紙の本
前代未聞の誘拐の目的とは?
2006/01/16 00:09
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:永遠のかけら - この投稿者のレビュー一覧を見る
恵美が解放されてからも、事件の全容はなかなか明らかにならず、上巻に引き続き、踊らされる警察、マスコミ、関係者たち。
ふたつの事件の関連性は?
犯人は?そしてその目的は??
よくあるアリバイトリックを主とした物語とは違い、“動機”こそがキーとなる『誘拐の果実』。
ありきたりの誘拐劇に飽きた方、すがすがしい犯罪を読みたい方におすすめの作品。
ちなみに、新保博久氏の解説によると、本作は真保裕一が『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞してデビューする前年に、はじめて挑戦した同賞で最終選考まで残った『代償』を加筆修正したものらしい。真保作品の第一歩を垣間見るつもりで読むのも一興かもしれない。
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真保祐一の小説はいつもよく書けてることに感心してしまう。深く心を動かされることはなかなかないけど、推理小説としてはかなり面白い。
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最後の最後まで誘拐の目的がわからなくて、じれったい思いをしながらの読まされることとなりました。
結末には、一応の謎解きを見せてもらえたとはいうものの、やはりちょっと無理(現実感に乏しい)かなの感。2006/5/22
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と思いきや。解決編はちょっと無理がありすぎたかなー。個人的には、実父に気づくってとこと動機の部分が好きではないです。
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上巻のときは、動機なんてどうでもいいよ、みたいに書いたけど、やっぱりこの犯人たちの動機には納得できない。で、動機の希薄さよりも気になったのは、犯人が善人だってこと。犯人だけじゃないか。あんまり善い人だらけで、目眩がしそう。
まあ、面白いっていえば面白いんだけど、鼻に付くといえば鼻にも付く。通勤にはもってこいの良書なのかもしれないけど。
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上巻で仕込みに仕込まれたネタが着々と解明されていく下巻。緻密なストーリー。あまりにも緻密。完璧すぎて、人間描写に物足りなさを感じた。
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新規購入ではなく、積読状態のもの。
2009/3/30出張帰りの新幹線内で読了
上巻である程度予想できたものの、そういくかぁ、という感じの展開。あまり詳しく書けないが、解説でも述べられているように誘拐ものの中でも屈指の作品ではないか。ただ、最後はちょっとご都合主義的なところもあり、4とした。
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午前中を費やし一気に読了。犯行の動機に伴うオチは、言ってしまえば青臭い。が、やはり仕掛けは秀逸。
巻末の書評にあるとおり真保さんの前半の集大成といった感じ。
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ミステリー長編。
第二の誘拐事件が発生。人質は19才の男子大学生。犯人の要求は七千万円分の株券だった。前代未聞の二つの誘拐事件。この事件の裏には、驚天動地の真実が隠されていた・・・!!
・・・おしぃ!!めちゃくちゃおしいっ!!上下巻で800ページ近くあるにもかかわらず、冗長になることなく、続きから目が離せなくなるほど読ませる。しかし、下巻の後半あたりからは・・・「え?・・・」って感じの展開。急に失速したっていうか・・・。
それまでは、様々な複雑な事情が絡み合い、とっても重層的な話で臨場感もたっぷりだったのですが、後半で急にありきたりで、みえみえで、美談ちっくな結末へと向かってしまうのです。オチがあまりにもひどいっていうか、私にはとっても違和感が。
あそこまで周到で緻密な犯罪計画を、果たして犯人にたてうるのか?ここにも違和感があって、奇を衒いすぎた気がしないでもない。そして、犯人の動機と彼らが迎えた終末。えーーー?って感じ。動機がそもそもしっくり来ない。こんな純粋で美しい心の持ち主が、同時に佞奸で奸智に長けた人物であるなんて。その人物像に懸隔がありすぎてどうもイラっとさせられる。
百歩譲って動機に納得したとしても、終末が。こんなに綺麗に、犯人の思惑通り美談にまとまるのなら、はなからこんな奸計をめぐらす必要性があったのか?疑問を禁じ得ない。
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上巻で引っかかっていたところ(引っ掛けられていたところ?)が、どんどん分かっていく、まるでパズルのような展開が面白かった。
やはり下巻のほうがあっという間に完読。
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面白かったです。久しぶりに堪能できました。いい話です。小説ならではの醍醐味って感じですかね。(現実ではちょっとありそうもない・・・)題名にも納得です。
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どんでん返しがあると期待していたがさほどでもなかった。
誘拐の手口、身代金は新鮮だったので、「奪取」のようなコンゲーム的な方向が良かったのかも。
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身代金の代わりに「殺人」を求める異常な事件に続いて起こった第二の誘拐。今度の人質は19歳の大学生だった。犯人の周到な計画に翻弄される警察。試練を受け、新たな歩みを始める家族。謎は深まり、やがて恐るべき秘密が浮かびあがる...。スリリングな展開、迫真の描写。そして感動のラストへ!最後に誘拐の果実を手にする者は誰なのか。
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久々に寝食を忘れて読みふけった。土日で一気に読破。 なんと行っても身代金受け渡しのアイデアが秀逸。 手垢にまみれた「誘拐物」にまだこんな手法があったとはね。 (しかもそれを捨て石にしていまう贅沢さ) 中盤で「アンファンテリブルもの」だと想像がついちゃうんだけど、 でもそこをしっかりひっくり返し、なんとも感動的な話に仕上げた。 さんざん引っ張ったわりにはしょぼい真相ではあるけど、 読後感のよくしているという意味では効果的だと思った。 プロットを複雑にしすぎるという作者の悪いクセも出ているが、 かなりの力作だと思う。
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人物の思考・心情を文字にしすぎる感があり、うっとおしく感じた。
誘拐事件も起こった時点で狂言とわかってしまうし。
「灰色の北壁」はよかったんだが、長編は私には合わない。