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今読んでいるところ。
宮部さんの時代物は何を置いても買ってしまう。今回讃岐が舞台とのことで、身近に感じられて楽しく読めてます。まだ半分くらい読み進んだところだけど・・・。
宮部さんの文章は読みやすく、しかし、味わい深い。
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著者の作品を読む機会は、現代モノに限っていたのですが、最近は時代物を読む機会も増えました。「ぼんくら」「日暮らし」に見られる笑いを誘う語り口を交えた事件モノはたいへん面白かったのですが、本書は喜怒哀楽をうまく4等分したようなバランスのよさが
印象に残りました。
上下巻の長篇に嫌気がさす読者もいるかもしれませんが、やはり1冊では語りつくせない奥の深さも感じました。
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二部作なのでこの一冊のみでは気持ちの悪い終わり方をしてしまう。。。
舞台は江戸時代(たぶん四国らへん?)
下町の情景を描きつつそこで勃発する様々な問題が勃発していくわけです。
当時のしがらみなんかもリアルに書かれていてとっても読みやすく気がついたら吸い込まれるように読んでます。
まるで自分が江戸時代に住んでいるかのような感じに。笑
上巻は下町奉行などの人情溢れる話がポロポロって感じですかね。
下巻に期待したくなる終わり方です。
上下そろえると思わず繰り返し読んでしまいますよ。笑
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宮部作品は、そのタイトルに深い意味が込められていたり、作品の最後の最後で、ようやくタイトルの意味がわかったり、するけど、この本もそうだと思う。
泣かされたよー。
もう、最後のあたりは涙が止まらないのだった。
時々感じるけど、やはり宮部さんは静かに怒りながら、作品を書いているなあ。
この本にもちょっと感じた。
今回は江戸が舞台ではなく、地方の藩の港町なので、いつものポンポンと小気味のイイ文体でなく、とても丁寧で優しい書き方をしているのも印象的。
上下揃って一気に読むべし。
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宮部みゆきさんの時代小説が大好きです(現代小説はNG)。
綿密な計算の中にあって、さらりと読ませる技は天下一品です。へんてこな超能力ネタに傾倒していた自身を転覆するような今回の作品は、著者の更なる発展可能性を示した、と、思いました。最後は泣いちゃったょ。
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宮部みゆきの時代物。人の心は噂や恐れに飲み込まれやすくって、それが小さな火種からやがては町を覆い尽くす火事となっていきます。やんわりと穏やかな宮部みゆきの文章が余計に悲しい。下巻から一気に読み、最後は涙しますが清々しいです。
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貸してくれたおじ様は「宮部みゆきの最高傑作!」と言いましたが、私としてはいまひとつ……かなあ。
いやもちろん面白いです。
さすが宮部みゆきというか、確かにストーリーは流れが綺麗ってかよくまとまってる。
江戸時代の草子に実際ありそうな話ですしね。
加賀様と「ほう」の交流とか、他の登場人物もよく書けている。
でも何かすっきりしないんだな……。
そういう物語なのはわかるんだけど、真実を知りながら藩のために色んなものを飲み込んでしまった人や、不満をためこんで変質していく庶民とか、心情的にすっきりしない。
事情はわかるけど、そうはなってほしくなかった、というべきかな。
私はハッピーエンドで主人公たちも明るい方がいいので、『震える岩』の方が好きです。
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新聞広告のキャッチコピーと題名にひかれた作品。上巻は人物よ物語背景の説明な感じ。初めて時代小説を読んだけど読み易かった。
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話題の本。
最初のほうは読みにくい。だけど後々面白い。上巻の終わりくらいから面白い。 そして下巻の後半はなく。ラストのほうは社会派小説。ちょっと優しい柔らかい篠田節子的な感じ。
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四国の丸海藩は加賀様と呼ばれる流人を預かることになる。加賀様は優秀な幕府の役人であったが、ある日妻子と部下を斬捨て鬼になったと噂されている人物。一方、江戸からやってきた少女ほうは身を寄せた井上家の娘琴江様が毒殺されたことから、思いもかけない形で加賀様を中心とした騒動に巻き込まれていく。序盤は比較的ゆっくりと話が進んでいきますが、登場人物が生き生きとしてリアルなのでスイスイ頭に入っていきます。過酷な環境を生きるほうの小さな手足や頼りないたたずまい、もう一人の主人公となる引手見習いの娘宇佐の明るい声や辺りを駆け回る足音、働き者の琴江様の優しい笑顔が、次々と目の前に浮かんできます。
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丸海藩に闇が訪れる。非道をなした加賀殿がやってくる。不吉な兆しを引き連れて。人は心に恐れを抱くとき鬼を見る。心に闇を宿すとき自らも鬼になる。しかし、鬼だ、悪霊だと言われる加賀殿は、「儚く空しく、卑しい人の身」。加賀殿は「ほう」に「よく習いなさい」と言った。「ほう」は決して「阿呆」の「ほう」ではない。「雨は誰の頭の上にも同じように降りかかる。しかし、降り止まぬ雨はない」。
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「働かざるもの食うべからず」をこれほど真摯にとらえる“ほう”が切ない。
それを慮ることのできる“うさ”もたまらなく切ない。
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他の宮部の時代物作品は明るいものが多いですが、これは実際にあった事件を元に書かれているせいか全体的に暗いですね。理由や模倣犯の暗さに似ていると思います。唯一の救いは、ラストの主人公の描写ですね。あれがなかったら救いのない作品になってたかも・・・。でも、実際に目の前で起きているような錯覚に陥る流れるような描写はさすがです。
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ほうと宇佐。この二人が大好きで大好きで、幸せになってほしくって読み続けました。推理としても面白いし、人情としても面白い。最後には切なくてほろっとくるお話です。
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帯より『それは海うさぎとともにやってきた!
讃岐国丸海藩──。この地に幕府の罪人・加賀殿が流されてくることに。海うさぎが飛ぶ夏の嵐の日、加賀殿の所業をなぞるかのように不可解な毒死や怪異が小藩を襲う……。
幕府の流罪人が災変を招き寄せる!?
新境地を拓く傑作の誕生!』