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[ 内容 ]
第一線医師が書いた「患者のための手術学」何かと不安なことが多い「はじめての手術」。
しかし、事前に手順と注意すべき点が分かっていれば、前向きな気持ちで、手術に臨むことできます。
臨床の第一線で働く外科医が、よい手術を受けるためには、患者は何に注意したらいいのかを、懇切丁寧にアドバイス。
すぐに役立つ、チェックリスト、経過表が付いています。
[ 目次 ]
第1部 手術を成功させるには(手術を受けるまで―成否は手術前から;手術当日―みなさんが実際に体験すること;術後から退院まで―手術後こそ本当の手術体験である)
第2部 症例別これだけは知っておきたいこと(がんについて知ろう―目を背けずに知っておくべきこと;臓器について知ろう―臓器別の手術のポイント)
第3部 私の手術ノート(手術前の説明メモ;手術後の説明メモ;経過表;よい手術を受けるためのチェックリスト)
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
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☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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初めて手術を受ける人は、不安を多々持つであろうが、手術中に何が行われているか、不安に対する答えを平易に与えてくれる。11.4.11
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手術についてのマニュアル。もちろんお医者さんではなく患者さんのためのハウツウ本。わかりやすい文章で非常に詳しく、かつ体系的にまとまっている。また、非常に丁寧な説明が著者の医者としての誠実さを伺わせる。特に「患者は黙って従っていればよろしい」という、よく言われる医師特有の傲慢さが微塵も感じられない。さらに生々しい外科手術の手法の解説では、口先だけではない現場に携わる職人の気質が覗える。
手術は突然の場合もあるが、多くは準備する余裕がある日程で行われることのほうが多い。その分切羽詰まってないために極度の不安に襲われることとなる。そんなとき予備知識を持っているのとそうでないのとでは当日の落ち着きにも大きな影響がでる。もちろん急患で担ぎ込まれたときにはそんなこと考えてはいられないが。
病院に縁のないときには興味が失せる内容であるが、体験があれば手術当時の疑問がほとんどすべて氷解する。本書によって術前術後の処置の意義を知ると、当時抱いていた「不条理」に正義がなかったことに赤面。また全身麻酔中における手術室の様子についても詳述されているので、なんとなく継続していたミステリアスな不安も和らぐ。ブルーバックスらしい専門的な解説に加えて「入院あるある」的なエピソードも経験者にはとてもおもしろい。
手術が必要な状況は患者本人としても精神的に不安定で、医師やスタッフに対して迷惑をかけてしまうことも多い。患者が少しでも医療サイドの状況や心境を理解することによって互いの信頼も生まれてくるのではないか。やはり手術に限らず医療は患者も含めたチームワークなのである。
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https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057264