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所謂PMBOK型マネジメント(計画&ドキュメント重視のウォーターフォール型開発)の概要を記述した本。
平易に噛み砕いて解説してあり、冗長な面も多々あるがそういった部分を読み飛ばせば、伝統的PMの要点を素早く理解できる良書。
しかし如何せんPMBOKそのものが、ステークホルダーが大量にいる請負契約を主眼としているため、大規模受注開発がIT業界のエッジでなくなって久しい昨今、時代遅れの感が拭えない。
現在のhot topicsは完全にwebやらスマホに移っているのであり、そういった変化とスピードが重視される分野で必要とされているのは、
・顧客にはあくまで協力者として参加してもらい完工責任を負うことなく
・少人数で一気にプロダクトを作り上げ市場にpushする
ためのマネジメントである。
すなわち、本書に記述されるような事前計画/ドキュメント偏重のマネジメントスタイルではなく、アジャイルやらリーンやらと呼ばれているそれである。
そのため、本書は「早わかり プロジェクトマネジメント」とは銘打っているものの、あくまで極めて伝統的な領域においてのみ有効な手法を解説している点を割り引く必要がある。よって、☆3つ。