紙の本
ナイス・エイジ・オブ・60S&70S
2004/04/27 22:10
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投稿者:脇博道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
まったくもってナイスグルーヴな本である。写真も最高! 音楽も最高!
一冊で2倍、いやいや何倍も楽しめるのだからうれしい。
装幀もかっこいいのひとことにつきる。ほめすぎかなあ? いやいやそん
なことはない。ぜひざゆうにいっさつおいておきたい本なのである。
まずコモエスタ氏のセレクト! 有名な建築もある。アノニマスな建築も
ある。でもそれらのかっこよさはゆうめいむめいにかかわらず氏の審美
眼によってセレクトされているのであるからしてみーんな等価なのであ
る。このひかりかがやきながらもどこかにあいしゅうをただよわせた
インテリアやエクステリアの写真をくりかえしみるごとにタイムマシー
ンにおねがいしてこのじだいにもどってそれらのくうかんをあじわいた
いしょうどうにかられるのではある。でもだいじょうぶ! このみごとに
うつされた写真をぎょーししていれば、気分はハイになってくるしCD
の音もこれまたすばらしく写真とシンクロしているのである。
さて氏のセレクトのみごとさもさることながら写真それ自体のうつくし
さにもぜひふれておきたいのであるがそれはこーゆーことである。
建築写真(いわゆるメディアにのるプロがとったものであります)には
いろいろとうつくしくみせるためのおやくそく(テクニック)がある。
もちろん本書の写真もそれらからおおきくいつだつしているわけではな
い。がしかしどこかちがうのである。おもいきりピカピカのインテリア
をきわだたせるためにわざとらしい陰影をつけずにとられたフラット
サーフェイスをかんじさせる写真。60S&70Sのインテリアに多用
されたゴージャスな素材が的確にいきづいている! 通常の建築写真では
ごはっとの、まばゆいひかりによってできた陰影をここぞとばかりと
らえたうつくしいエクステリアの写真。まさしくそれらは60S&70
Sの美意識をとらえてやまないのである。くー、70〜71ページの
某大使館の写真など感涙ものですよ。
ここにきてこまりました。本書のような映像と音で感動をよぶ本の書評
などいくらかいてもおいつかない。百聞は一見&一聴にしかず。とにか
くぜひ本書をひもといて、スローでナイスな時間を満喫して下さい。
えっ、少したかいって? いやいやとんでもない。こんなになんどみても
あきない写真とたのしいコラム、それにBGMCDもついてこのお値段!
いますぐお電話を、じゃなかったいますぐボタンをおしてくださいね。
60S&70Sに乾杯!!
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オサンポ好きとしてはすべての場所を訪れてみたくなってしまいます。まだまだ素敵なところは隠れています。あとは壊されないことを願うばかり…
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コモエスタさんにカッコ悪い所は無いんでしょうか?すんごい上品なテキストにいいアングルの写真。そんでCDもついてます。お洒落だなー。
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モダンアートなんて呼ばれるものがなんとなく好きなのでなんとなく買った本。この時分の暢気な世界観が好きです。
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60〜70年代の日本の建築物ばかりを集めた写真+エッセー集。
写真がカッコイイということもあるけど、古いオフィスビルや学校、マンションなどのデザインがいい!機能重視やバリアフリーもいいけど、遊び心や温かみのある空間に心魅かれる。「愛着とは何か?」を考えさせる1冊です。
ちなみにこの本は、写真担当の伊藤慎一さんからもらいました。彼自身、ボロボロのシトロエンに乗る「愛着魂」あふれる人物です。
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「コモエスタ八重樫」の日本モダン建築写真集『モッド イースト』を読みました。
子ども頃の記憶にある懐かしい風景… 気付いてみたら、もう見れなくなってしまっている風景… そんな建築物の写真を眺めながら別な時代にタイムスリップできるような作品でしたね。
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日本の、それも主に東京の、60年代にたてられた超モダンな建物ばかりを写真に納めた、貴重な作品『MOD EAST』が、ついに発売になりました。
最近は、古い建築に関する本はたくさん出ていますが、60年代あたりの、特に日本の建築に焦点のあてた本はほとんどありません。
それ以前の建築、いわゆるレトロなイメージの建築については、本も多いし、保存運動なども盛んに行われています。
しかし、この『MOD EAST』が取り上げているような建築が、今一番忘れられていて、どんどん消えていっています。
『MOD EAST』は、最初ELLE DECOで特集され、その後AXISで連載、LIVING DESIGNに移って、さらに連載されていました。
この取材の間にも、無くなってしまった建物もあるとか・・・
今回の写真集には、なんと「コモエスタ八重樫」氏のソロとしては、実に11年ぶりとなる、CDもついています。
CDを聞きながら、写真集を見れば、一気に60年代へタイムスリップ。
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収録されている建物の写真を眺めていると落ち着いた気分になれるんですよねぇ。
50年代から70年代の雰囲気が好きなんだろうと思う。
旧い日本の映画を観ていると落ち着くんですが、それと同じ感覚ですね。
『モッド イースト』な建物って地方にもあるはず… 探してみたくなりましたね。
そういえば、親戚が住んでいた広島の京橋会館… もう再開発でなくなってしまったのかもしれませんが、この建物も『モッド イースト』な雰囲気だったよなぁ。
従兄弟のところへ遊びに行ったときに感じた気持ち、、、
モダンなデザインの鉄筋コンクリートのアパート… 4階の角にある部屋に入ると独特の香りがあって、トイレは水洗で、風呂はバスタブが備え付けてあって(当時の我が家は五右衛門風呂)、広くは無かったけど都会的な雰囲気に憧れを感じましたねぇ。
ロの字型になっている通路をグルッと走ったりしたことや、屋上に洗濯物が干してあったこと等、当時のことを思い出しました。
≪以下、「コモエスタ八重樫」のHPより≫
『モッド イースト』とは何かといえば、それは日本の'50ズ'60ズ~'70ズの中で今見ても決して懐かしさや古さを感じさせないそれでいて昔からあるもの、さらに西洋のモダンさに日本の高度成長期の勢いや無茶なデザイン感覚を臭わせるもの、、、
と一口には言えないものなのですがそんな感じなのです。
私のなかではアールデコやアールヌーボーはたんなるレトロでバウハウスはレトロフィーチャー、それに影響されたイームスやノール社の家具も勿論、レトロフィーチャーでそれにさらに影響された日本の家具やインテリア用品などはモッドーストなのです。
しかし大昔の日本にもそんな��に影響をおよぼした物がありました。
浮世絵や日本画がアールヌーボーに影響したように日本家屋独自の整理整頓された畳やしょうじ、白壁などの美しさは'50年代のデザイン雑誌などにも多く取り上げられてます。