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16歳になったアンは、小学校の新任教師として美しいアヴォンリーの秋を迎えた。マリラが引き取ったふたごの孤児の世話、ダイアナやギルバートらと作った「村落改善会」の運営、と忙しいなかにも「山彦荘」のミス・ラベンダーとの出会いや、崇拝する作家モーガン夫人の来訪など楽しい出来事が続く。少女から一人の女性へと成長していく多感な時期を描く、アン・ブックス第二作。
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面白い。この作品は英文学のなかでも、(ミス・ラベンダーやダイアナなどの)ロマンスが美しく書かれていて、下手をすれば被植民地の悲惨と対峙できぬ「何と暢気な文学か」といわれる作品になっていたであろう。しかし、この作品を形作っているのは農村の「美しい生活」と主人公の「前向きな精神」である。主人公が過ごす村の日々は、どこか牧歌的で、侵略を知らないアジアの農村のようで、何かしら幸福の普遍形態のようでもある。これは主人公が女性であることや、出てくる人物にほとんど「まともな家庭」がないことも関係しているのであろう。この点オースティンなどとはちがうように思う。友情・愛情・教育そうした人生において最良のものの意味をしっかり味わうことのできる得難い作品であろう。
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「赤毛のアン」ほどの感動はないが、心に沁みる言葉の数々は健在。
教師になったアンから、子どもへの接し方、躾を学ぶ。
とても、アンのようにはできないが…
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トシをとった兄妹ににひきとられたアン・シャーリー。
奨学金をとり大学進学の道を進もうとするが、
財産を預けていた銀行の倒産で、養い親のマシューとマリラは経済的な打撃をこうむる。
そのショックでマシューはこの世を去っていった。
マリラを残していくわけにはいかず、
アンは大学進学を断念して、自ら勉強は続けながら、教師として子供たちを教え導く立場になる。
・・・私も大人になったのだなぁ。
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しっかりしてんなぁー。
悪いことはほっといても世界中で起こってるから、良いことしか想像しないの
というようなところを、見習おうと思いました。
あーちょろちょろラブが!ラブが入ってきたーー胸キュンです!うきうき!
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十数年ぶりに読んだ「赤毛のアン」があまりに面白く、続けて読んだ。
…しかし、不発。
後半面白く読んだけど…やっぱ訳か?
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アンシリーズの書評については、巻末の訳者あとがきがあまりに素晴らしくて書くことを失う。訳者というより、アンの研究家であるからこそ記すことができる内容だ。
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小学生のころから大好きな赤毛のアンシリーズ。
今回朝ドラで、翻訳者がクローズアップされてたので
あらためて家の全10巻シリーズを確認したら、
村岡さんの訳だった。
なるほど、私も彼女の赤毛のアンで育ったのねーっと、しみじみ。
が、今回、訳する人が違うと結構感じが違うよ、読んでみて、と友人から集英社文庫の松本さん訳の赤毛のアンがまわってくる。
どう違うのかなーっと思いつつ読む、と
これが確かに、どこか、違う。
もちろん話の筋は同じなわけですが、なんとゆーか、
こっちの方がアンが生き生き(?)してみえるっつーか・・・。まあ、本の形態から受ける印象ってのも関係してくるのかもしれないが・・・。
もちろん、村岡さんのも好きなんだけど、
今読むなら、こっちの方が読みやすいかも、と思ったりもする。
久しぶりにアンを読んだからかもしれないが、
一つ一つのお話(騒動ともいう)は案外短かったんだなあっと感じた。おもしろい短編がいくつも入っている、というイメージ。
この巻ではわたしはこだま荘が好きです。
おおっ、そーいやここの話だったなーっと。
でもロマンチックでしょう、と浸っているアンに、そのものずばりな現実を言ってのけるマリラに笑った。
あ、あと訳注を確認しつつ、その引用の多さにびっくり。いわゆる知ってる人は分かる、とゆー、昔の日本の文学と同じことが海の向こうの文学でもあったんだなあっと。
落語とか、知らなければ笑えない部分、とかあるけど、
あれと一緒だよねー。それが教養があるってことなんだろうなあ。
はあ、憧れますわあ~。
松本さんの訳ではこのあとアンの愛情まで、
集英社さん、頑張って全10巻だしてください。
あ、そうそう、あとがきで題は村岡さんの訳に合わせているが、原題ではグリンゲイブルスのアン、アヴォンリーンリーのアン、島のアン、というように、
アンの活動範囲が広がってく様がみてとれる、という風なことがかかれていてなるほどなあっと。
なかなか興味深い。
にしても、翻訳ってやっぱすごい仕事だわ。
直訳なら誰でもできるだろうけどさ、文学とかは、
それが何をどう伝えたいのか、そこまで理解しないと読み手には伝わんないだろうしねえー。
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ちょうど皆さんの年頃となったアンの生活を描きます。19~20世紀転換期の北米の少女の生活と皆さんの生活を比較してみるのも楽しいかと思います。
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注を読むのがこんなに楽しいのは、このシリーズが初です。
でもたまにネタバレがあって、それだけが残念。
小学校の頃に、図書館で全部読んだ気がする。
覚えてないし、簡略化されてたと思うけど。
アンは素晴らしいキャラクター。
エマに似てるけど、でもアンの方が謙虚で可愛らしくて好き。
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前作でのびのびと育ち、グリーンゲーブルズにもプリンスエドワード島にも欠かせない存在となっていったアン。
本作では母校に教師として赴任して、新任教師の悩みに頭を悩ませ、新たにマリラが引き取った双子の面倒を見たりと、てんやわんやの大騒ぎです。
前作の圧倒的なパワーと比べると、静かで落ち着いた佇まいの本になっています。八方破れのエネルギーを持っていたアンが、その魅力と力をぐっと内に溜めて花のように開いていく回がこの本です。
あっという間に大人になってしまうわけなんですが、そもそも大人の基準が今と違いますからね、相当精神の成熟度が高いです。
アンの滑稽な所がスポイルされつつ、時折顔を出すどじっぷりが絶妙でホッとします。なんていうか、小さくて可愛らしかった親戚の少女が、思慮深い女性になってしまったようで、なんとなくさみしく感じてしまうので、変わってないなあアンなんて思ってニヤリとしたりして。
次作はアンが大学に入学する話なので、とうとうグリーンゲーブルズを離れます。ここからは僕は知らない話になるので、未知の世界になります。ワクワクです。