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11月に上映された『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』の原作本です。
映画を観た妹から良いと聞いて原作本を読みました。
114ページの短い本なんだけど、イブラヒムおじさんの含蓄のある言葉が一つ一つ胸に染み入ります。
人は、幸せだから笑うんじゃない。笑うから幸せになるんだよ。
イブラヒムおじさんは、なんでも私のコーランに書いてある、で片付けるんだけど、これは日本でも『笑う角には福来る』って言うね。芝居などを観ていても思うのだけど、悲しさを表す芝居はそこそこ出来ても、嬉しさや幸せを表すことの出来る役者さんは、私は一流だと思うな。
人は、悲しさや辛さを表す事より、幸せの振りをする方がむずかしいから・・
人の心は、身体という名の籠に閉じ込められた小鳥のようなもの
大事なのは籠ではなくその中に入ってる小鳥ってことだよね。
アランドロンやマーロンブランドでもない限り、わしらみたいな普通の男の美しさっていうのはね、相手の女性の中にあるものなんだよ。
経験を積んだ大人の男だからこそ言える言葉だな・・プライドを持って生きてきたからこそ、こうなふうなことが言えるんだね。
自分の良さをアピールすることは途上の人にも出来る事だけど、人に判断を委ねられるってのはそれなりに生きてきたからこそだもんな・・
んん・・そうなりたいものだね。
ネタバレになるようなことは書きたくないので、感想だけに留めますが、これは映画もさることながら、字面で目に飛び込み脳や心に辿り着く本の良さを感じましたね。
私は男の子や男性が主人公の物語や映画が好きです。