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この人、現代の作家では一番のキャラクター作家ですね。今回もかなり魅力的な登場人物!考えるとある意味コミックよりもはっきりとした個性化も。エンターテイメントとしてかなり充実。
2006/01/02
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ファシズムと超能力と日本の未来の話。
微妙な終わり方だけど、いつもながら小ネタが面白かった。
ネタ帳でもあんのかな。
「ごきげんよう、おひさしぶり」とか。
重なる現実に考えさせられました。怖い。
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連作中篇の「魔王」、「呼吸」
「考えろ考えろ」って台詞好きでした。
詩織ちゃんは素敵でした。スカートを直してあげれる人になりたいです。
やっぱ伊坂幸太郎さんはいいですね。
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政治がテーマとか色々、言われているが、著者自身もあとがきで書いているとおり、決して政治やファシズムがテーマだとは思わない。すごく大雑把に言うと、人間心理のおそろしさだろうか?
ライブドア事件もそうだが、人間なんてあっけないほど単純に、心理を操作されてしまうもの。大した根拠もなく何かに熱狂し、その翌日には同じ物、人を、手のひらを返したように嫌悪できる。しかもその決断が自身の意志によると思いこんでいるけれど、それはメディアなどに与えられた、ほんのわずかな情報によって左右されている。そんなことを著者は書きたかったんじゃないだろうか?
特に前半は面白い。人物設定、台詞、宮沢賢治の詩の使い方など、細かい部分までじっくり味わって読みたい。が、後半部分、一気に駆け足したという感じがしないでもない。
しかし全体を通して、圧倒的な存在感を示す目に見えない恐ろしいもの。「気配」を見事に描き出している。本作を読む最大のポイントはストーリーを追うことではなく、この「気配」を感じることなのではないだろうか?
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フィクションであるのに、現実におこりえている様で、囚われようのない恐怖感に身をつつまれた。
のちの展開が気になる終わり方で、できれば続編が読みたい。
犬養編、ドーチェのマスター編、島編、そして音楽好きの千葉編を一冊の単行本として出してほしい。
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政治を絡めたエンターテイメントとしてはとても面白い。なのにファシズムや憲法改正がメインに徹してないところが上手い。伊坂作品に出てくる兄弟の絆が今回も光っていました。
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社会だとか政治だとかそういう風に宣伝してあって、読まないでたんですが。
実際読めばそういうのあんまり深く考えるようでなんーか、不思議。ああいう宣伝ないほうがいいなー。好きですよ、こういう本は。
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今までの伊坂作品とは一味違う物語。
ある日突然自分が考えている事を相手に喋らせる事が出来る能力"腹話術"を身につけた主人公安藤。
彼はその能力を使って、カリスマを持った政治家に何とかして彼の考えている事を語らそうとする…。
受動態で生きる事に慣れてしまっている現代人に"考えること"を強烈に訴えかけてくる斬新な内容。
読むと受身になってしまっている事に危機感を覚えます。
でも…めちゃめちゃ怖いよ、この話!!
作品の完成度云々の問題ではなくて、本編の後に収録される話を読むと本編の内容が反転して見えてしまう点や、あえて完結し切れてない点が私の好みではなかったかな…。
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相変わらず伊坂さんの本に出てくる登場人物は魅力的です。
今回の主人公である<安藤兄弟>も、弟の彼女の詩織ちゃんも、
うまく言葉では表現できないけど、とてもいい感じです。扱う題材は難しくって何が正しいのかを考え始めると頭がウニになっちゃいますけど、<安藤兄弟>の会話と雰囲気は素敵です。
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誰にも勧められない。こんな中途半端な書物を読んで読書時間を無駄にするな。センテンスが長い割に読点の間隔が不規則で、最後まで眉間の皺は消えなかった。青春小説である間はまだよかった。しかし、そこにファシズムだとか群衆心理の類を持ち込むなら話は別。作者の言わんとするところはわかる。その考えにも基本的には賛成するが、文章から伝わってくるそれは、あまりにも浅薄で薄っぺらい。今までは気に入っていた、作者独特の言い回しや表現力も鼻についてきた。今後もこの路線でいくなら考え直そう。
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「安藤」は、漠たる不安に対して、ある種の力を頼りに戦う。「父さん、魔王が今、僕をつかんでいるよ」(シューベルトの「魔王」)と感じながら、一人空を見上げる。また、希少猛禽類の調査をする弟「潤也」は「空に溶ける」オオタカに兄の姿を見る。
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千葉ちゃんが出てきた時は
「ああ・・彼は死んじゃうんだ」って分かってしまってそういう意味では不滅キャラになるんですかね。
弟はどこまで行くんでしょう・・すごく気になります。
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作者は「ファシズムが主題の小説ではない」と巻末で述べているが、フィクションの中でファシズムの目覚めを鋭い視点で描いた部分が興味深かった。しかも若い作家の作品で。『魔王』はややお茶を濁したような結末だったが、その後を描いた『呼吸』がそれを補いつつ、ユニークな物語で楽しませてくれた。
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井坂幸太郎。ついつい、うちの高校出身だからこの内容か!とかおもってしまう。いや、多分今の流行なんだろうけど。ファシズム。流れていく大衆への警告?魔王のほうはすごく良かった。篠田節子のもっと軽い感じかしら。呼吸は魔王よりはいまいちだが、ま、さすが。今期待される作家だわ。
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「でたらめでもいいから、自分の考えを信じて、対決していけば、世界が変わる」またまた伊坂さんに救われました。