投稿元:
レビューを見る
友達に勧められて そして、気になっていた人物だから
ちょっと買ってみました。
建築する事と自己、他人の関係を
数学と哲学、そして建築を横断しながら
それらの連関の中で、建築する事の不完全さが、どのように生まれて来たかを説明する。
そして、そこから見えてくる資本主義の形を記述する。
大地と現実性の中に日本的霊性を鈴木 大拙が見ていた事を
ふと、思い出させてくれた。
そして、まだ大地がある事を再認識させてくれた気がしました。
社会的と共同体的の区別は勉強になりました。
交換する事の意味も
後記に実際の建築家に向けての言葉があり、ため息が出る
アレグサンダー~ジェイコブス~そして、最後にバウハウス
もちろん、彼の建築に対しての見方が全て正しいとは思わない
アレグサンダーはそこまで単純に物事を考えていないだろう
しかし、ドゥルーズやマルクスなど 建築を他の分野の言葉に翻訳してくれているのは、間違いない
人文側からの視点で
建築からの視点で人文に翻訳しようとする本はいくつかあった
しかし、どれもあまり好ましい成果を挙げてきていなかったのはポストモダンの陥った状況を見れば明らかであった
近代以後の建築を芸術を切り離した視点で、展開してゆく
なにか重要なヒントへのヒントがあるように思えてしょうがない
そして、そこに見えてくる近代建築家の豊かさを確認したい