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子育てハッピーアドバイス みんなのレビュー
- 明橋 大二 (著), 太田 知子 (イラスト)
- 税込価格:1,026円(9pt)
- 出版社:1万年堂出版
- 発行年月:2005.12
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コミック
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紙の本
ありがとう、がんばってるね!
2008/10/31 16:50
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テレキャットスター - この投稿者のレビュー一覧を見る
まだ子どもを育てる予定はないのだが、評判が良さそうだったので、読んでみた。いかんせん経験がないので、本書に書かれていることの妥当性については評価しがたいが、面白い本だった。
イラストや漫画がふんだんに盛り込まれているので、ガンガン読み進めることができる。30分から1時間もあれば、読み切れそうだ。画風については、好き嫌いが分かれるかもしれない。正直、個人的にはちょっと苦手な部類。ただ、このイラストや漫画が読みやすさ、分かりやすさに大きく貢献していることは間違いないだろう。
特に印象的だったのが、子どもとのコミュニケーション手法。そのままビジネスの現場でも使えそうだ。例えば、うなずき、あいづち、オウム返しを駆使して聞く姿勢を見せたり、「ありがとう」を積極的に使うことが勧められている。
また、「サンドイッチ法」という叱り方も参考になった。ただ叱るのではなく、「認める(褒める)→注意する(叱る)→認める(褒める)」というプロセスを経るのだ。それによって、叱られる方も自己評価を不当に下げることなく、注意を受け止めてくれるという。
さらに、「がんばって」よりも「がんばってるね」の方が望ましい、という話にはハッとさせられた。よく「がんばって」や「がんばれ」を口にしてしまう人は、俺もふくめ、要注意ですね。
子どもの成長プロセスについての説明も分かりやすかった。最初は、「甘え」の状態によって「安心感」を得るのだが、次第にそれが不自由と感じられるようになってくる。そして、自由になりたいという「意欲」が湧き、ときに反抗しながら「自立」する。自立による自由を満喫すると、今度は逆に不安を感じるようになり、「甘え」の状態へと戻ってくる。その繰り返しによって、子どもの心は育つという。
つまり、成長の起点には、「甘え」から得られる「安心感」が不可欠なのだ。そのため、本書では「10歳までは徹底的に甘えさせる」ことが勧められている。ただ、「甘やかす」ことは良くない、と著者は主張する。あくまで「甘えさせる」のだと。正直、「甘えさせる」と「甘やかす」の境界線がよく分からなかった。
例えば、今、この文章をファミレスで書いているのだが、となりの席のガキが2人、大暴れしているわけだ。そりゃあもう、椅子の上で飛んだり跳ねたり、元気なお子さんですこと! 本書で言うところの「自己肯定感」全開のご様子だ。親はと言えば、それを注意することもなく、むしろ、うっとりとした表情で眺めている。
これは、「甘えさせる」ではなく、「甘やかす」だろう! 苦々しい思いで、本書の「しつけ」に関するページを開く。そこには、「~しなさい」「~してはダメ」と命令するのは良くない、と書かれている。「親が、『私は』を主語にして、『うれしい』『悲しい』という言葉を使うのがいいのです」とのこと。
そこで俺は、その親にお願いしてみた。「この子たちに『私は、あなたたちが公共の場で騒ぐことが悲しい』と言ってもらえませんか」と。そうしたら、そいつはニヤリとしながら、こう返してきたのだ。
「人の言うとおりに従わなければならない理由はありません(P168より)」
「あなたはあなた。私は私ってことで(P166より)」
本書の読者だったか! ギャフン!