紙の本
スコープ少年少女のススメ
2006/03/13 21:35
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る
手のひらに乗るほど小さな箱の中に広がる無限の世界。写真とイメージ文からなる作品集。
私は最初勘違いしていて、これらは現実の風景を魚眼レンズを通して撮影したのだと思っていた。読んで驚いたのだが、この迫真に迫った風景は、人の手によって造られたものだというのだ。なんだろう、このリアリティは?!しかもスコープの、光を照らす窓を変えると見える世界は昼から夜になったりするのだ。それも単純な昼夜だけではなく、まだ霞がかった朝や、紅美しい夕暮れ時までが表現可能だったりする。
こんな小さな箱が、世界を内包するなんて。素敵だ。それはミニチュアのジオラマや箱庭に似ていなくもないが、箱の中に介入出来ず覗きこみ眺めるだけである分、世界への焦燥感にも似た憧憬は箱庭の比ではない。ただの箱としても充分鑑賞に耐えるほど美しいというのに、光によって時間の流れる世界が閉じ込められているなんて、スコープの魅力には抗しがたい!巻末の椅子のなんとまあ小さきことよ。続編を熱望するとともに、次回個展が開かれたら、ぜひとも駆けつけたい。
投稿元:
レビューを見る
桑原弘明による感嘆もののミニチュアの閉鎖空間をお手軽に体験できます。
雰囲気は伝わったけどやっぱり本物に勝るものなし!ですが。
写真は光源を変更したものを全部載せてほしかったな。
投稿元:
レビューを見る
四角いスコープの中に世界を作り出せる人の本。
かなり小さいと思われるが、とてもよくできていて驚く。
文章の付いた写真集はいけ好かないが、これは許容範囲。
投稿元:
レビューを見る
スコープの不思議な世界と、巌谷さんの綺麗な文章がマッチしていて、人にあげたい一冊です。すごくステキ!
投稿元:
レビューを見る
《スコープ》
それは望遠鏡や顕微鏡のような倍率を変えて部分をみる器具の名称。
しかしここでのスコープとはそういった世界を見るものではなく、部屋のなかの世界をじっと小さな細い筒(しかもそれは遠くからではなくまるで壁に備え付けられた覗き穴)のようなものから見ている、と言った風だ。
巖谷さんの文章によって導かれた世界は目の前の小さな穴から見た大きな世界へと繋がる。
文章は次から次へと、前へ前へと進むのに部屋を覗いた途端、時がぴたっと止まってしまったような錯覚になるのは、それが不思議な旅だからだろうと思う。時を刻みながらも停止したような状態になってしまう。
(2009.01.22)
投稿元:
レビューを見る
スコープを覗くと、そこは不思議な部屋のなか。箱型の装置のなかにいろんなコンセプトの部屋を再現し、スコープから覗いた風景の写真集です。ミニチュアサイズの部屋は、スコープレンズを通して覗くとまるで時が止まっているかのような、または逆に超高速で時が動いているような不思議な佇まい。光を当てる場所を変えると、全く違う表情を見せるのが魅惑的。「不思議の国のアリス」の世界なんかが好きな人には、たまらない写真集じゃないかと思います。プレゼントにもぴったり。毎年東京で個展もやっているそうで、機会があったらぜひ観に行きたいです。このスコープ、これだけのアート作品ですからすぐに買い手が付くらしい。欲しいと思う気持ち、わかるなあ。
投稿元:
レビューを見る
すばらしい!!
何が素敵って、この箱の中にひとつの世界が存在して、その奥行きさえも感じさせる造り方が、ですよ!!
中で表現されているのは、部屋、庭、扉などなど
ふっと吸い込まれそうになる、感覚が心地いい
投稿元:
レビューを見る
ここに穴の空いた小さな箱がある。
中を覗くとそこには部屋が・・・!
こっちの箱は噴水が見える。
箱の中はそれぞれ別の場所につながっているようだ。今日はどこへ行く?
全て著者の手作りとは思えない程の丁寧な作り。
覗く穴や光の差し込む方向によって、表情を変える部屋。
見ていてワクワクが止まらない。
この発想力は凄い。
投稿元:
レビューを見る
小さくて、幻想的で、ミステリアスで、懐かしい。子どもの頃読んだ本の中に入ったみたい。
自分でも作れたらなあと思うし、スコープの中に入ってみたい。
投稿元:
レビューを見る
“見る本”。レンズや光を変えて部屋を撮影しているのかと思ったら、ミニチュアなんですね。
光によって色んな物語を想像させる写真集。
投稿元:
レビューを見る
少年が冒険する世界を覗くのかと思いきや、作品・写真と
その解説・想像の本だった。
解説を読んでから、写真のページなので先入観を持って写真を
見てしまった。
緻密に造られた世界で、誰かがそこにいるのではないか、それは
自分ではないか、そんな錯覚に陥る。
投稿元:
レビューを見る
画集としてなら☆4、お話としてなら☆3。
桑原氏の創る箱をプレゼントしてもらったら、どんなにうれしいかなと思った。
投稿元:
レビューを見る
スコープといぅ箱の解説みたいな本。
除く穴によって中にある景色が
変わって見えるスコープ。
その作品にお話し的な文がついた本ですが、
文が無くても面白かった!!
スコープ自体が魅力的で
折角なら一つの箱で違う風景を
もっと紹介してほしかったな。
投稿元:
レビューを見る
(No.12-38) う~ん、なんて言えばいいのか・・・写真と文章で構成された本。
ネットのおかげで、スコープ作品というものがあることを知りました。これはその写真集。
スコープって普通顕微鏡なんかのことを言うけれど、他にこういう作品はないと思うの。
どういうものかというと、手のひらに乗るほど小さな、金属製のずっしり重い四角い箱。レンズの筒が飛び出していて、いくつか小窓がある。箱自体がとても美しい。
小窓に光を当て筒を覗くと、わぁ~!なんて素敵な世界がそこにあるんでしょうか。
しかも小窓からの光の当て方で、その世界の印象が一変する。
一番近いものは、ドールハウスかな。それが極小なの。どうやったらこんなものを作れるんでしょう。
この作品を作った人が桑原さん。それに巖谷さんが文章を付けるというか、その世界の物語を語ってくれてます。
見るとき思わず息を詰めてしまうほど精巧な世界。
これ欲しい!一つでいいから欲しい、手の上に乗せて覗いてみたい。眺めながら思いました。
いつか本物を見に行きたいです。
投稿元:
レビューを見る
amazonで絵本を眺めているときに見つけた一冊。
ちょうど半額くらいの安さになっていたので購入しました。
あんな小さな世界があるとは知らなかった。
写真を見ているだけでとても楽しい絵本です。
絵本、なのかな?