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2007/1/31購入 未読 ずっと探していて買えなかった本
2009/9/18〜9/19
久しぶりの西澤作品。
小学校の同級生の結婚式で30年ぶりに集まった5人の同級生。二次会場で昔起こった殺人事件に話が及ぶ。被害者は彼らの担任であった。会話を重ねていくうち、自分達の記憶に違和感を感じる彼らであったが。果たして真相は?
人の記憶のあいまいさに着目した作品。面白い試みであるが、なぜに登場人物達にこんな難読苗字をつけるのだろう。出てくるたびに詰まってしまう。
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祖母の葬儀の為、久し振りに帰省した「おれ」は同級生の結婚式に出席した。
同じテーブルに着いた5人はみな小学校からの同窓生で、久々の再開を祝して、場を変え、飲みなおす事に。
思い出を語る彼らの記憶から、30年前の担任教諭の殺害事件が話題に挙がり……。
記憶の持つアヤフヤさと想像で補う恐さ。
心の奥底にある真実が明かされた時、「おれ」は何を思うのか?
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同級生の結婚式に出席するために戻ってきた地元。
そこで再会した、昔の友人達。
当然始まる昔話…は、妙な方向へどんどんと流れていき
ついには記憶を甦らせる破目に。
人間の脳はコンピューター以上に優れているそうで
確実に生まれてから今までを記憶しているそうです。
ただ、それをどこに仕舞い込んだか分からないので
記憶が勝手に作られたり、奥底に入り込んで
何かきっかけがないと思い出せないらしい…と
昔聞いた事があります。
まさにそんな話です。
すっかりと忘れていた過去に、憶え間違いをしていた過去。
自分の憶えている過去とまったく違う過去を告げる人物。
一体過去には何があって、どうしてすっかり忘れ去ったのか。
最後に、それはそれですか…という、がっくり感ありですw
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地元で小学校時代の同級生と飲み、話すうちに忘れていた殺人事件について思い出していく話。
記憶も想像も同じで曖昧、脳内で再構築される虚構、という説に反論はしませんが、それにしても登場人物たちの記憶の頼りなさはすごい笑。
話が転々とするのはおもしろいです。でもあんまり意外性ないとこに落ち着いたのがちょと残念。
相変わらず登場人物の苗字は覚えにくいですが、読みやすいです。
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西澤さんのゴリ押し感、嫌いじゃない。
でもこれは、ちょっとしんどかったかも。
最期までぐいぐい押しこまれた感が…なんかスッキリしない。
「記憶は曖昧である、改ざんされる」っていうあたりは好きだった。
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30年ぶりに故郷に集まった同級生。
小学校時代に旧校舎で起こった殺人事件について話し始めるが、
話せば話すほど微妙に記憶と異なり、はて真相は?
…という私の記憶も常にあいまい作品。
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カテゴライズが難しい感じのお話でした。西澤さん作品ではロジカルなものが好きなので、こちらの作品は個人的にはいまひとつ。ミステリと思って読むと肩透かしをくらいそうです。
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「記憶の錯誤」をテーマにした本書。それぞれの登場人物に事件の記憶違いがあり、修正しながら真相を明らかにしていくという展開です。つまり、最後の最後まで簡単に覆される可能性もあるので、二転三転する展開を期待しながら読み進めました。
しかし、話の食い違いから突き詰めて正論が導きされるのではなく、大半が何の前触れも無く「思い出した!」で出てくるので、読者は推理する余地がなく、どこか腑に落ちないまま結局頷くしかありません。それがネックであまり楽しめなかったです。
真相は、幾らなんでもそこまで忘れるものなのかと、正直疑問でした。
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何が真実なのか、すごく不安になりました。
少しずつ伏線が回収され、事件の記憶が二転三転していく展開はなかなか。
ただ、全体的に暗く、盛り上がりに欠け、なかなか読み進めることができませんでした。
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ひとつ前に読んだ作品がモラトリアムシアターだったからか、
またこの手の作品かーと思いながら読むことになってしまった。
人の記憶が曖昧なことはわかっているけど、
こんな印象的な出来事をがっつら忘れる?
しかも2人揃って?
んー。★2.5くらいかなー。
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記憶の曖昧さ。過去は自分の都合の良いように変わってゆく
同級生の結婚式で再会したことがきっかけで小学校の思い出を振り返り、またその時に起こった殺人事件のことを振り返る。
登場人物の名前の読み方が紅白で「いりまざり」や、指弘で「いいず」など特徴的過ぎて、読み終わるまで読み方が覚えられなかった。逆にその特徴のが人物を読み分けやすい点でもある。
全編通して各人の記憶を元に、過去に起きた殺人事件やそれにまつわる出来事について推理していく(思い出していく)というもので、曖昧な記憶が、擦り合わせによって段々と鮮明になっていく過程は読みごたえがあった。ただし、証拠といえるものも、物的といえるものは少しで大部分が記憶によるものなので、結末にて主人公たちが導き出した答えも、きちんと筋は通るものなのだけど、作中で「人間は己れの記憶を、文字通り記録された過去だと勘違いしている」とあるように、実はそれも自分の都合のいいように記憶したものなのかもしれない、と後味の悪さも残している。