紙の本
若いひとたちも、読んで得るところが多い好著だと思う。
2005/06/03 20:21
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:由良 博英 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「きみまろ流」改題文庫化。「こんな女房に誰がした?」というタイトルだが、古女房をコキおろして笑う本ではなく、中高年の夫婦和合に限らず、処世術、心の持ちかたなどをコミカルな「きみまろ流」で語ったもの。半ば、著者の自叙伝の体裁でもある。その苦節を感じ取れるが、売れなかったころでも明るく生きてきたことが、謙虚な文章のなかに、優しい人柄も含め表れている。若いひとたちも、読んで得るところが多い好著だと思う。
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「こんな女房に誰がした?」4
著者 綾小路きみまろ
出版 PHP文庫
p40より引用
“「諦めずに、同じことを続けていれば、
いいこともある。」”
中高年を題材とした漫談で有名な著者による、
下積み時代の経験を活字にした一冊。
2003年に刊行されたものの、
改題文庫版。
ネタでもおなじみの中高年夫婦の事から、
自身の今後の身の振り方についてまで、
しみじみと書かれています。
上記の引用は、
著者の父親がよく言っていた一言。
何事もやめてしまわないで続ける事が、
一時上手く行ってサッとやめるよりも大切と言う事でしょうか。
潜伏期間30年と謳う著者がこの言葉を使うと、
大変説得力を持つというものです。
いろんな若手が出ては消えていくお笑いの世界で、
派手に目立たずとも長年継続してきた著者の一言一言は、
しっとりとしていながら明るくおもしろく、
考えさせてもらえます。
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主に、きみまろの半生が書かれていました。
きみまろって、ジジババに受けているっていうイメージが大きかったのだけれど、この本を読んで、なんてまじめな人なのだろうと胸を打たれました。
きみまろの言うように、「要領よく生きられればいいのかもしれないけれど、そうはしたくない。自分の信念を貫きたい」という気持ち。なんかちょっとわかる。
人にこびたり要領よく生きなくても、時間がかかったけれども世に出てたくさんの人に愛されているきみまろが、とても実直でよい生き方をしている人だなと考えさせられた。
なかなかどうしていい本だった。
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「賞味期限の過ぎた亭主、賞味期限の切れた女房」の次の作品。漫談の文字起こしの量が減り、きみまろさんの説教というか人生論のようなものがメイン。
前作もそうだが、一貫していることは「欲張り過ぎないこと、人間最後はみんな一緒。でも欲張ってしまうんだよね。人間だもの。」という感じだろうか。
あとがきが安住伸一郎アナウンサーであるのが良い。
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4-569-66393-1 215p 2007・7・19 1版34刷
○言葉の中身を吟味するには年齢を重ねて初めて笑える部分が多いと思います。
そうじゃなくても、解説の安住紳一郎さんが書かれてますが
安定した言葉のリズム感という
これは中々出来ない技術です。
うまいなあと思います。