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言語学、英語学をこれからやろうという人にぴったり。
一人で読んで勉強できるわかりやすくてシンプルな教科書です。
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形態論,音声学,統語論,最終的には社会言語学までと言語学の多くの分野を羅網している入門書。
今まで読んだ言語学の教科書などと比べてると非常に楽しく分かりやすいと思った。
各章の最後には推薦図書と練習問題が搭載されている。
しかし,練習問題に解答が与えられていないので,若干不便。
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形態論,統語論,言語習得,意味論をまとめた入門書。個人的に面白かったのは,関西方言における「補文標識の省略現象」が英語の規則にほとんど同じだというところ (p.135) です。「言う」と「思う」という動詞しか補文標識の省略現象はないということですが,「ことばの知識」の無意識性を感じました。
LKBシステムは便利そうなのですが,今はWindows上での使用はサポートしていないみたいで残念。
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われわれは生まれながらにして,ある一定の言語知識をもっており,言語の獲得とは,その生得的能力を周囲の言語環境に合うように変更してく過程なのです。(p.67)
…もし臨界期が存在しないとすると,成人であっても,教育方法により外国語を極めて高いレベルで学習することができるということになります。ただし,現在日本で行われている英語教育のように,1人の教師の発音や同じテープを聞いているだけといったような方法だとそれは不十分で,たくさんの異なった英語話者の音声に豊富に接するような教育が必要であり,その意味でも現在の語学教育の方法は再考しなければならないでしょう。(p.68)
…非文法的な文は,その子どものまわりの人は発話しないのですが,まわりの人が発話しない,すなわちその子どもが聞いたことがない文だということだけでは,その文が非文法的だと判断する証拠にはなりません。聞いたことはないが文法的だという文はいくらでもあるからです。(p.139)
…真に大切なのは「文法0」の性質と最後に到達する「日本語の文法」の全貌を明らかにすることだと考えられています。その意味で,現代の心理言語学では,従来の研究の中で行われてきた「何歳頃の発話の特徴はこうだ」といった発達心理学的なことがらにはあまり関心を持ちません。ただ,そのような情報は研究上の有用な目安になりますし,中間的な「文法n」を調べることで「文法0」の特性を知る上での手がかりになるという意味で現代の心理言語学は子どもの「言い間違い」の分析に大きな関心を持つのです。(p.144)
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形態論、統語論、意味論、言語習得など、言語学の基本的な事項が、大学の文学部の1年か2年で勉強するのにちょうどよい分量だという気がしました。
最終章で、LKB、KWIC conncordanceの2つのソフトウェアを取り上げているところがすごい。
自分がプログラマなので、ついつい皆にKWICは、grepコマンドを使わせようとしてきました。
あるところで、KWICの講義をしたときに、受講者の回りをみてみると、誰もコマンドプロンプトを使ったことがない人達だったことがあります。
自分が何を調べてから、教えなければいけないかという反省材料を提供してくれた本です。
次回、どこかから依頼されたら、本書を推奨文献にあげようと思っています。