紙の本
元気が沸いてくる!!
2007/01/29 13:10
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:月夜の読書 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大手企業中間管理職で夫よりも収入が多いが子供がいない女性。
マンション購入と結婚は別と割り切り、自分の資産を考え始める女性。
ちやほやされた20代のギャル期卒業の潮時を考える女性。
離婚してシングルマザーになり職場復帰をする女性。
ひと回りも違う新入社員が入ってきた衝撃など、誰もが抱く30代OLの心の葛藤が5つの短編となって描かれていて面白い。
働いていたときのことを思い出しながら読んでいくと、
「そうそう、これって私!」「これって○○さんのことみたい!」と頷くところばかり。
読後感も爽快!ポジティブな気分になれて、元気になれる作品。
奥田英朗さんの作品に最近、ハマりっぱなし♪
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かつて「サラリーマン小説」なるものが流行ったそうな。簡単に言ってしまうとサラリーマンの悲哀を描いた、大衆小説のことだ。会社のためにがむしゃらに働くお父さんたちの応援小説といったところだろうか? しかし終身雇用という言葉が死語となり、会社のために私生活を犠牲にしたり、同僚同士でアフター5に飲みに行くなんてことが「ダサイ」(これも死語か?)となった昨今では、その人気も衰えていった。
ところが、現代になって再びこのジャンルの小説を必要とする人々が現れたのだ。それは最近では「負け犬」と呼ばれる30代以降の未婚の働く女性、共働きで子供を持たない女性、働くシングルマザー…。つまり男性同様に男女雇用均等法以降に採用され、キャリアを積んで、男性と同等に働いてきたはずなのに、なぜか会社で「女性ということ」が原因で居心地の悪さを感じている女性たちだ。
そんな彼女たちの気持ちを代弁するかのような痛快な小説を直木賞作家であり、しかも男性である著者が書いたとうだけでも驚きなのに、なぜ女性のこんな細かい心の描写や、ロッカールームや給湯室での会話を知っているのか? というほど驚きの描写の連続なのだ。オムニバス形式で、さまざまな立場の女性が描かれているが、単に女も男と同等に扱ってよねという気持ちだけでなく、頑張ってるけど、男性が「永遠の少年」に憧れるように、女性だってずっと「女の子」でいたいのよという、複雑な心境を見事に描いている。
女性はもちろん、職場の女性の気持ちがわからないというお父さんも必読の1冊!
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共感共感。
愛嬌ある振る舞いの出来ない私には、ぴったり。
上手いトコ、ツボついてます。
さすが奥田様。
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男としては、読んでいてなぜか心落ち着かない気分になる本。短編集。主人公(ガールたち)があぶなっかしい(少なくも僕はそう思う)。そして、いいところに落ちとなる(そこがいいところ)。
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奥田先生、良く女性のことをご研究で。30代様々な女性を短編で描いている。終わり綺麗にまとめているのかもしれないが・・・実際の女性はあんなに激しくないって思う。特に会社勤めの女性はすごい。。。あんなの居たら引いちゃうよ。もっと大人しくしているものだけどね。ストーリーはおもしろくても、私には応援できるタイプの女性達ではなかった。
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ポジティブな負け犬本。バブルな香りもするけど、とりあえず元気は出る。あーでも、なんか違うんだよねー、こんなに仕事ばっかりしたくないし、欲しいものだってそんなにない。もっと陰鬱としてるんだって。
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なんでこんなに女性の気持ちがわかるんだぁ!?さては奥田さん、女だな(笑)ってぐらい女性の気持ちが書かれてた。
私はマンションが共感するところが大きかったというか、そのころ住むところとか考えてたからわかるぅ〜!そうだよね〜!って気持ちになった。
さいごのひと回りもかなりおもしろかったな。私もOLになりたい。。。(笑)(2006/3/29)
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もうすっかり奥田英朗ファンです。この読後の爽快感がたまりません。働く女性の気持ちがよくわかるなぁと思います。ただ小説に書かれているOLって総合職の人ばかりなので、派遣社員とかフリーターとか不安定な立場の女性の話ももっとあってもいいと思います。(実際そっちのほうが人数多いんだし)
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30代働くOLを描いた短編集。うーんと、上手いんだけどね、なんとなく「やっぱり男性の目線かな」と感じちゃった。「いつまでもガールでいたい」気持ちは共感できるけどさ。なんか、素直に受け入れられない感じがします。わたしがひねくれ者なだけなのかも。
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面白かったです、これ!!
「既婚独身関係なく、女性には男性には無い
悩みがある!」と納得させられ。
「まだまだ頑張れるぞ!!」という元気がもらえます。
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奥田英朗は結構何読んでも面白いけれど、これはダントツ!男の人なのになんでこんなに女心が分かるのか?読み終えて『よしっ!ガンバロ!』って何か元気になれる本。
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期待していたほどではなかったが、OLの気持ちがよく表れている。ただ、やはり男性が書いたなという感じは否めない。群ようこの本の方が私は好き
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若くはない(?)30代OLの焦り、やりがいetc.の短編集。どの主人公もステキで読んで元気や勇気が湧き上がってくる一冊。既婚未婚かかわらずすべての女性に響く爽快小説。
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『ガール』
奥田 英朗 (著)
奥田さんの著作はいくつか読んだことがある。
数年前、私が相当落ち込んでいたときだが、本読みの同期から、
「空中ブランコ」「インザプール」を貸してくれたことがきっかけ。
その内容の面白さに、心が軽くなったことがあった。
内容は、著作者からの紹介文が、全てを説明している。
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30代。OL。文句ある?
さ、いっちょ真面目に働きますか。
キュートで強い、肚(はら)の据わったキャリアガールたちの働きっぷりをご覧あれ。
(中略)
きっとみんな焦ってるし、人生の半分はブルーだよ。
既婚でも、独身でも、子供がいてもいなくても。
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30代OL。ま、私もそんなもんだ。
仕事に邁進する毎日。
そこそこお金もあって、自由に遊べて。
好きなことがたくさんできて。
そんな毎日を謳歌していても、
ふとした瞬間、動揺する。
自分よりも若い女性。
結婚した友人。
男性からの評価。
表面では、自分はこのまま突き進むのだと思っていても、
このままで寂しくない?って、不安を抱えているものだ。
そんな「年頃の女性」の心の動きが、
見事に描かれている。
読んでいて、心が痛くなることもあるのだが、
それ以上に物語の彼女たちの頑張り、意地が突き抜けていて、
痛快で、気持ちいい。
歳はとっていく、そりゃ仕方ない。
若い子には負けるさ。
可愛げなんて、とっくにないし。
結婚なんて、子供なんて、しったこっちゃない。
でも、「私は私!」
不安や寂しさなんて、誰でも持っているもの。
どんな状態でも、自分に自信を持って生きることが
どれだけラクで楽しいか、そしてカッコイイか。
そんなことを面白く読ませてくれる話だった。
同年代の女性にぜひ読んでほしい!
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「いつまでもガールでいたい」30代独身OL達を描いた短編集。課長に抜擢された女性が年上の部下との軋轢に悩んだり、一回り年下の新入社員に胸をときめかせたり、20代の頃にはあった若さの特権が失われつつあるのを身に沁みて感じたり、女だって色々大変だけどがんばろう!的な話。客観的な視点も独自のユーモアもなければ、結局、高学歴&高収入で大企業に勤めてるんだからいいじゃん、としか思えない。それにしても、20代ってそんなに無敵だったっけ?新規開拓の読者層(若い女性)に媚びてる感じが嫌。中では「マンション」が一番面白かった。石原都知事が、唯一一緒に働いてみたいと思った女性。