棒する必要があるのか?よくわからんw
でも、主人公がダークヒーローっぽく事件の真相を解明していくのは、おもしろかったわ。性格はかなりゆがんでるみたいだけどね。
悪ぶっていても、人助けをしている。ん?最近流行のツンデレか?
「別にあんたのためにやっているんじゃないからね。あたしが気になっただけよ。」
結局、彼女とはどうなったのか、そこが一番気になった。ずっと待っている彼女のことを考えるとせつないわ。
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連作短編集。ノビ師の真壁とその弟啓二。
兄が知的で渋くて素敵だった。ハードボイルド。
「使徒」。娘のためにってのがたまらなかった。またこれがいい子で。
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耳のなかに弟の思念が住み着いてる設定は画期的。職業はドロボーだし。
コメディでなくシリアスなのも凄い。まー面白いし。
ゲゲゲの鬼太郎をなぜか思い出した。
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ミステリーと言うより、主人公のトラウマを乗り越える為に、と言う感じでしょうか。双子ならではの掛け合いは、まるで分身のような、影のような・・・。切ない内容でした、はい。
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弟が自殺してしまい、その魂ぎ盗人の兄貴に乗り移って、一緒に暮らしてい物語。
一章が一つの物語になっている短編小説。
俺的には横山氏の作品は刑事物語が好きだな。想定は面白いが、スカッとする話ではなかった。
ちょっとダーク系な物語かな。