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タイトルからは想像ができなかった内容。すっごく面白かった〜。キプロスなんて国まったく知らなかった。いまでもきっとこういう内紛のある世界がまだまだたくさんあるんだよね。。。
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出版社に勤める女性の響子。
最初に彼女のプロフィールが細かく紹介されるが,
それが後に続く非日常的状況と激しくギャップがあるような気がして
余計強く後半を際立たせる。
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ジャーナリズム精神とか、プロの編集者、カメラマンっていうのを思い知らされた気がした。
美しい島の内戦というテーマも考えさせられた。
きれいな観光地ってのは、きっとそれだけじゃないんだよね。
このタイトルの意味が最後にわかった。
感動しました。
(2005.11)
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民族や宗教対立という現代の問題をキプロスを舞台に提示。
女性誌の旅行ガイド取材が目的である主人公に、戦争カメラマンが絡む。
対立の最前線で展開されるジャーナリズムやNGOなどの活動と国などの思惑、それぞれがリアリティをもっているのは確固とした取材のもとに書かれているからだろう。
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背表紙には、「39歳の女に訪れた、束の間の恋」なーんて書いてあるから、てっきり色恋沙汰中心だと思って読んだわ。騙された。
確かにロマンスも若干あったけど、決してメインじゃない気がした。
なんかね、あんな感じ。よく洋画のアクションや冒険もので、あれよあれよと事件に巻き込まれた男女がちょっと一線超えちゃったけど、事件解決、また二人個人の日常に戻っていくって感じ。
映画見てるときは、「ロマンスまじ関係ないだろーー!!男と女が出たら、それしか考えられんのかよ!原始人!」って思ってたけど、実際ロマンスメインで見ると、「・・・足りなくね?」ってなった。
檜山は朴訥で素直で口下手すぎて可愛いんだけどなー。ロマンス小説としてはなんか満たされない。いや、多分裏のあらすじに「束の間の恋」なんて書いてあるから、恋を期待し過ぎたんだろう。
で、「こ~いっこ~いっ!」って読んでたから、キプロスとかギリシャトルコとか地名とか完全飛ばして読んで、後でアワワ状態。失敗。
いやいや、そもそも主人公、人生と仕事に疲れた四十路だもの。ちょっと私には早いわ。あと15年後に読んだら、超同感!ってなるのかしら。
全く別話だけど、ギリシャとトルコさん、仲悪いのね、フフフ。なんて思ってたけど、現実はそんなに甘くないよね。ゴメンナサイ。
5/28/2011
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あらすじを読むに恋愛要素が強く、タイトルも平和でぼんやりした印象があり読み始めたが、全然違った…
読み終わってみると、紛争に巻き込まれていく展開と、二人の距離感が不自然なく感じられた。普段の私なら、もっとドラマティックなラストを望みそうなのに、妙にしっくりきているのはなんでだろう。
結局、私はこの作者の描く女性臭さにいつも妙に共感できるので、個人的には好きな作品。思った以上に余韻の残る満足さだ。
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いろんな分野の本が集結して、刺激的でした!人に勧められると読みたくなりますね。読書分野が広がりそうで、楽しみです。
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会社でも家庭でも本音を出すことの出来ない、雑誌出版社に勤めるキャリアOLが主人公。
そんな彼女が取材で、ギリシャ、トルコ、キプロスそしてロシア連邦と複雑な国際・民族関係がひしめく、小さな島キプロスへ。
そこで紛争に巻き込まれて…ってお話。
イマイチ話の主題がなんなのか分かんなかった。
篠田さんは2冊目。社会派のお話を書く人なんですかね。
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「6日間の極上の恋」「それぞれの人生をかけた男と女の哀切なせめぎ合い」とはよくいったものだ。まったく「冒険小説」とはいえず、集英社の本帯を書いた人の文才のなさには本当にあきれた。でも半分くだらない恋愛話を想像してたら、逆の意味で裏切られた本だった。キプロスの歴史や、風景の描写は素敵だし、なによりも作者の紛争とか平和における考えとか、すごく共感できる部分があってとてもよかった。ただ、なにがおきているか、という会話についてはすごく会話が不自然なように感じた。もう少しうまく伏線はれればいいと思う。
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地中海に浮かぶ島、キプロスは愛と美の女神、アフロディーテの生まれた島といわれ、美しい自然や文化遺産、優雅な5つ星ホテルもある「究極のハイクラス・リゾート」。夫も子どももいる女性誌の編集者とカメラマンが取材でキプロスを訪れることになります。物語の導入部では、ワーキングマザーが読むとリアルに実感できる毎日の忙しさや不条理さが綴られていて、つい身につまされたりするのですが、キプロスに着いてから物語の色がどんどん変わっていきます。
リゾートのイメージとはうらはらに、実はキプロスはギリシャ系の南キプロス、トルコ系の北キプロスと政治的に分断された複雑な状況にあり、編集者とカメラマンは、思わぬ間違いがもとで、民族間の暴動に巻き込まれてしまいます。緊迫した状況の中、ふたりの間につかの間の恋が生まれます。素晴らしい風景の背後に潜む、現代の悲劇。ラブストーリーであり、冒険小説でもあり、ワーキングマザー小説でもある、欲張りな1冊です。
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題名をながめ、一見幸せそうに見える家族が、実は問題大有りでばらばらになって行き、その象徴として飼っていたインコが逃げてしまい、その家族がどのように立ち直っていくのかという物語なのかなと、なんとなく思っていた。
が、内容は全く違い旅行誌の女性ライターが観光地になる場所の紹介の為、取材でキプロス島を訪れる。
当初は相棒のカメラマンと順調に取材を行うが、実は風光明媚の裏にある政治紛争に次第に巻き込まれていく。
紛争といっても、日本にいたらニュースにもならない子規模な小競り合いの中で、人のよさそうなと思っていた民間人が銃を取り、敵兵に銃殺されてしまい、主人公たちも軟禁されてしまうなど緊迫した場面が後半多い。
あとがきにあるが、著者は本作のために取材に行ったらしい。
いつも小生の読む「娯楽小説」っぽくない。
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民族紛争、自分には知識が足りなくて難しかった。
私も平和な日本人の一人だと実感。
誰も格好良くなく、それぞれの人生を生きていて、読んでいて切なかった。
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亜細亜の西の端のトルコと
欧州の東の端のギリシャが登場する。
イスラム教とキリスト教(ギリシア正教)。
文化が衝突している場所。
おおくくり出言えば、
アラブもトルコのギリシャもヨーロッパも、
チグリスユーフラテスとエジプトの文明の影響下だと思えば、
文明内の争いかもしれない。
ギリシア正教は、キリスト教とギリシアの土着の宗教が結びついたものかもしれない。
キプロスへの取材旅行での死亡事故。
事実は小説より奇なり。
「間の抜けていない死に方などあるものか」
という言葉を残して死んでいった写真家。
著者の後書きには、「小説の舞台となった99年のキプロスでは、この小説に出てくるような軍事衝突は起きていない」
参考文献はないのは寂しい。「民族紛争の心理学 誇りと憎悪」ヴァミクヴォルカンの一節を引用しているのみ。「長期的にはキプロスのインコは耐えがたい条件のもとに存在するキプロストルコ人の新しい民族性にとって「われわれ性」の容器となった」
だからインコが登場しているのか。ところで、作品中にイコン(icon,偶像)という言葉がでてくる。コイン(coin,銭)も出てくる。コンイがでてくればcomleteなのだが。
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立て続けに、戦争の本を読んでいたから、あーまた…と思ったところもある。
民族間、宗教間の問題は、他国のましてや単一民族で仏教徒(というか、無宗教)の日本人には理解できないから、首を突っ込むべきではないと思っていたけれど。
正義と人道を振りかざして首を突っ込むべき問題ではない。だけれども、何が煽動しているのかを見極めれば、あるいは…
結局、何かわからない実態の見えないもの、プロパガンダ的な、ものに煽動され踊らされ、傷つくのは一般市民であり利益をえるのは…
とりあえず、タイトルと帯からは想定できない話。
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内容(「BOOK」データベースより)
“究極のハイクラス・リゾート東地中海の真珠キプロス島”女性誌の編集部員響子の海外取材は、このキャッチコピーのようにいくはずだった。だが実際は限られた予算と日程をやりくりする、カメラマンとの二人旅。そして風光明媚で文化遺産に恵まれた島は、民族と文化が複雑に交錯する紛争の地でもあった。39歳、夫も子供もいる女に訪れた、束の間の恋。圧倒的なリアリティをもって迫る長編小説。
27年12月9日~17日