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実は二・二六事件って良く知らなかった。
五・一五事件との区別もあんまりついてなかったし 笑
ともあれ、なかなか面白かった。
未来から来た国連のスタッフに協力を頼まれた3人の軍人は、この決起が失敗に終わって処刑される事を知ってる。3人がそれぞれに「やり直せるなら歴史を変えたい」って思い始めるのが切ないなぁ~と思った。
ただ、設定が複雑なので結構難解で、話に入り込むまでが大変だった。
そして何度も時間を遡ったりするわけだけど、ものすごい疑問が残ってしまった…しかしネタバレに直結するので書けない…
でも、たまにはSFもいいなあ~。
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とても切ないです。みんな必死で、真剣で。
それでも人間は最高の、最強のプレゼントを持っているから。パンドラの箱をあけたいと思う、好奇心というプレゼントを。
fragmentに現れる、それこそ世界の“断片”も、とても印象的。あり得べき世界。もしかしたら存在したかもしれない状況。
それでも「もしあの時私がああしていれば」というのはナンセンスだと思う。それは既に“あなた”ではないから。2007/04/12
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時間遡行装置という発明により、過去へのタイムスリップが可能になった近未来の話。
二・二六事件という歴史のターニングポイントに遡り歴史の修復を試みる。
それぞれの思惑が錯綜しながら、物語は結末へ向かっていく。
その後編
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時間を逆行できる技術の開発で、歴史介入を行い、取り返しのつかない人類の危機を招いたために、再度同じ歴史を再生するという奇抜な設定です。なかなかその背景が見えてこなくて、読者はいきなり不気味な状況と、二・二六事件の真っただ中に放り投げられるようです。この事件については歴史の時間に習ったくらいで、あとは何も知らないだけど(唯一、福井県から総理大臣になった岡田啓介が狙われたけど、射殺した相手が弟で間違われたというのは、福井の者だから知っているけど)、この小説の中では人物がいきいき描かれていて、この事件の流れがよくわかります。なるほど、こんなことがあったのかと改めて勉強になった次第です。
当初、時代的にも宮部さんの「蒲生邸事件」風かなと思ったのですけど、これが、読んでいるうちに井上夢人さんの作品の不気味さのひたひたさ(なんて表現があるのか?(笑))って感じがしました。人類の危機の兆候が二・二六事件のさなかに出てくるあたりは、緊迫のシーンでしたが、ラストは意外にライトによくあるメビウスの帯みたいなパターンって感じでした。時間を扱うとこうなることも多いですね。
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面白かったです。なんかいろんな時空が行ったり来たりしていて頭が混乱したけど、さすが、恩田ワールドといった感じですね。最後の若き二人の物理学者の出会いがよかったです。でもこの出会い、深く考えると頭が混乱します・・・(笑)
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うおおお。あまりにも想像通りな展開で逆にびっくり。王道だったです。ラストの最後の再生ぐあい読んでなんか適当に濁したな、と感じたのは私だけではないはず。ラスト飽きてるよ、きっと。
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読んだのがだいぶ前というのもあるけど結末覚えてない。226事件が舞台だけど、それを目当てにしていると途中で挫折すると思う。挫折しかけた。
…でもおもしろかった!たしか(ぇ
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2008/10/01.
これまたちゃんと結末が用意されてた。開放型の結末ではなかったです。
おもしろかった。けど、なんとなく、散漫なかんじ。
歴史は修復する。
ねじを回転させる、何度も何度も回転させる、ねじ自体の見た目には変化は見受けられないけれど、回転と共に深く地面に突き刺さることができる。
つまりは変化がないように見えるけれど、確実に変化しているということで。
歴史を再生するということは、そういうことなんだろうか。
自然と正史を辿ると思っていたけれど、二度と同じ時を再生するのは不可能。
どこかでズレが生じる。
二・二六事件を軸にしているのに結局、中途半端に終わってしまったのと、
途中からマツモトが介入してきて、主人公みたいになってしまったのと、
このプログラムが来世を無事救えたのかがいまいちわからないのと、
一本の線が最終的には何本かに別れてしまっているのが散漫の原因ではないかと。
うまく伏線は繋がっていたし、締めはうまくまとまっていたの。
けれど中途半端は否めない。
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いろいろネタバレになっちゃうから控えますが
ラストシーンが素敵でした。
この出会いのためのパラドックスだったんだなぁ。
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*上巻のレビューからやってまいりました*
ちょっとドキドキした上巻終盤から移行.
上巻で出てた謎とかは段々解かれていくのですが,あまりに多視点で描かれていることにより下巻の途中で頭ごっちゃごちゃになる可能性アリw
でも上巻を読むときに「あとで色んなシーン思い出せるくらいには真面目に読もう」としたおかげで「あーね,なるほど」ってなれてちょっと読むペースが上がる((´∀`))ケラケラ
まぁちゃんと回収してたと思う(だってアソコおかしくね?って腑に落ちないとこはあったから。。。).
だからすごいっちゃすごいけど,疲れる.
感動とか驚嘆とかよりも先に「終わったー」って感じでした.
「歴史は自己を修復する」って要するに「物語はループする」ってのをちょっと言い換えたような感じに最後まで読むと聞こえてしまったけど(あー,やっぱこーゆーとこに繋がるのね,みたいな)。。。SFモノでタイムパラドックス的な作品群に対してなかなか斬新な切り口ではあったと思います(偉そうに言ってますがぼくには思いつきませんしww).
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歴史物は、つい史実の部分は斜め読みで済ませてしまう。。
うーん、何か昔はもっとラストの部分とかに感銘を受けてたような気もするんだが?っていうか、四人目のことすっかり忘れてた。。
「シンデレラの靴」の例えがすごく分かりやすくって、あそこはとても好き。
私はSFは得意ではないのかもね。ただ、この本のおかげで2・26事件への印象は変わったので、そういう意味では特別かも?
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非常に何回複雑なつくりで頭がこんがらがるけれど、妙にすっきりした作品だった。恩田作品は初めてなのだけど、これがスタンダードなのだろうか?2・26という日本最後のクーデターを取り扱っているのだけど、未来からの『国連』からの外人たちによって、歴史は再生されていく。その理由がわかり、我々日本人は驚愕する。
マツモトが自分の時間をなんども「つままれ」、自分も時間の感覚がおかしくなる。結局時間がぶれないのはジョンだけだったのか?おもしろかったのだけど、私の祖先であると教えられている真崎中将が腰抜けだったのが、残念で仕方が無い...
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安藤、栗原、石原の運命はとてもかわいそう
結局シンデレラの靴で歴史を変えていくことすらも歴史の続きである・・ということらしい
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ラストはこれでよかったのか?ハッピーではないような・・・と考えてしまいます
もっと歴史に明るかったら楽しめたろうに、真面目に勉強しておけばよかった
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恩田陸の作品の「ライオンハート」を思い出させるような作品だった。
「上」も、この「下」を読むことで、そういうことか、と納得できた。
最初の内は、この事件を殆んど知らなかった為、難しいかもと思っていたが、次歴史上の人物が、1つのキャラクターとして動いていることで、次第に作品に共感性を持てた。
もう1度、「上」から読むと、更に深く繋がる気がする。