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「生きることも死ぬこともイヤな人」が読むと、もっと生きることも死ぬことも困難になる。厭世観たっぷり。生きるのがイヤになったときに読むともっと生きるのがイヤになる。人生の毒でしかないけどなぜか読んでしまう。4人の登場人物と中島先生の対談という形で生きていくことの困難さを描いている。
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辛いときに読むと、どんどん世間に出たくなくなる本。
この世界の深みにはまらないほうがいい、でも読んでしまう魅惑の世界。
中島さんの清々しいくらい歯に衣着せない言い分が癖になった。
多数の不快を高次の不快として、マイノリティの声をあたかも正義の声のように潰そうとするありがちな傾向は、自分も該当していたので、今後気をつけていこうと思えた。
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哲学者としての地位を得た筆者が、なんでもない石ころと話をする本。屁理屈の応酬に見える人もあれば、共感を覚えて読む人もあるだろう。表題の類のテーマを考える時、人生観における視点の位置が重要になると考える。限りない宇宙的視点でものを考える人もあれば、目の前のこと以外頭に浮かばない人間だっている。どこに視点を置き、その上で何に幸せを感じ、どこまで悩むかといったことは、無常の前提の前でひたすらに自由なことだ。好きなやつは大いに、かつ無意味に悩めばいいのだ。全ては無意味なのだから
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タイトルが身に覚えがあったので読了。内容は人によって好き嫌いわかれそうですが、こういう世間からタブー視されてることにあえて触れる本は個人的に好きです。
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ここまで死や無になることへの恐怖心・虚無感を掘り下げて考えたことはなかったので、びっくり。
全体に暗くて重い印象です。
ポジティブシンキングがもてはやされ、暗いことは倦厭されがちな風潮に疲れを感じていた私としては安心感と心地よさを感じたと共に、堂々と心の中の暗い部分を正直にさらけ出している所がすごいと思う。
ただ、そこだけに集中しすぎると苦しくなってしまうので、程々に(苦笑)
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図書館/著者と、タイトル通りの若者4人との対談形式。頷くのを通り越して笑ってしまいました。(特に著者とBさん)この人わたしなんじゃないだろうかと思うほどに。いつかは皆死んじゃうなんてそんな当たり前のこと、でもそれすら嘘みたいに、今この瞬間も嘘みたいに生きている。この世界は本当によくできているなあって、またその思いを強くしました。一般的にはこのテーマは暗くてネガティブという印象かと思うので、読むには向き不向きがあるかも。わたしは仲間を見つけたみたいで、とてもうれしく興味深く読めました。
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生きていたくない、世間に従いたくない、働きたくない、ひとから評価されたい、ひとから愛されたい、死にたくない の六章から成る。
自分が自分として生きている、あるいは能動的に死ぬことができないことに絶望している人たち(*私の印象)の座談会という形で話が進む。
哲学を語りたい筆者と、未だ自分と向き合う途中の若者たちの対話は、多角的に読者の心をくすぐってくる。いずれ通る道、通ってきた道であると思わせられるからだ。
ひとと繋がりを持つ事を忌み、けれどひとの中にいなければそもそも生きるとは何かなどという問いは生まれない。狼に育てられた人は、人間として生きる能力を持ちながらもそのコミュニティに属した生き方をし始める。(ノンフィクションの記事などから察するに)
自他を形作るものは明確に他者であり、その癒着がゆるせないから気持ち悪いのである。死にたくなるのだろう。でもどうあがいても、思考している以上は現状からは抜け出せない。
幸福と言われる人生を生きてきた。未だ死なないので、だからとりあえず、生きている。何をしても辛いのだろうから、快楽を求めてわがままに生きるのも有りだろう。その生き方の別が、人格といい、個性というのではないだろうか。そうやって多様化することで、蟻のコミュニティの如く「8割の労働者、2割のなにもしない者」を許していける社会になっているのだろう。
社会/みんな/国 など、集まりを作るのは、2割を許す為だと思っている。
わがままをいうなら、許される存在になりたいですね。
取り留めもない文章になった。
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人間は死ぬために生きている。所詮人生は暇つぶし。社会が認める資格を得たいと言うのは自分より劣っている人を軽蔑する資格を承認されたいという事。社会の価値観に縛られているのと同じ。
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まず、対話に臨む3人が抱える虚しさを肯定してくれていること。これが本書の骨となるところで、3人がぶつける反社会的ともいえる疑問を一切否定せず、追究して再び問い直していく。社会から見て「怠け者」「甘ったれ」と見なされる悩みというのは丁寧に言語化されるチャンスがないし、ひとりで言語化することは苦痛であるが、本書の形であればそうした掘り下げがむしろ楽しいのではないかと思うね。生きることが虚しくても、それに共感する存在というのは、少しでも気安く生きる上で大切になるだろうね。
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新年早々、こんな辛気臭い本を取り上げるのも気が引けますが、新しい気持ちで迎える年はじめだからこそ思索に適しているともいえます。
さて、本書ですが、理屈を駆使しているようで最後は「そんな考え方もある」的なまとまりが目立ちましたが、大学生くらいまでの多感な青少年ならこうした思考過程から得ることもあるのでしょう。
また、架空の登場人物にひきこもり青年がいますが、こんなに喋れて自己主張できる人間が5年間も引きこもりっているのもリアリティに欠ける気がしましたが演出上仕方ないのでしょうね。
同じ作者の本なら、「対話のない社会」「うるさい日本の私」の方が面白かったです。
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普段、「変わっている」と思われる考えが、ここでは共感されます。
しかし、解決はされないし、腑に落ちない内容もある。
いや、自分的には解決されているのかもしれない。
let it be
死ぬまでの暇つぶし。
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2019年に読みました。
ここに対談で登場する若者たちのその後が気になります。どこかで折り合いをつけられたのか、どうやって今生きているのか。
登場する人たちが自分に近いのでなおさら思いました。
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中島義通は好きだが、この本で若者に言われているように、大学の教授、金も権威も知性もある人が生活安全圏から考えた内容の1つであって、信奉するのは良くない。
そんなこと言ったら哲学者の本はほとんどそうなんだけど。