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アシル・ポアロ
・・・だまされるな、ヘイスティングス。
でも彼が髭をそったことには驚いた
目の色と同様に、何かトリックと思っていたから
カーテンへの伏線だったのか?
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今までにない程の登場人物に驚きましたが、短編集のようなストーリーの中で登場し、去っていく・・・まぁそんなテンポだったので、意外と混乱せず読めました。何やらここでの評価はイマイチなようですが、私としては中々に楽しく読めました。
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昔むさぼるうように読んでいたクリスティをポツポツと新訳で読み返している.
おともだちが図書館でクリスティを借りたというのを知ったことに触発されたのも事実。
これも以前読んだけれど、当時はあまりにスケールが大きくて
面白いと思わなかったことを思い出す。
もっと密室殺人で、5人の容疑者のなかに犯人がいる!
というストーリーが気に入っていた私は、
映画のようなこの展開についていけなかったのだと思う。
でも今読んでみると、面白い。
犯人がだれかというのを期待するわくわく感ではなく
スリル満点の国際的な組織をポアロが追い込んでいく。
ヘイスティングスにはいちいちハラハラさせられるけれど、正義感の強さや優しさが
ストーリーを暖かくしている。
新訳なのに中村妙子訳というのもなんだか嬉しい。
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アガサ作品とは思えないアクション満載の作品。解説によると12の短編を一つのストーリーにまとめたものだそうです。アガサファンの中でも好き嫌いがハッキリしそう。ラストのビッグ4の顛末が?でした(^_^;
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突然ポアロの家に倒れ込んできた英国情報部員は、うわの空で数字の4を書くばかり ― 国際犯罪組織〈ビッグ4〉と名探偵の対決はこうして幕を開けた。証人を抹殺し決して正体をあらわさない悪事の天才四人を追って、大陸へ渡ったポアロを恐るべき凶手が待ちかまえていた。新訳で贈る波瀾万丈の冒険と驚愕の結末。
(「BOOK」データベースより)
さて、本書を読むのは何度目だろう。「クリスティ文庫」になる前に1度、その後に少なくとも3度目くらいか。
クリスティは閉じられた空間で起きる事件を描くのが上手いと思う。各々の心理状態を探りつつ事件を解き明かしていくストーリー展開に魅せられるのだ。それは、ある一族の問題であったり、小さな村でおきた事件であったりする。けれど、その一方で”冒険ミステリ”と呼ばれるものも書いている。私はどちらかというと前者の方が好きであり、後者は苦手だ。国際的な機関や大きな権力を持ったものが出てくると、途端に興ざめしてしまう。
本書の初読時、この作品を国際的なテロ手段を相手にした冒険ミステリとして読んだように記憶している。何しろ20年以上も前のことだから定かではないけれど。いずれにしてもあまり興味を惹かれる作品でなかったことは確かだ。読んでいる途中も早く終わらないかなと思いながらページをめくっていた。だが、何度か読んでみると、この作品の中で起きる事件の一つ一つは、よくできた短編ミステリであることがわかってくる。それもそのはずで、もともとは短編だったものを「ビッグ4」という巨大な組織を絡めて継ぎ合わせてできたのが本書。そのことを、クリスティ文庫のあとがきで知った。そう思いつつ読み返すと、更に本書が面白くなる。
冒頭でヘイスティングズが1年半振りにイギリスへやってくる。ヘイスティングズの本拠地は南米のアルゼンチン。イギリスに用事が出来たついでにポアロに会いにやってくるのだ(どちらが”ついで”なんだか・・・)。しかし、久々に会ったポアロは旅支度の最中。しかも1時間後には出発だと・・・。どこへ行くのかというと、これまた南米だという。南米での仕事の依頼があり、ヘイスティングズに内緒で突然行って驚かせてやろうと思ったポアロ。一方のヘイスティングズも内緒でイギリスにやってきてポアロをビックリさせようとしていたわけ。なんともまぁ、できすぎた偶然。
けれど、旅立つ直前のポアロ宅に謎の男が飛び込んできて、不思議な言葉を残して死んでしまう。病死ではないのは明らか。ポアロは旅立ちを取り止め、ヘイスティングズと共に「ビッグ4」との長い闘いを始める。
そこから次々といろんな事件に巻き込まれては解決していく。犯人はやすやすと逃げていくわけだから、「解決」というよりは「謎解き」かな。前述のとおり、もとは短編をつなぎ合わせたものだから、一つ一つ独立したミステリとして成立している。
本書でもポアロの自己評価の大きさと、それに辟易するヘイスティングズという構図があちらこちらで見られる。ヘイスティングズは何度もポアロに騙されるのだ。「あなたはすぐ態度に出ますからね」とばかりに。敵を欺くにはまず味方から、を実践。そのやりとりもまた愉しい。
「わたしたちの相手はその辺の小悪党とは大違いです。なにしろ世界第二の頭脳を向こうに回しているんですからね、われわれは」
これはポアロの台詞(140ページ)。世界第二の頭脳とは「ビッグ4」のメンバーの一人を指している。では、第一は・・・。言わずもがな、である。ヘイスティングズもあえて尋ねたりはしない。ポアロをますます得意にさせるのもしゃくだ(苦笑)。しかし、こういったポアロの悪意のない自惚れた態度が私は好きである。クリスティ本人はポアロがあまり好きではなかったというけれど・・・。
謎解きを愉しんだり、他の作品とは違った活動的なポアロの冒険を愉しんだり、はたまたヘイスティングズの活躍(?)を愉しんだり。いろんな味のある作品。これもまた、傑作の一つではある。
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これ昔よんだな。小学生くらいかな。インシテミル読んだからムショーにアガサ・クリスティよみたくなって図書館で読んだことなさそうなタイトルかりてきたんだが。当時、ええーいまさらポアロに双子いたとかとうとうアガサネタぎれじゃないのとか思った記憶が。いま大人になって読んだらそういうことね、ぜんぶ灰色の脳細胞の描いたシナリオだったのね。ビッグな話なのにいまひとつだねー。文章もいま読むと古いなー。ポアロものでも初期だもんな。1927年出版!えーと、、80年以上前、ぷひゅーΣ(・ω・ノ)ノ。当時斬新だったろうねぇ。でもなんか時代感覚が、ついていけないな、やっぱ。電話すらないから電報とか、警察の科学捜査とかもいまとはぜんぜん違うし。物語内でなにかを待つ時間とかに違和感を感じるぶんだけ、いまの時代はどんどん流れ速くなってるってことだよね。あまり聞かないタイトルだから、そのぶん、謎解きやトリックもそれなりだったけれど、ポアロのクラシカルな魅力はいいよねえ。ヘイスティングスもまだ若いよねー。ポアロも、動かずに、ただ考えることで事件を解決する典型ってイメージだけど、初期はけっこう活動的に動き回ってるよね。古さが新鮮っていう面白い感覚を味わえるわ。中国の頭脳とアメリカの経済力、フランスの女と化学、そして破壊者。いまの時代設定で、「中国ー経済 アメリカー軍事力 インドの頭脳 そして破壊者は北(ry 」あたりに焼きなおしたBIG4、ダンブラウン氏あたりが書いてくれないかな、読みたい。
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すっかりブクログをサボってしまっていたので、更新。お久しぶりでございます。
ビッグ4ですが、ビック4と言い間違えてしまいます。ベッドもベット(これじゃあ「賭ける」だよね)に、バッグもバック(「後ろ」かあ)に。片仮名という物は意外と変な所でミスします。羽村です。幹事長になりました。
-----------------あらすじ(ネタバレ無し)---------------------------
ふらりとポアロの元を訪れたヘイスティングズ。ある多額の依頼を受けて南米に行こうとしていたポアロの元に、満身創痍の状態の英国情報局部員がやってきて、“4”という数字を残して死んでしまう。そこから徐々に浮かび上がって来る国際的大犯罪組織<ビッグ4>とポアロの闘いが始まったのだった。
ビッグ4はどこに?またポアロはどうやってビッグ4を追い詰めるのか?
どうしても駄作と言われているようですが、私は結構楽しめました。
ヘイスティングズの奥さん、シンデレラのくだりがなんとなく好きです。そしてこの話はいろいろな章立てであり、小さな謎をたくさん集めて大きな話にしています。だから連作短編のような雰囲気もあり、寝る前に一章、電車で一章、休み時間で一章、という具合に楽しめます。
ポアロというか、なんだか謎の規模からしてマープルっぽいような雰囲気も感じられるのでは?とも思いましたが、素人にはあまりなんでもかんでも言えませんな。
(羽村)
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ミステリーというよりサスペンスというかアクションというか。秘密結社との闘いはなかなか見応えありでした。ヘイスティングス可愛がられてます。
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ポアロには珍しい、アクションチックでスパイ的な作品。
おもしろすぎて一気に読み上げた。もう一回読みたい。
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ビッグ4は、アガサクリスティの作品の中では、自己ベスト10に入れています。
4人の犯罪者の、組み立てが国際的ですばらしい。
アガサクリスティがアジアに対してどういう感じを持っているかが、 透けて見えて、読んでいて、なるほどと思いました。
結末が急展開なのは、ほかの作品でもしばしば見受けられる。
誰に力点を置いているのかが分からない結末の話もしばしばあります。
分かれた親子が再開するというのを道具につかうのは非道だと思うかもしれません。
犯罪のために使うのでなければ、物語としては許容範囲ではないでしょうか。
4人の異なる犯罪者がいるということが、作品を立体的にさせていて、一次元的作品や、二次元的作品にくらべれば、傑作だと思いました。
西洋が東洋に直面するときの弱さみたいなものも知ることができました
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ポアロものにしては珍しい感じ。展開が速くて登場人物もたくさんでそれぞれに重要。非本格という分類付けされてる一冊ではありますが、私はこういうのも好き。
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アガサクリスティーの作品の中で一番面白い。
ミステリーじゃなく、なんていうか探偵vs犯罪者集団四人衆の構造で、あまり私としては読んだことのないタイプの話だったため、新鮮に感じた。
ビッグ4の面々の正体が明かされる場面にいちいちはっとさせられます。
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南米からイギリスへと戻ってきたヘイスティングズは、
旧友・ポアロを驚かせようと彼のフラットへと向かう。
ポアロはヘイスティングズを見るなり確かに驚いたが、
彼はなんと南米へ旅立つ直前だったという。
なんという偶然かと驚く二人だったが、そのとき突然、
ポアロの家に謎の男が倒れこんできた。
人事不省に陥っているその男は、何を聞いてもうわ言を言うばかり。
筆記具を渡すと、上の空で数字の4をひたすら書き殴った。
男の様子が気になるものの、依頼を反故にできないポアロと、
その見送りに行くヘイスティングズは港へと向かう。
が、その途中でポアロはこれが罠だと気づいて列車を降り、
急いでフラットへと戻るが男はすでに息絶えていた。
国際犯罪組織ビッグ4とポアロとの対決はこうして幕を開けた。
優れた頭脳や、莫大な財力を持つ四人の人間を頭目とするその組織は
世界中に尋常ならざる影響力を持ち、
イギリスだけでなく世界の各地で様々な犯罪を引き起こしていた。
その尻尾をつかむべく、わずかな手がかりを手繰って
フランスへと渡ったポアロを、敵の罠が待ち受ける。
証人を抹殺し証拠を残さず、正体を現さない悪事の天才たち。
ポアロはその恐るべき敵に勝利することができるのか?
名探偵エルキュール・ポアロの4作目の登場作品。
原題「The Big Four」。
クリスティー文庫を順に読んでいくと決めて、開始してから数年。
非常にのんびりと、他の作家の本もたくさん読みつつ進めているので
いまだに4冊目という非常なスローペースである。
もうちょっとスピードを上げたい、と個人的なことはここまでにして。
クリスティーの作品はあまり読んだことがないが、
本作はいわゆる「推理小説」の型にははまらない作品だ。
殺人事件が起こり、探偵が捜査に乗り出し、最後に犯人を指摘する。
これはそういったタイプの小説ではなく、
むしろ「冒険小説」とでも言ったほうが正しいだろう。
ビッグ4が関わっているとおぼしき小さな事件がいくつか起こり、
ポアロがそれを解決していったり、
あるいはビッグ4がポアロたちに対して仕掛けた罠を
巧みな知略でポアロが切りぬけたりするストーリーだ。
それら小さな事件は、ポアロにかかればたいした問題ではなく、
ほとんど詳しい説明もなく、特に論理的にでもなく、
あっさりと流されるように解決されていく。
読者は「へえ、そうなの」とただ傍観しているよりほかない。
特に大きな仕掛けがほどこされていたりするわけでもないので
真相が明かされて驚くような事件はひとつもない。
非常に平坦な展開なのである。
あと、命を賭した対決を行っているはずなのに、
ポアロにもビッグ4側にもどうも緊迫感がないのが気になる。
ポアロとヘイスティングズは、ことあるごとにビッグ4、
とりわけ殺し屋であるナンバー・フォーの危険性について述べ、
くれぐれも注意しなければならないと確認し���いるにもかかわらず
肝心なところで
「これくらいなら大丈夫だろう」
とか
「敵もまさかそこまではすまい」
という極めて甘い判断をしてしまうことが非常に多いのだ。
そしてもちろん、それゆえに彼らはその都度窮地に立たされる。
緊張のネジが緩んでいるとしか思えない。
ビッグ4の側だって、別にポアロにかかずらってないで、
イギリス以外の場所であれこれやってればいいのに、
いちいちポアロにちょっかいを出すのはどういうことなのか。
それに、仕留めようと思えば簡単に仕留められるはずの相手を
のうのうと生きながらえさせておくのも不自然だ。
回りくどいことをやってないで、さっさと殺せばいい。
この手の小説はこういったリアリティが欠けていると途端に冷める。
なので、本作はちょっと微妙な作品であった。
ビッグ4はとんでもない力を有しているという設定なので、
最新の科学技術に基づく何やら凄いモノを保持しているそうなのだが
そういった科学に関する言及にもやはりリアリティがなく、
これまたB級感を増すのに一役買っている。
ポアロの登場作品の中では評価が低いようだが、さもありなん。
まあ、あれだけたくさん作品があれば、
中にはこういうのがいくつかあってもおかしくはない。
「クリスティーの作品にはこういうのもあるんだ」
と勉強になったという意味では面白かった。
小説としては、まあ、積極的に読む価値があるとは言わない。
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これはミステリというかサスペンスとかの方が近いかな、ラストはアクションぽい。
ちょっと私が好きな作品の方向性と違うんですよね。まぁたまにはこういうのも読んでもいいですけど。
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