投稿元:
レビューを見る
11の物語の短編集
5ページで終わるほど短いものもあり、とても読みやすい本でした。
小林泰三にしては設定が普通な感じもありましたが、「さすが!」と思わせる場面もあり、十分に楽しめました。
『脳髄工場』
周りのほとんどの人々が脳髄に機械をとりつけ、極端な感情を抑制されている世界で、自由意思を尊重し、機械の取り付けを拒んでいた少年の見た事実は少年を落胆させ、少年の人生を大きく変えてしまう。
『友達』
ひ弱な僕が想像した強い僕。彼に名前をつけ自分と彼との区別をし始めた頃から彼と僕の関係はおかしくなり始める。
『停留所まで』
幽霊の出るバスに間違って乗り込んでしまったわたし、、
『同窓会』
同窓会に現れたその場に居るはずのない人物の招待は、、、
『影の国』
カウンセラーを営んでいる主人公が、ビデオテープの整理中に見つけた奇妙な男の記録。彼は何者なのか、どうして彼のことを思い出せないのか。
『声』
偶然拾った携帯電話。かかってきた電話に出るとそれは自分からの電話だった。言われる通りに行動することでどんどんお金持ちになるわたし。ある国の王子と結婚する機会を逃してしまったわたしは過去の自分に電話をかける。
『C市』
世界中から集められた科学者が住むC市。そこではCと呼ばれる未知のものに対する対策が日々研究されていた、、、
『アルデバランからきた男』
科学技術が発達し、人工増加に耐え切らなくなった惑星から逃れてきた男。人間のバックアップをとりその人物を殺すことで人工問題を解決しようとするその惑星から男は逃れることが出来るのか。
『綺麗な子』
ペットや子供のロボットを買えるようになった時代。人々は本物の犬や出産を拒むようになる。そんな時代の行き着く先は、、、
『写真』
心霊写真を鑑定する男の下に送られてきた一枚の写真。その写真を見た者は24時間以内に死ぬと告げる少女。写真に隠された謎は何なのか、、、
『タルトはいかが』
姉宛ての手紙の内容はだんだんと過激になっていく。同棲する女性が人の血で作ったお菓子を作り。それを食べなければ生きていけないというのだ。どんどん酷くなる内容に対して姉のとった行動は、、、
投稿元:
レビューを見る
相変わらずいやーな感じの作品が並んでいるところが素晴らしいですね。
ですが、特筆すべきは、そうした「いやーな感じ」はあんまりない『C市』という作品。
これまでの作品でもクトルゥフ神話に対する傾倒を見せていた作者が、真っ正面からクトルゥフ神話に挑んだ作品で、ホントイイ!大好きです。本作は中編ですが、小林氏にはいつか長編のクトルゥフ物をやって欲しいなあと思います。
投稿元:
レビューを見る
結構グロい短編集です。
う〜ん、小林泰三って昔は好きだったんだけど・・・・なぁ・・・・。
これもなんかSFっぽくて、好みじゃなかった。
投稿元:
レビューを見る
ホラー小説の名手が3年の沈黙を破って放つ狂気
近未来。犯罪抑制のために開発された「人工脳髄」。天然脳を持つ
少年、少女に待ち受ける悲劇とは? 世界の崩壊と狂気を暗示した
表題作ほか、過去から未来、そして宇宙までを舞台にした珠玉の
ホラー短編集!
投稿元:
レビューを見る
小林作品の短編集にしては珍しくキレがないほうだった、作品内容が在り来たりで、今更だがオチがワンパターン。それでもラストの一言で背筋を凍らせてくれるのが彼の作品のいいところだと思うのだが、今回どの作品もその辺が弱かった。
「脳髄工場」「綺麗な子」「影の国」が割とよかった。
4冊目。
投稿元:
レビューを見る
衝撃的。
本当に世界が誰かによって操作されてたらどうしようって考えた。
どうしようもないけど・・・。
投稿元:
レビューを見る
近未来。犯罪抑制のために開発された「人工脳髄」。天然脳を持つ少年、少女に待ち受ける悲劇とは? 世界の崩壊と狂気を暗示した表題作ほか、過去から未来、そして宇宙までを舞台にした珠玉のホラー短編集!
投稿元:
レビューを見る
短編集がいっぱいでお得感があります。
11作品も入って590円は安い!!
これもまた難しくなくて良い。
全体的に「世にも○妙な物語」的な空気です。
「世にも…」で映像化して欲しいな。
投稿元:
レビューを見る
表題作を含むSF・ホラー11作品を収録。
SFとホラーってもの凄く良く似合うよなぁ、と「綺麗な子」を読んで思った。
「停留所まで」「アルデバランから来た男」の様なテンポの良い短くトリッキーな話を私は好む。
「影の国」「声」「タルトはいかが?」は終わらせ方が良いな、と思った。特に「タルトはいかが?」のラスト一文はこれ以外に有り得ないだろう、といった感じ。
投稿元:
レビューを見る
短編集。それぞれの話によって面白さがかなり違うかもしれない。脳髄工場、停留所まで、綺麗な子が好きです
投稿元:
レビューを見る
短篇集なので、コンパクトにまとまりすぎて少し物足りない。
もっとガーッと好きな方向に走り抜けてもいいのに。どこまでも付いていきます。
でもベタな「停留所まで」も実はけっこうお気に入り。
投稿元:
レビューを見る
うーん・・・。角川「ホラー」文庫だからカテゴリは「怖い」だけど、別に恐くも気持ち悪くもないし。「声」「アルデバラン・・・」「綺麗な子」は結構好き
投稿元:
レビューを見る
好きです。えぇ〜脳髄つけてよ。自分にも。長い物には巻かれて暮らしてますので大丈夫。
父親みたいな描写はさすがに怖いけど。やはり長編より短編が好きなのです。
投稿元:
レビューを見る
2009年3月31日読了。ダークSFファンタジー短編集。クトゥルフネタや藤子不二雄的皮肉SFもあり、お約束のグロ描写もありでバラエティに富んでいて楽しめる。この人は長編もおもろいが、短編を書かせるとネタが豊富で実力の高さがうかがえる。表題作のイヤな感じや、シンプルなびっくりSFにすればいいものの無駄に生理的嫌悪をあおる「アルデバランから来た男」などが好み。
投稿元:
レビューを見る
なんとなく、タイトルと表紙に引かれて立ち寄った本屋で買った一冊。自分以外はすべて人工脳髄を取り付けているという、そんな内容のホラーミステリー。なんですが、正直ホラーではなかったです。ジャンルとしてはホラーなんですが、怖さという意味ではホラーではないというか……むしろシュール?
ネタとしては世にも奇妙な物語に通じるものがある感じです。そういう意味では楽しめました。怖くはないけど、ちょっと不気味。みたいな。
C村はクトゥルーネタだったので面白かったです。むしろクトゥルー読んだ事がないとまったく意味が分かりません。