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短編集。ホラー。
大森望『21世紀SF1000』から。
若干のファンタジー要素はあっても、SFではないです。
全体的には苦手な文章なのですが、突然、とても好きな作品があったり。
世間的には有名なだと思うのですが、個人的にはよく分からない作家さんです。
好きなのは以下の作品。
「アクアポリス」ノスタルジックなホラー。
「脛骨」不気味ながら、なんか良い話。
「聖戦の記録」リアルな集団心理が怖いスプラッター。
「古傷と太陽」結末が衝撃的な幻想ホラー。
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グロテスクで官能的な話が多いですが
小難い文体のせいで、読み終わった後の心地よい気味の悪さには繋がらなかったかなと思います。
犬猫を殺す場面がよく出てくるのも個人的には苦手でした。
初版本なのか、最後のページに印が貼り付けてあって、雰囲気がありました。
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(借.新宿区立図書館)
著者の訃報を聞き、気になっていた作品を図書館で借りた。
妖にして怪、淫靡、グロ、あとは死の匂いそして陰と幽かな。今の私には少々きついが、好きな人にはたまらない本だろう。
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津原泰水さんが亡くなった。新聞の訃報欄で知り、言葉を失った。闘病中だったとのこと、そう言えば最近新刊を見かけなかった。もう読めないのか。衝撃の大きさに、自分がいかに津原作品を好きだったか思い知った。
たぶん本になったものは全部読んでいるはずだ。多才な方で、キレのあるSF,心底怖いホラー、切ない青春もの、いろいろ書かれていたが、どれもとても好きだった。一作だけあげるとするならば「五色の舟」だろうか。端正でグロテスク、残酷で清潔、他にない津原泰水だけの世界。この「綺譚集」は確か初めて読んだ津原作品だったと思う。これからもまだまだ読めると思っていたのに…。
もっともっと評価されてもいいのにともどかしく思いながらも、自分(たち)だけのものとしてそっとしておきたいような気もする、そんな作家さんだった。ご冥福を心よりお祈りします。
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Na図書館本
幻想的な短編集。
死をモチーフに。
もげた脚が川にぷかぷかしてたり、マキノさんの庭に犬が死んでいたり。
村山槐多の詩が出てきた赤假面 は、仮名遣いも旧式で雰囲気よかったです。
運命は美しい布だ
奇怪な印度さらさだ
花は輝き人は走り
馬は血に染む
笑ふ物、泣く物
高まる物、低き物
この布を裸身につけて
われは踊る
いのち短かき一をどり。
音の連続 村山槐多