投稿元:
レビューを見る
ちーちゃんは主人公・久野の幼なじみで、オカルト大好き少女。小さい頃から久野に怪談を聞かせていた。
で、その主人公は両親に虐待されているんだけど「こんなもんか」と、淡々と(?)暮らしている。
高校では陸上部に入るのだが、そこが脳みそも筋肉でできているような体育会系で…。
そんな「日常」が「非日常」におかされていく…!ホラー小説。
作者は日日日と書いて「あきら」と読む。これがデビュー作。17歳までに17本の小説を書いたそうな。
日常が非日常に喰われるパターンは、個人的には大好き。ただ久野の置かれている「日常」は、大部分の人にとって最初から「日常」っぽくないような…?虐待されているとか、オカルト大好き女子高生とか。
でもこの主人公の淡々とした口調は好きだよ。
時たまニヤッ、とする表現もあるし、読みやすい。
個人的にオチは結構いいと思うんだけど、あぁいうオチを使うなら、ちーちゃん&武藤先輩をもうちょっと描きこんでほしかったなぁ。
軽いけど、この人の文章は好き。「人間」をもっと描けば、深みが増すんじゃないかなぁ。
ポテンシャルがありそうな作家!今後が楽しみ★
投稿元:
レビューを見る
あまり評価したくないのだけど、同じ低年齢ならば乙一のデビュー作のほうがよくできている。ライトノベルは好きこのんで読むが、これはひどい。
しばらくこの人の作品はよまないことにする。
投稿元:
レビューを見る
図書館にて。
斬新だと思うけど、残酷で薄っぺらな感じ。
鈍感なくせに自分のことにだけは傷つきやすくて、
ラストも大変気に入らない。
乙一にはなれんのう。
投稿元:
レビューを見る
勢いで読み終えてしまった。さらっと読めるかんじ。なんだか不思議な空間にいるみたいで、なんともいえない。……ラストには物足りなさもありましたが。ときどき、矛盾のようなものがあるのですが気にせず読めるあたりは天才と呼ばれる所以なのかなと思いました。壊れる瞬間の美学、こんな言葉が思い浮かびました。
投稿元:
レビューを見る
怖い、怖いです。こんなにぐちゃぐちゃにせんでもいいでしょうが。何か、とりあえず不幸にしとけばいい的な感じで薄っぺらい。ラストのオチは別にそれもアリだと思うけど、まとめ方に問題が。しっくりこない終わり方でした。でも武藤さんは好き。
投稿元:
レビューを見る
大学の頃読んだのを思い出して。ちょっといきなり突拍子も無い名前とか出てきたけど、全体としては結構面白かった記憶があります。
投稿元:
レビューを見る
図書館から借りました
ホラー。
幽霊・妖怪のたぐいが大好きなちーちゃん。
それに振り回される僕。
ほんわかと始まったはずの物語は、実は最初から狂気をはらんでいた。
僕の家が壊れていたから。
両親に見つからないように、家で息を殺して生活し、食事は一日一食しか食べられない僕。親に見つかると、殺されかねない生活。そんな中でも、幼なじみのちーちゃんの隣で、彼は癒されていた。
あの日、学校の七不思議で、本当の怪異が起きるまでは。
ああ、やられちゃったよ。
タイトルがこうだから、こうかなーと思っていたのに。
最後はこうですか。
友人に死ねと言われて、自殺しちゃう同級生。
幽霊が見えるようになって壊れていくちーちゃん。
そんなちーちゃんが虐められて、ぶっキレて同級生を殴り倒して踏みにじってしまう僕。
壊れた夫婦(僕の両親)はついに喧嘩をして、一方が殺されてしまう。
すごく血なまぐさく。
警察が介入してこないのが不思議なぐらい。
ホラーなのだが、怪異の怖さではなくて、僕の環境の怖さがぴかいち。
投稿元:
レビューを見る
何もない日常が一番尊いんだよなぁ、、。なんて改めて考えさせられるような作品。どんどん壊れていくちーちゃんは読んでいてちょっと可哀想だと思ってしまいます。ちーちゃんの最後の生命線であるモンちゃんはどのような行動に出るのでしょうか。「狂乱家族日記」でお馴染日日日さんのデビュー作。高校生でこんな作品を描けるとは驚きです。ラストシーンは賛否が分かれるけれども、私は好きです。
投稿元:
レビューを見る
ちーちゃんとの平穏な日常は、
いつまでも続くと思っていた。
あの瞬間までは――。
嗚呼!
君よ。
どうして。
こんなことに。
これは、
終わりに、
向かうだけの、
物語。
幸せが音をたてて崩れていく―――
投稿元:
レビューを見る
ジュブナイルホラーに分類 残酷さはあるがどこかありふれた表現があって希薄に感じてしまう 文章の流れは嫌いじゃない
投稿元:
レビューを見る
ライトノベルで内容としては軽いものなんだけど、読みやすいし書き方も結構好き。中高校生が小説読み始めの頃に読んだら、本って面白いって思ってくれそう。
投稿元:
レビューを見る
結局一番の貧乏くじはシロ先輩。日日日さんはやっぱり黒い感情を書くのがうまい、と言うか個人的に好きだな日日日さんの黒い感情の書き方。
投稿元:
レビューを見る
両親が新興宗教にハマリ、家庭崩壊(児童虐待)に陥った家に暮らす「僕」と、
幽霊好きの幼馴染「ちーちゃん」が織り成す、変わるはずのない「日常」が、
いとも容易く崩壊する様を描いた作品(裏表紙では「ジョブナイル・ホラー」と定義)。
本書は特異な多重構造となっており、両親が新興宗教にハマって日常が崩壊した「僕」を核に、
学校の怪談の謎を解き明かす過程で「悠久の向こう」に足を踏み入れ「日常」から
ドロップアウトしてしまう「ちーちゃん」が存在。
個人個人では完全に「日常」が崩壊する二人も、幼馴染という関係性だけは維持し、
お互いにか細い「日常」を継いでいるが、「僕」は家庭崩壊(父親が母親を撲殺)が
いよいよ進展する中、その状況に絶望。
そうした二人とは無縁の、本当の「平穏な日常」に暮らす先輩からの告白を受け、
現状からの脱出を夢見てしまう。
ただ、その夢は更なる悲劇を生む。残された「ちーちゃん」は完全に「日常」を失い、
「悠久の向こう(=幽玄の世界)」へ旅立ってしまう。
「僕」はパニックに陥り、「ちーちゃん」を探し続ける。
そして、「僕」は全く予想だにしない形で「ちーちゃん」と再会することに。。。
ストーリーの細かい部分はさておき、圧倒的なパワーでぐいぐい迫ってくる語り口。
本書がデビュー作(著者17歳)とは思えない、老成したスタイルで、一読の価値有。
あとがきで久美沙織が寄せる、辛口(そして深い分析)のコメントも素晴らしいです。
投稿元:
レビューを見る
ちょっとホラーのライトノベル。
あとがきにも書いてあったが、乙一に似てる感じがする。
同じジャンルの小説ととらえるなら、私は乙一の方が好きかな。
この小説の作者の方が若さが出てる気がするから。
ただコレがデビュー作だそうなのでもうちょっと別のも読んでみたい気は十分に起きた。最近の若い作家さんはすごいですねぇ。
投稿元:
レビューを見る
平凡な日常と、非日常の境界なんて曖昧で。
ちーちゃんは幻想の世界に倒錯するあまりに、こちら側とあちら側が重なって、現実を知ったとしてももう戻れなくて。
魅入られたまま堕ちるしかなかった。
どこまでが本当だったんだろうね。
最後の桜の木の下のアレは、ボロボロに傷つき果てた彼が見た幻だったのかもしれないとも思う。
幽霊なんか信じない彼にも耐えられない程、そこにあった日常は壊れてしまったのだから。