紙の本
武侠の傑作シリーズ
2005/10/02 20:18
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:江葉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
金庸の武侠小説の中でも最も有名な作品がこの
『射雕英雄伝』である。
金庸という作家と武侠小説というジャンルは知る人ぞ知るような
状態であるが、これからもう少しメジャーになって欲しいものだ。
金庸の武侠は中国の歴史を舞台にしたアクション性の高い大衆娯楽小説である。
少年マンガのような痛快さと、歴史小説のような重厚さが同時に味わえるところが魅力だろう。
本作は中国で金と南宋が対峙していたころ、
北方ではチンギス=ハンの勃興期だったころが舞台である。
その中で主人公が成長していく物語である。
史実・架空の人物を織り交ぜ、その多彩なキャラクターが
金庸の魅力の1つである。
また荒唐無稽な武術の数々はテンポよく、
一気呵成に読ませることだろう。
一度読み出したら止まらない面白さがあるのだ。
本作のドラマ化されたものがDVDなどで楽しめるので、
映像とともに読んでみてはどうだろう。
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武侠小説の第一人者・金庸の、何度も映像化されている人気作品。古代中国を舞台に、スゴイのか面白いのか判らない武術の達人たちが入り乱れ、国の興亡と個人の運命的な人生とが同時に描かれる、まさに「読み始めたらやめられない」娯楽小説。個性の強い登場人物、捩れこじれる人間関係、納得し難い展開もあるが、根底に流れる愛国心や倫理感に中国精神の一面が見えるようで興味深かったり。全五巻。
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あーだだだだーーーー!!!(大丈夫?)
ワイヤーアクション系の中国武勇伝系小説!と言えばいいのか??
とにかく面白い!
「有り得ん!」と思いつつ面白くてたまらない!!
コメディあり、愛あり。
なにより、個性的なキャラたちが、もう!!!笑
自分の右手と左手を戦わせるシーンがめっちゃ面白い!!
ほんと面白いんで読んでみてくださいな。
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時代はチンギスハーンころ。仁義を重んじる武芸者たちが(ときどき武芸者ではないこちらには理解できない理由で)あちこちで熱く闘います。たぎります。言葉遣いがおもわず使ってみたくなるような渋さ。七怪のりちぎさと丘処機のふてぶてしさははんぱない。
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2002年のドラマを見ていたので、いかにドラマが作品に忠実に作られていたかを知った。
当然のことながら、小説はさらに深く、細かく描写されている。
圧倒的な人物描写。
登場人物は必ず一癖あって、まともな人物がいない。
とても素晴らしい人物かと思えば、あまりにもまっすぐ過ぎて行く手を阻んでしまう・・・など。
ちなみにワタクシが好きなのは、老顔童です。
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もう既に何度読んだかわからないくらい、一番好きな武侠小説。
テンポがよく、登場人物が魅力的。
全5巻のうち、第3巻(桃花島の花婿対決する)あたりが一番面白くて好きです。
主人公の郭靖の鈍臭いながらも実直な人柄、少々勝気がすぎるが才能豊かな黄蓉。
この二人の未熟さが可愛らしく、それぞれに成長していく姿を通して物語を一気に読ませてくれる。
何と言っても四人の達人が最も盛り上げてくれる存在で、特に西毒が好きだなあ。
みんな愛すべきキャラクターとして描かれているので、
読み終わった後の気持ちが清々しく、英雄伝というタイトルも納得。
じっくり読むほど細かい部分の面白さが感じられて何度でも読みたくなる、金庸の武侠小説では一番オススメの作品。
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【中国、香港、台湾を始め中華世界に十二億人の読者を持つ超人気
作家、「西のトールキン、東の金庸」と並び称される】
…とかなんとかの金庸先生の初期代表作。
中華系の方と話す機会があれば、知っていて損がありません。
…多分(笑)
ジャンルとしては、中国のチャンバラ風時代劇なので
男性向きだと思います。
宋の時代という設定をうまく生かし、色々な民族が登場
したり、歴史的な事件と関連があったりで、楽しく読めました。
基本的には主人公の成長物語+格闘なので、かつて少年誌
を読んでいた人にオススメです。
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義兄弟にしようと両親に決められた郭靖と楊康。
しかし不運が重なり楊康は金国で、郭靖は蒙古で育つ。
さらに二人は本人らの預かり知らぬ理由でそれぞれ全真教・江南七怪の武芸を教え込まれることになり、18歳になったら競い合うことになっていた。
この巻では郭靖の18歳までを描き、様々な武林の徒が正も邪も入り混じって登場します。
もはや怪物である武林に対し、蒙古の英雄テムジンとその部下の武勇は爽快です。
その蒙古人の中で磨き上げられた郭靖の強さと真心は、もつれた運命の先にいる義弟・楊康とどう繋がるのか。
次巻が楽しみです。
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モンゴル勃興から南宋滅亡時代を舞台とする冒険小説
中華版なので武狭小説とよぶ
武狭小説というかその象徴らしい金庸作品の特徴は
己を上に向かうという目標とそのための手段があって
目的のない小池一夫作品のようなつくり
例えば時代を動かそうという目的はなく
あくまであるのは己のみ
そのため登場人物はキャラクターであり筋書きはその場次第
でありながら物語る手腕が強力に感じられるのがこの構造か
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中華系の人に人気がある武侠小説。そもそも武侠小説が何か知りたくて、知名度の高さと入手性で金庸先を選択。結果 このジャンルは自分に合わないとわかった1冊
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金庸作品で一番最初に出会い、最も好きな作品。
怒濤の展開とワクワクハラハラドキドキが止まらない。夢中になって徹夜して読んだ。何回読んだかわからない。最高すぎる。
そして、翻訳の岡崎由美さんが良い。翻訳によって面白さが全然変わる。
そして副産物?中国人を理解できて腑に落ちた。