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誰にでも訪れる介護の現実。読んでいく中で何度も何度も自分の考えが変化した。読み終わってもまだ正しい答えは出ない。アンフェアな情報で物事を捉える怖さなど考えさせられることがいっぱいあった。
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実は読み始めは「なるほど…」と思った。でも読了後の今は漆原医師の発案がいいものか否か、わからない。他人の言動に流されやすい人は読むべき!
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リアルすぎる話の展開にドキドキでした。今日の介護問題も決して明るいものではなく、それはこの本にあるのも同じ。けれど、こういう方法もありかと感じてしまった。
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冷え込みの強い夜更けにすざまじい勢いで読み進めが、体感温度はページを繰る度ますます下がっていった。
胸のある一部がペラリとめくれる感があって、ひどくハラハラとした。
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6/7読了
これはすごかった!彼の本今のところ3冊手元にあるのですが、、もうあと2冊読むのが楽しみです!
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これは最近の大ヒットです。めちゃくちゃ面白いです。
天才と狂人。善と悪。いろいろな事の表裏一体さを描き出していると思います。ラストに近い彼の遺書には、本当に涙が出ました。ひたむきに妄信することの際どさ。いつもパイオニアは狂気の沙汰であるのだと感じました。現役のお医者様であるこの方の才能に、打ちのめされました。人生紙一重。正しいことなんてないんですね。
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簡単には言えないけど・・・一言で言うなら凄く難しい。
「切る」という行為は、いけないのですか?ハッキリと「駄目」って言えないと、私は思うのです。
高齢化社会、介護が問題になってますが・・・誰かその問題に本気で取り組みましたか?
何も進んでいないのに、偉そうに批判ばっか出来ないんじゃないか・・・。
そんな思いが強くなったら近々、Aケア実行されるかもしれない。それが、凄く怖い。
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神戸でデイケアを中心とした老人医療を行うクリニックの院長・漆原。彼は自分のクリニックに通っている老人に対して、同意の下、【廃用身(=脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足のこと)】を切断するという世にもショッキングな治療を実践した。手術は成功、患者も生きる気力を復活させ、また、周りの介護も楽になったことから、また一例、また一例と手術を実施していく。そのどれもが良い結果をもたらしてると書かれているが、世間はそれを許してはくれなかった。ある雑誌のスクープ記事により、漆原は一転、介護を楽にするために老人の手足をもぎとる悪魔の医者として騒ぎ立てられてしまうのである。
何もわかっていない人間からすると、たとえ動かなくなった手足とはいえ、それを切断するという行為はいくら生活の質を高めるためだとはいえ、生理的嫌悪を伴うのが普通だと思う。しかしながら、実際に【廃用身】(この言葉自体がショック)をもつ身の患者の言い分や、それを切断した後の様子というのを読むと、なかなか受け入れられないが、そういう医療も完全には否定できないのだなぁと思った矢先・・・。次第に漆原が世間に追いつめられていく様は、リアルすぎ、恐すぎ。全てがショッキング。この本は、前半が”漆原が書いた手記”、後半が”それを本にしようとしていた編集者の手記”という構成になっているが、途中まで、ノンフィクションだと全く疑わずに読んでいた。今の世の中で本当にこういう医療が行われようものなら、間違いなく最初はこの通りになるのだろう。いろんな意味で衝撃の一作だった。
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廃用身とは麻痺して動かなくなった四肢のこと。その廃用身に対して施される通称「Aケア」。衝撃的な作品です。ホントなのかなぁ。。。
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初めて読む作家さんの本ですが、一言で言うととても衝撃的。医療介護における問題を取り上げているのだけれど、本当にこんな治療法が世の中でまかり通ってしまったら怖いと思います。(2008/4/1読了)
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080514購入。080517読了。
いつの時代も新しい試みというものはバッシングを受ける運命にある。そしてその試みが我々の社会のタブーに近ければ近いほど、批判も当然増す。しかし、そのような批判や圧力を経験していない革新的な方法や技術がないこともまた一つの事実である。
主人公である漆原医師は、介護問題を解決しうるかもしれない医療法を考案した。それは脳梗塞や麻痺によって使えなくなった老人患者の身体、いわゆる「廃用身」を切断することだった。これにより、患者の体重減による介護の負担の軽減、床ずれなどの防止、改善などが見込めると彼は考えたのだ。当初は、やはりいくら不要な身体であっても、切断しるのはどうかという倫理的な問題に悩まされた漆原医師だが、周囲が決して批判をせず、むしろ画期的な方法と賛辞してくれたことや、患者自身の希望によって、初めての「切断治療」を開始することになる。はじめての手術は無事成功し、「切断治療」という痛々しい名前も「Aケア」という呼びやすいクリーンな名称に変えられた。そして、この手術を期に、異人坂クリニックでは「Aケア」はもはやうしろめたいイメージをもたれるようなものではなくなっていく。漆原医師もいつしか、この方法の普及に夢を見るようになるのであった。
前半は漆原医師の筆記、後半は彼につくジャーナリストの註という構成。ノンフィクションの形をしたフィクションというなかなか見かけない形式だが、この形式が本書のリアリティを担保する重要なコンストラクションだ。患者の名前を仮名にしたり、ご丁寧に仮の巻末までついていて、そのままノンフィクションだと信じ込んでしまう人もでてしまうのではないかと思うほど、凝ったつくりである。また、筆記より註が多い点がこの小説のミソであり、「封印されたAケアとはなんだったのか」という註のタイトルも、もはやこれでは半分ネタバレしたようなものだが、読者の想像を掻き立てる。文章は読みやすい。医療系の話だが難解な論理やジャーゴンはいっさいでてこない。現代介護の実態、医療の裏側、ジャーナリズムの責任・・・さまざまな問題を一気に考えさせられる小説だった。
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医療系ホラー小説です。何か現実にあってもおかしくない
気味の悪い感じの話です。
でもその奇妙なリアリティが大好きです
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着想はすごいと思う。
ただ、小説としてのスマートさに欠ける。
特に、後半のスキャンダルの部分は果たして必要なのかどうか、評価に困る。
少なくとも、最後のエピソードは不要だろうと思う。
後半部分は、「Aケア」という発想自体に対する、作者自身の良心の呵責によって書かれているような気がしてならない。
小説とするなら、もう少し、読者に想像の余地を残すような形にしてもいいのではないか。
自分にとっては前半部分だけで十分だった。
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老人デイケア病院。
マヒした手足を切断する事で楽になる老人。
老人介護の大変さとマヒの手足にいらつく老人。
手足がなくなって本当に楽になるのか・・
理解できるような出来ないような・・・
色々考えてしまいます。
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回復の見込みのない麻痺した四肢を切断する『Aケア』。
読み進めるうちに、良い方法かもしれないと思ってしまいます。
どこまでが人として許される行為なのか。
今まで読んできたフィクションの中で、一番面白い医療本だと思いました。